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今回は前回のブログ【ドラえもん史に残るバッドエンド【映画ドラえもん/のび太と夢幻三剣士】ネタバレ解説・前編】の続き、肝心のオチがある後編を書かせて頂きます。
あるお城にジャンボス軍が攻め込もうとしている情報を聞き付けた(らしい設定で、内容が端折られている)ノビタニヤン一行は、先に城へ到着していました。
迫るジャンボス軍を見るなり恐れ戦き、全員はとりよせバッグに頼ります。
スネミスとジャイトスは、夢の中(本当は現実世界)で見た、デブのロボットのポケットの話しをします。
ドラモンはそれをいつも通り「猫型ロボット」だと修正すると、とりよせバッグから四次元ポケットを取り寄せます。
敵兵が火の点いた岩を投げて来ました。
ドラモンはポケットから無重力ネットを取り出し、それを防ぎます。
次は水の兵士が行進して来ました。
これにはお城の兵士達の矢がまったく効かず、ドラモンは寒波発射扇風機を取り出します。
寒波に当てられた水の兵士達は、次々に凍って崩れて行きました。
次は鉄の兵士達が進撃して来ました。
ドラモンはミニ雷雲を取り出します。
出現した小さな雲の落雷によって、鉄の兵士は全滅しました。
最後はジャンボス将軍が直々に挑んで来ました。
加勢を申し出るジャイトスに「ここは任しといて、僕はやられても一度は生き返れるんだから」と言うノビタニヤン。
この話しに、ひっそりと耳を傾けるトリホー。
ノビタニヤンは、ジャンボス将軍の空飛ぶ耳を切り落とします。
勝利に湧く仲間達。
その時、トリホーが「見たぞ、ポケットの秘密!」と言って、つむじ風の早さでドラモンのお腹からポケットを奪い去ります。
ドラモンはポケットを奪われた事に気付きません。
トリホーは飛び去って行きました。
その晩、お城では兵士達から「ドラモン様の魔法は素晴らしい!」と褒められて、話が盛り上がっていました。
「さあ、もう一度乾杯しよう!」そう兵士が言った次の瞬間、部屋を照らす松明が全て消えます。
間もなく青い松明が点くと、ノビタニヤン以外の全員が眠っていました。
そして「ほーっほっほっほ」とお決まりの笑い声で現れたトリホー。
たった一人、追い駆けるノビタニヤン。
城の中庭に出ると、そこには妖霊大帝オドロームがいました。
ノビタニヤンは白銀の剣を抜き、オドロームに戦いを挑みます。
ノビタニヤンはオドロームの心臓に白銀の剣を刺す事に、意図もあっさりと成功しました。
倒れるオドローム。
ノビタニヤンはやった!と喜びますが、オドロームの姿は木へと変わります。
「バカめ、お前ごときにやられるワシではない」
白銀の剣がオドロームの身代わりだった木に刺さってしまったので、ノビタニヤンは慌てて剣を抜きます。
しかし、抜いて転んだところをオドロームに狙われ、オドロームの杖から放たれたビームを浴びます。
塵になったノビタニヤン。
死にました。
しかし、竜の汗を浴びていたお蔭で、ノビタニヤンの身体はすぐに再生します。
トリホーの情報でノビタニヤンが一度だけ生き返れる事を知ったオドロームは「これでお前はただの人間、死ねば二度と生き返れない」と言って、今度こそトドメを刺そうとします。
その前に、オドロームは眠っているドラモン、シズカール、スネミス、ジャイトスを操って、目の前まで連れて来ます。
「白銀の剣士、仲間の最後を見物するが良い」
絶体絶命!
しかし次の瞬間、ママが「のび太、いい加減になさい!」と起こしに来ます。
今は夢と現実が入れ替わっている為、ママは夢の中で起こしている状態です。
ママは「ドラちゃんもテレビはつけっ放し…」と言って、気ままに夢見る機をテレビだと勘違い。
夢と現実を入れ替えるスイッチを、テレビの電源だと思って押します。
次の瞬間、オドロームの放ったビームがノビタニアン達を襲い全滅…
…と思いきや、間一髪、ママのお蔭で夢世界と現実世界が元に戻った為、のび太達は生還する事が出来ました。
疲れ切った表情の二人。
それから間もなく「やっぱりこんな道具使わなきゃ良かった、メーカーに返そう」とドラえもんが言い、のび太も「しずかちゃん達のアンテナ外してもらって来る…」と言って部屋を出ます。
ドラえもんはメーカーに電話しますが「気ままに夢見る機、すぐ引き取って欲しいんですけど…え?2~3日掛かるんですか??」と言います。
疲れ切った様子のジャイアンとスネ夫と合流したのび太は、おでこからアンテナを外させ「変な夢は、そのアンテナのせいなんだよ」と説明して、謝りもしないでさっさとしずかちゃんの家へ行きます。
のび太は、しずかちゃんがお風呂に入っていた為、しずかちゃんのママに、アンテナのホクロを外すよう伝言を頼んで帰ってしまいます。
アンテナのホクロの意味が分からないしずかちゃんは、アンテナを外さないまま夜を迎えてしまいます。
夜、のび太が床に就くと、気ままに夢見る機の電源が勝手に入って、驚いたのび太はドラえもんを起こします。
すると、夢見る機からしずかちゃんの姿をした妖精のシルクが現れて、二人は驚きます。
シルクは「無責任な人達ね、途中で逃げ出すなんて!」と言います。
ドラえもんは夢は終わったと言いますが、夢見る機を通じてその後の破滅的な世界を見せられて「僕達が助けなきゃ!」と、のび太とドラえもんは再び、夢幻三剣士の夢世界へ行く事を決意します。
