朝起きてからずっと仕事をしていた(まだあと1個残っている)。外に出たのはベランダに出ただけ。

英語の仕事なので英語の曲を流しながらだと作業に集中できないので適当なサントラとかを聴きながら仕事した。

息抜きに「脳噛ネウロ」読んでた。友達に勧められてたものの結局読んでなかったんだけど、面白い(今20話)。

 

火事場泥棒的な検察庁法の改正(全く正しくないので改正と言いたくないけど)による定年延長問題、どうせ無関心な中力で押し切られちゃうんでしょと半ばあきらめていたら、「検察庁法改正案に抗議します」のタグをつけたツイート数がすごい伸びになっていて、さすがに無視できないような数になっていて珍しく世の中の人を信じる気になれた。まあこれが続くのかが問題ではあるんだけど、1回でもこういうことがあると少しは信じられる。悲しいことに日本は政治的な発言をしづらい空気があるから、声を上げることが大勢になって簡単に発言しやすくなるといいのかな。

 

作家の山内マリコさんが「何度もこういう動きがあっては裏切られてきて心が死んでたけど~」とツイートしていたのが痛いほどわかって、きっとそう思っているのは俺だけじゃないんだろうなと思った。それだけ閉塞感が強いということだけど、逆に言うと閉塞感にやられているだけで、おかしいと思っている人は確かにいる。

 

この動きをよしと思わない人(一体どういう理屈でこれをよしと思わないのか…単に「皆右へならえかよ」という感情的な反発をする人がいることは(100人中99人以上が同じことを思うであろうほどひどい話だということを考えもしないのは浅薄だと思うけど)まあ分からなくもないけど、別にこれによって国民には何の利益も得られない(安倍が逮捕されるリスクが完全になくなるのが嬉しいのかもしれないけど、正常な状態だと逮捕されそうな人を支持していいのか…)からマジで理解が不能、でもまあいるらしい)の動きがバカ丸出しでありつつもある意味日本的で、「~に賛成します」ならまだしも「~に興味ありません」、つまり結局のところ「政治的なことに興味ない俺、声を上げたりしない冷静な俺=かっこいい」という傍から見れば自意識だけが膨れ上がった民度の低い幼稚な人間であることを周りに公言している、という世にも恥ずかしいタグを作っていた。議論の相手がここまで頭が悪いと正直話が全く通じないと思ってしまうので不安になる。まあ前から安倍の支持者の言うことなんて全く理屈になってないので議論にはならなくて絶望的な思いをしてたので、平常運転といえばそれまでだけど。

 

正直なところ、今回に関しては誰がどう見てもおかしい法案だったから誰もが安心して反対ができたわけだけど、もう少し判断が分かれうるようなイシューについてはここまでうまくはいかないだろうか。別に政府を批判するのなんて芸能人を批判するよりももっとしやすいこと(すべきこと)ととらえるべきだろと思うんだけど、そこまで成熟してたらあんなのが首相の座に何年も居座ることにはならなかったんだろうし…

思考を停止して現状を維持することを選ぶ、というのも一つの態度の選択であるにもかかわらず、そこに関しては何の理由も求められず、現状を変えようとすることには「怒ってばかり」「対案を出せ」みたいにやたらと理由を求められる(しかもそういうことを聞いてくる側はそもそもかみ合う議論をする能力がないのか意思がないのか分からないけど議論する気は最初からなくて、もっぱら萎縮をさせようとしている)のはなんだかな、と思う。政府の不正に対してもおおらかな気持ちで、何事にも怒らないのが穏やかな大人、みたいな考えの人が相当数いるっぽいけど、誰かを踏みつけて自分たちが利益を得るような最低の政策を進めている連中に対して思考停止して甘い顔をするのは虐げられている人を見捨てることだと思うので、正直そんな人が優しいとは思えない。怒らないことが善、みたいな価値観が悪人と結びついて最悪の結果になっているのが今の状況のような気がする。でも今回みたいに疑問を感じているのが自分だけではないことが可視化されてしまえば、個々人の判断力がそこまでダメなわけではないから変わる契機はあるのかもしれない。

正直まだかなり心もとないけど、でもまだ見捨てたもんじゃないのかも、と少しは思えて嬉しかった。

 

 

 

この前アフター6ジャンクションの日本語ラップ特集で、洒脱なリリックの中に政府の対応への批判を盛り込んだドナテッロとか、移民ラッパーを標榜してそのリアルな痛みを描くmoment joonとか、ラップの世界は社会と向き合う姿勢を持つことへのハードルが高くないのがすごくいいし元気出るなと思った(まあ成熟した社会なら当然の話だけど、「音楽に政治を持ち込むな」とか幼稚なことを言う人が一定数いるので…ある問題に対して沈黙をする、というのも一つの政治的態度の表明だということにすら思いが至らず、発言しさえしなければ自分が安全圏にいられると思っている幼稚なガキ)。キズもそういうフロントマンがいるバンドだし、そういう人たちの音楽は本当につらいときの支えになる。

 

 

最近アイドルソングを聴く気があんまり起きないのは、今の社会の構図が「政治的な問題から多くの人が逃避・思考停止をした結果」という気がしていて、一時的な現実逃避をして戻っていくのはいいんだけど、ずっとここに浸かってるのはちょっとな…と考えてしまうこともあるのかもしれない(もちろん一瞬でも現実を忘れさせるほどの美しいものにはそれ自体に価値があると思うけど、今はなんだかそういう気分じゃないということ)。

事務所の他の人たちみたいに、自分達は仕事があるので世の中のことはあまり関係ない、と他人事のように割り切って社会のことから目を背けて自分の好きな世界に逃避していてもいいんだろうけど、なんだかそれは気が咎めるんだよな。かといって何か実のあることができるわけでもないし、勝手に落ち込んでるだけみたいになってる。