「けいおん!!」17話の感想【律が歌詞を書けなかったのは・・・】
皆さん、こんにちは。
今日の記事は「けいおん2期」の感想です。第17話です!
いつも通りUP遅いですがお気になさらず(^o^;)
今週はできれば18話の感想もUPできるようにしたいなぁ・・・。
まぁ、ムリだろうな。 ←オイww
☆『けいおん!!』第17話「部室がない!」の感想
脚本:吉田玲子
絵コンテ:石原立也
演出:石立太一
作画監督:植野千世子
脚本は吉田さんですね(^-^)/
今までの担当回は、第1話「高3!」、第3話「ドラマー!」、第6話「梅雨!」、第9話「期末試験!」、第12話「夏フェス!」となっております。
久しぶりの登場ですね。
吉田さんの脚本はギャグの勢いにちょっと欠けるかなぁという気もしますが、その一方で、ストーリー全体を通して感じられる暖かい雰囲気がとても良いと思います。
キャラの描写の仕方も繊細かつ丁寧ですよね。
やはりこのお方の脚本なくして「けいおん!!」は成り立ちません。
絵コンテは石原さんですね(^-^)/
第2話「整頓!」で絵コンテ・演出を担当。
アニメ2期で絵コンテを担当なさるのは今回が2度目ということになります。
演出は石立さんですね(^-^)/
第5話「お留守番!」、第11話「暑い!」で絵コンテ・演出を担当なさった方です。
作画監督は植野さんですね(^-^)/
今までの担当回は、第5話「お留守番!」、第11話「暑い!」となっております。
堀口さんが作画監督として登場して来るというサプライズが前回ありましたが、ローテーション制はどうやら崩れていないようですね。
作画監督のローテーション:
門脇→池田晶→西屋→植野→秋竹→池田和→(最初に戻る)
前回はローテーション通りに行けば西屋さんの担当回だったはずだけれど、西屋さんの代わりに堀口さんが担当することになったわけですね。
で、西屋さんの順番はそのまま飛ばして、今回は次の植野さんに普通に順番が回って来たと。
■ストーリーの要約
水漏れが起こってしまい、しばらくの間部室が使えないことになってしまった。
唯たちは仕方なく部室以外で練習できる場所はないか探すことにした。
そして教室や体育館で練習してみるものの、イマイチ練習に身が入らない。
さわ子先生の提案でスタジオを借りることになったのは良いが、いつものようにお茶を楽しんでしまい結局まともに練習することはできなかった。
しかし、予想外に水漏れ対策の工事は早く終了。唯たちは無事に部室での活動を再開することができた。
これで問題解決かと思いきや、すぐに次の問題が発生。
憂ちゃんが風邪を引いてしまったのだ。
唯はいつもお世話になっている憂をなんとか助けてあげたいと思い、お粥を作ってあげるなど一所懸命に看病し、優しい気遣いを見せた。
今回の2つの出来事を通じて唯は「失って初めて分かる大切なもの」の存在に気付き、新曲用の素晴らしい歌詞を書きあげるのだった。
該当する原作エピソード:あり(コミックスにはまだ収録されていない)
■全体の感想
さて、今回はいかにも「けいおん!!」らしい温かい感じのお話でしたね(^-^)/
全体的な雰囲気としては第6話「梅雨!」に近いんじゃないかなぁと思いました。
唯が物語をリードしつつ、軽音部のゆるやかな日常が丁寧に描かれていました。
そして、ストーリーの山場を中心にところどころで感動できる部分もしっかりと盛り込まれていました。
同じ日常系の話数の典型例としては第2話「整頓!」や第11話「暑い!」なんかを挙げることができると思いますが、第6話や今回はそれらよりもギャグっぽさは控えめな感じですね。
ストレートにコメディなノリが強い日常回も良いけれど、第6話や今回などのようにギャグよりも暖かい雰囲気がプッシュされた日常回の方が個人的には好きだったりします。
・・・いやまぁ、どちらの系統の日常回も「けいおん!!」の魅力なことに違いはないですけどね(^_^;)
部室が水漏れの関係で使えなくなってしまう。
そして、憂が風邪を引いて寝込んでしまう。
いつも当たり前のようにお世話になっている2つの存在が一時的に失われてしまうという体験を通じて、唯はまた一つ大切なことに気付かされ、成長しました。
そして、最終的には新しい歌詞を自力で書き上げるほどになります。
こういうしっかりとしたストーリーの軸がこの第17話には存在しており、脚本的にとても安定感が感じられました。
部室のエピソードと憂のエピソードを歌詞作りに関連させる形でうまく両立することができているのが特に凄かったですね。
作画は堀口さん回の後ということでちょっと乱れも気になりましたが、植野さん回らしい個性の感じられるまずまずな作画でした。(キャラの目の描き方が特徴的かなぁと。)
唯たち軽音部員はもちろんのこと、憂ちゃんも可愛くて良かったです。
・・・というわけで、今回も面白かったです!