そしてここでドラえもんはまた、夢と現実を入れ替えるスイッチを押してしまいます。
夢世界(入れ替わっているので今は現実世界)へ戻る道すがら、ノビタニヤンとドラモンはシルクから、オドロームを倒せば世界は元通りになると言われますが、ここでドラモンがようやくポケットが無い事に気付きます。
しかし、もう後戻りは出来ません。
ノビタニヤンとドラモンは、白銀の剣と魔法のほうきのみで、シルクと共にオドロームの城へ乗り込みます。
一方、しずかちゃんはお布団へ入るところでした。
今夜は楽しい夢が見たいと言いつつ、しかしアンテナを外していない為、しずかちゃんは再び夢幻三剣士の世界へ入ってしまいます。
現実世界(本当は夢の中)へ降って来たシズカールは、空飛ぶ魚に着地して、そのままオドロームの城へ乗せられて行きます。
シズカールは魚から振り落とされると、お城の外壁のつる植物に掴まって、見回りの敵兵がいなくなるを待ちました。
一方、オドロームは「気掛かりなのは白銀の剣士、あわやと言う所で消えてしまったが…」と、のび太がママのお蔭で夢世界から現実世界へ突如帰った(描写は無いけれど、きっとオドロームの前から突然消えた)事を不思議に思っていました。
トリホーは「ポケットさえあればなにを恐れる事が御座いましょう」と言います。
その時「くせものー!」と兵士の声が響き、ノビタニヤンとドラモンは敵兵に見付かったようです。
シズカールの近くにいた見張りの兵士は走り去り、シズカールもお城に潜入する事に成功します。
ノビタニヤンとドラモンは、敵兵と奮闘していました。
シズカールはノビタニヤンよりずっと上の階にいて、オドロームと鉢合わせてしまいます。
オドロームは、シズカールがシズカリア王女だとすぐ気付きました。
シズカールは勇敢にも剣を抜いて立ち向かいますが、オドロームの放ったビームで即死します。
先日、トドメを刺す寸前で姿を消したシズカールが現れたと言う事は、白銀の剣士もいるのでは?と思ったオドロームは、ノビタニヤンの元へ自らおもむきます。
オドロームは流れ星を召喚すると、星でドラモンを押さえ付けます。
一方、竜の汗を浴びていたお蔭で一度だけ生き返る事の出来るシズカールは、無事生還を果たします。
そして、目の前にドラモンのポケットを見付けます。
オドロームは分身してノビタニヤンを翻弄します。
妖精のシルクが「目を閉じて、白銀の剣の導くままに真っ直ぐ進むのよ!」と言い、ノビタニヤンは突進します。
ノビタニヤンはオドロームの本体を当てる事に成功しますが、反撃に遭い、剣を構えたまま身動きが取れない状態になってしまいました。
絶体絶命、そこにシズカールが現れて、ドラモンのポケットからビッグライトを出すと、ノビタニヤンが構えている白銀の剣を大きくしました。
巨大化した白銀の剣は見事にオドロームを貫いて、オドロームは爆発して死にます。
オドロームが死んで、流れ星から解放されたドラモン。
敵兵を巻き込んでガラガラと崩れ落ちる、オドロームの城。
脱出したドラモン、ノビタニヤン、シズカール、妖精シルク。
ノビタニヤンが乗っている麒麟みたいなのは気にしてはいけない。
ノビタニヤン「遂に大帝をやっつけたね」
シズカール「なんか、夢のようだね」
そして、元の平和な世界に戻ったユミルメ国。
白銀の剣士、英雄として人々の称賛を浴びるノビタニヤン。
シズカールは人知れずシズカリア王女に戻ると、ノビタニヤンと結婚しても良いと王様に言います。
ノビタニヤンとドラモンは、いよいよ王女様と結婚式だ!と喜びます。
その時、夢世界(本当は現実世界)では、メーカーが気ままに夢見る機を引き取りに来ました。
夢見る機をヒョイと持ち上げてタイムマシンへ運ぶ業者。
トリホーと同じ声で「ほーっほっほっほ」と言い残します。
タイムマシン(机の引き出し)が閉まると、のび太とドラえもんはまだ早朝4時57分なのに目を覚まします。
その日の朝、学校へ行く途中、のび太は「もう少しで良いとこだったのに…」と、しずかちゃんとの結婚を目前に終わった夢を惜しみます。
そこに現れたしずかちゃん。
のび太「夕べさ、しずかちゃんの夢見ちゃった」
しずかちゃん「私も、のび太さんの夢見たわ」
のび太「え、どんな夢?」
しずかちゃん「内緒、でものび太さんカッコ良かったわよ」
二人はキャッキャウフフで学校へ走ります。
しかし、最後に映し出された風景はいつもの町並みではなく、シズカリア王女のお城がある断崖によく似た、裏山よりも高く聳えるそこに建つ学校でした。
奥には切り立った山がそびえ、そこは明らかにいつもの平和な現実世界ではありません。
このエンディングには、多くの方が首を傾げます。
これは、気ままに夢見る機の夢と現実を入れ替えるスイッチを押したまま、つまり夢と現実が入れ替わったまま、メーカーを装ったトリホーが夢見る機を回収してしまった為、現実と夢が入れ替わったまま(のび太達は現実に戻ったと思い込んだまま、夢の世界で)エンディングを迎えたと言う解釈で、僕の中ではドラえもん史に残るバッドエンドだと思いました。
エンディングの解釈は人それぞれです、悪しからず。
最後まで読んで下さり、ありがとう御座いました
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