ここからはキャラ考察です。
最近思うことは「唯はすごいなぁ!」ということ。いや、冗談で言っているのではなく本当に!
唯は最早、何が大切なのか、そして何が幸せなのか・・・そういうことをしっかりと理解しているんですよね。
唯本人は決して難しく考えているわけではないでしょう。
しかし、唯は感覚的・直感的に「大切なこと、幸せなこと」をもうガッチリと掴んでいます。
以前の感想記事の中で「唯の成長は一定の完成を見た」という感じのことを書きましたが、今回のお話を通じてそういう思いがより一層強められました。
これほど大きく成長してくれた今の唯なら、安心して卒業を迎えさせてあげることができるんじゃないかと思います。
唯はもうきっと、確かな足取りで前に進んで行くことができる。
唯「いつも行ってるとありがたみが分かんないもんだよね」
当たり前のように使うことができている部室。
当たり前のように自分たちを迎え入れてくれる部室。
当たり前のように自分たちに楽しい空間を提供してくれている部室。
唯は一時的に部室を離れなければいけない状況に置かれる中で、そういう「当たり前」がいかに大切で貴重であるのかということにしっかりと気付くことができました。
普段考えたことなんてほとんどなかったけれど、部室をいつもみんなで使うことができているのって凄く特別なことなんだ・・・。
唯はこういうふうに考えたのだろうと思います。
次に起こったのが憂ちゃんが風邪を引いて寝込んでしまうという「事件」。
いつも自分を支えてくれる憂がこんな状態になってしまったのだから、というか、大切な妹がこんな状態になってしまったのだから、唯にとっては一大事ですよね。
それはもう軽音部のみんなを家に呼んでしまうくらいに。
唯はそこで再び考えます。
当たり前のようにいつも自分に優しくしてくれる憂。
当たり前のようにいつも自分のそばにいてくれる憂。
憂が隣で笑ってくれている・・・。
今までは当然のことのようにしか思えなかったけれど、というか深く考えたこともなかったけれど、それって実はとても特別なことなんだ。
当たり前にそばにいてくれること。それがどれほど幸せなことか!
部室を一時的に失ってしまうという一件を通じて唯は「当たり前」が貴重でありがたいものなんだということに気付きましたが、憂の看病をする中でさらにその考えを強めるようになります。
そして、
唯「大切な大事なもの いつもそばにいてくれる でもそれが当たり前になっていると 気付かない」
このシーンにつながるわけですね。
唯の素直な気持ちが表れたこのセリフには、私たちの心の奥底にまで響いてくる力がありますね!
そして、失って初めて分かる大切なものがあるんだということに気付けた唯は、その気持ちを「U&I」の歌詞の中にストレートに込めたわけです。
唯「いなくなってみて初めて大切なもののありがたさが分かるって気持ちを込めてみました!」
こういうことをサラッと言えるところが唯の凄いところ。
でも今回はさすがにちょっと照れていますね。だがそこが可愛い!
やはり唯は、何が大切なのか、何が幸せなのか・・・もうちゃんと分かっている。
みんながいてくれるから楽しいんだということ。そして、今自分が享受している「当たり前」な幸せは、とてもありがたいものなんだということ。
今の唯は昔のようにフラフラしてドジばかりしていた娘なんかじゃない。
ちゃんと大事なものをその手につかんでいる娘なんだ。
だから、唯はもう大丈夫。大丈夫だよ。
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で、ちょっとここで一歩先に進んだ議論をしておきたいと思います。
今回のお話のテーマは「大切なもののありがたさは失って初めて分かる」ということだったわけですが・・・
「当たり前に過ごしている高校生活のありがたさ」
これに唯たちは気付けているのか?ということが大きな問題としてこの第17話の背後には隠れているわけです。
今こうして軽音部としてみんなと過ごすことができている「当たり前」が、いかに貴重なのか。
はたして唯たちはそれに気付くことができているのか?ということがポイントになってくるのです。
私の見解としては、唯たちはある程度気付くことができていると思います。
軽音部での活動を全力で楽しもうというオーラにあふれている最近の唯たちの姿を見ていると、「あぁ、この娘たちは卒業が近づいて来ているんだということをちゃんと感じ取っているんだ。軽音部の活動がやがて終わりを迎えてしまうんだということをちゃんと理解しているんだ」という気持ちにさせられます。
ムギなんかが一番分かりやすいですよね。
一瞬一瞬の楽しいことを見逃さずに、全力で軽音部員として高校生として過ごせる今この時間を充実させようとしています。
でも、唯のセリフにあるように、やっぱり「いなくなってみて初めて大切なもののありがたさが分かる」んだろうなぁと思います。
当たり前に過ごしている高校生活のありがたさに今の段階で唯たちはある程度は気付けているでしょう。
けれども、そのありがたさが本当に分かるのは、やっぱり唯たちが高校を卒業してからなんだろうと思います。
失って初めて軽音部でのキラキラとした日々の貴重さが本当の意味で分かる・・・。
それはもしかしたら、今こうして唯たちを見守っている私たちファンにも当てはまることなのかもしれません。
そういうことを考えさせられた第17話でした。
■個別の感想
面白かったところや気になったところをピックアップ!
①律が歌詞を書けなかったのは・・・
今回のお話で一番考察したいのは実はここだったりしますww
律だけマジメに歌詞を書いて来なかったんですよね。
いや、他のメンバーの歌詞がマジメかどうかと言えば多少疑問も出てくるところなんですが、少なくとも律以外のメンバーはちゃんと歌詞を書いて来ていました。
しかし、律が持って来たのはつまらないダジャレが書かれたノートのみ。
まったく歌詞になっていませんでした。
りっちゃん真面目に考えて来いよ~と、ツッコミを入れたくなるシーンではあるんですが、ここのシーンって実は簡単に笑い飛ばせない奥深さがありますよね。
なんで律が歌詞を書いて来なかったって?
理由はいくつかあると思います。
いつもの「気配りモード」のスイッチが入って、自分よりも他のメンバーを立てることに専念しようとしたのかもしれません。あくまで自分はみんなを見守るポジションだと。
しかし、一番の大きな理由としては、律は恥ずかしいから歌詞を書くことができなかったというのがあるのではないかと思います。
いやもしくは、書けたのかもしれないけれど、恥ずかしくてみんなに見せられなかったのかもしれません。
決して深読みなんかじゃありません。たぶん、かなり高い確率でこの考えは正解だと思います。
このブログを読んでくださっているような「けいおん」ファンの皆さんならとっくに気付いているだろうと思いますが、律は実はめちゃめちゃ繊細な娘なんですよね。
そして、照れ隠しが非常に苦手な娘でもあります。
これはアニメ1期第13話のシーンですが、律はそもそも歌詞が書かれた手紙一つでこんなにも気が動転してしまうような娘なんです。
こういうふうに手紙や文章に対して深く考えを巡らせることができる娘なわけですから、それなりの歌詞くらいは書けるはずなんですよね。
しかし、歌詞というものには自分の本心がストレートに表れるもの。
回りくどい表現を使ったとしても、作者の本心が言葉の一つ一つに表れてくるものなんです。
あの繊細な律が、打たれ弱い律が、照れ隠しの苦手な律が・・・そういうものを作ってみんなに見せることができると思いますか?
できないですよね。
だからいつものように茶化して、冗談を言って、わざと自分の位置を下げて・・・律にはそうすることでしかこの状況を乗り切る手段はなかったのです。
恥ずかしい歌詞なんて絶対にみんなに見せることはできないのです。
やっぱり、りっちゃんは純情な乙女だなぁ・・・!
律「2曲作ろうな!2曲!いや2曲と言わず3曲でも4曲でも!」
この最後のシーンも印象的でしたね。
澪へのフォローをしっかりと忘れていないところに律の気配り上手を感じました。
うん、律はホントに良い娘だ。
②ムギ♪
ムギ「健一さん、あなたが・・・あなたが犯人だったんですね!」
ちょwwムギwww
さすがにその歌詞はないだろうww
唯「ムギちゃんがお茶なんか淹れるからだよぉ」
ムギ「一番おかわりしたの唯ちゃんですぅ」
このシーンのムギの鋭いツッコミ!
おおっ!って思わず叫んでしまいましたよ!
昔のムギだったらこんなに厳しいツッコミを唯に入れることはできなかったはず。
あたふたして、「ごめんなさい・・・」って謝りそうな感じ。
でも今は、こういうふうに冗談交じりに皮肉を言うことができるくらいになっているんですよね。
それは、唯たちと心から深く結び付くことができているんだということの何よりの証拠。
第14話「夏期講習!」でムギは、叩いたり叩かれたりするような関係になりたいということをみんなの前で明らかにしたけれど、今回の感じだとムギのそういう願いは案外早く実現するかもしれませんね。
いや、というか、もうほとんど実現しているんじゃないかな!?
唯「その前に1曲やろう!」
だってこんな常識的なツッコミを唯から引き出すのってなかなか凄いことだよ!
やったね、ムギちゃん!
③憂ちゃん可愛い(〃∇〃)
憂ちゃん、寝てなきゃダメー!!(((゜д゜;)))
自分が風邪で弱ってしまっているのに、軽音部のみんなをおもてなししようとする健気さ・・・。
思わずギュッと抱きしめてあげたくなります!(〃∇〃) ←オイww
お姉ちゃんが自分のために一所懸命に何かをしてくれて、憂は本当に嬉しかったでしょうね。
これはちゃんと確認しておきたいことなんですが、憂はなんの理由もなく「お姉ちゃんLOVE」になっているわけではないんですよね。
唯が今回見せてくれたような暖かく真っ直ぐな性格をちゃんと理解しているからこそ、憂はお姉ちゃんが大好きなんです。
・・・いやしかし、憂が髪の毛を下ろすと唯に本当にそっくりですなww
④やっぱり澪律だな
澪「それは『くつ脱いだ』」
ここの澪の表情かわいすぎ!(〃∇〃)
「あぁ・・・。また律に乗せられてツッコミを入れてしまった」という感じでしょうか?
もうたまらん!澪律サイコー!!
⑤いちごちゃん
なにこの娘、めっちゃ可愛いんですけど!(〃∇〃)
このクールな感じが良いですね~。
ぶっちゃけあんまりクラスメイトの娘には興味なかったんですが・・・この娘には興味深々です! ←オイw
「いちご」という名前らしいですね。
これからも出番があると良いなぁ~(///∇//)
⑥贅沢言うな!ww
唯「これはこれは・・・思ったより狭いね」
澪と律じゃないけれど、「贅沢言うな!」って言いたくなりますね(^o^;)
鏡が付いていないスタジオとか、照明が暗すぎるスタジオとか、アンプがショボ過ぎるスタジオとか・・・そういうのだっていっぱいあるんだぞ~ww
そう言えば、このスタジオでの初々しい言動を見た感じだと、澪・律・梓もスタジオで練習するのは初めてだったということになるんですかね?
終了の合図のランプも知らなかったみたいですし。
ちょっと意外です。
⑦みかん
今回一番のお気に入り画像☆
なんか唯ちゃん怖いですwww
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