2018年4月6日 株式会社じげんさんにてISM Spin-off #4 - Google Search Nightが行われました。
ご存知、GoogleからGary Illyes氏をはじめとして、金谷武明さん、長山一石さん、小川安奈さん、
海外SEO情報ブログの鈴木謙一さんが登壇されました。
Google検索における最新情報を聞くことができるチャンスとあって、
80人の募集定員はあっという間に満員となっていました。
さて、今回はそのSM Spin-off #4 - Google Search Nightより、
まず今回はGary Illyes氏によるKeynote(その名もThe つけ麺 Update)をレポートしたいと思います。
なお、本レポートは筆者のTwitter(@kimuyan)にて雑にツイートしたものですので興味ある方はそちらもご覧いただければと思います。
1,インフラストラクチャの改良
クロールしてからindexする時間を短くするというインフラの改善を行なっているそうです。
カフェインが出てきてからクロール&インデックスのスピードは格段に速くなったわけですが、さらに検索者にコンテンツが渡るのが早まるわけで、これはサイトオーナーにとっては嬉しい話です。
また、クロール&インデックスの話としてはIndex APIの話も出てきました。
現在いくつかのパートナーとテスト的な取り組みをしているということです。
特に大規模サイトにとっては”使える機能"になるかもしれませんね。まあ、そうなったらなったでプッシュするURLの選別とか行わなければならないのかな?という不安もなくはないですが・・・。
2,Search Consoleのリニューアルの話
新しい機能は徐々にリリースされていくということです。
2部のAMAで鈴木謙一さんが「古いSearch Consoleの機能は移りますよね?」という質問に対してはYESの回答はありませんでしたが概ね移るのかなあという印象ですね。
すべてがすべてかはわかりませんが。
新SearchConsoleについては、昨年のPUBCONでもGary氏がインフラストラクチャからすべて作り直しているのに近いという発言をされていましたが、今回もリファクタリングも行なっており、ほとんど裏側は作り直しということでした。
新しい機能が待ち遠しいところです。
Googlebotのレンダリングエンジンの変更のタイミング(こちらはSMXミュンヘンでJohn Muller氏が今年遅くか来年早い段階という発言をされていましたが今日、Gary氏に確認してもそのくらいだろうということでした)も絡んでくるのかなあと思ったり思わなかったり。Fetch as Googleを考えたら一回でこのあたりやったほうが楽なのかなあとか。
3,Mobile First Index(MFI)の話
基本的には今まで出てきた話と同じです。
すでにロールアウトは始まっており、MFI移行しているのはMFI移行してもランクやトラフィックが落ちないサイトということです。
MFI移行しているかどうかの確認方法は3つあり、
・Search Consoleのメッセージ
・SPクローラーが一気にくるようになる
・セパレートURLを採用している場合はキャッシュがSP側に変わる
ということです。
とは言え、3番目のセパレートのものはまだ移行していないと思いますが。。
なお、現時点でMFI移行したものに問題は発生していないということです。
世界中のすべてのサイトがいつかはMFI移行していくものの、その期限などは特にないということです。
どちらかというとサイト側がMFI対応できていくスピードに合わせる形なのかなあと思います。
MFIの準備として行うべきこととしては、
・デスクトップとモバイルのサイトにおいて重要なコンテンツを同じにする
・metaデータ(title & description)は同じにする
・構造化データをモバイル版にも記述する
・SPクローラーに制限をかけない
・hreflangをモバイル版にも正しく記述する
・rel-canonicalを正しく記述する
ここで「セパレートの場合はSPにむけてcanonicalする」という話が出たのですが、
のちに確認したところ、
“かつてのセパレートの仕様通りに、SPからPCへのcanonical(PCからSPへはalternate)で問題はない(変える必要はない)"ということです。
ただし、”PCからSPにcanonicalしているほうがベター"ということでした。(注
このあたりは今まで言ってきたことと少し異なりますが、PCとSPが同一コンテンツであることを示すことができていればどちらでも良いということのようです。(金谷さん談)
※注にありますように事実確認が必要な項目だと思っております。申し訳ございません※
なお、セパレートURLの場合はPC,SP双方にrobot.txtを正しく記述する必要があるということです。
こう考えるとセパレートは本当に面倒だしミスが発生しそうですね・・。
注: SPにcanonicalするほうがベターという話について、canonicalは他検索エンジンにも影響があり、Gary氏の発言通りにすると他検索エンジンで致命的な悪影響を及ぼすため聞き間違いではないかというご指摘を頂きました。
その場でのGary氏の話はこちらの通りではなかったかと思うのですが、内容を再度確認させていただくとともに、Googleの公式な発表が再度あるまでは当canonicalはご自身でご判断いただければと思います。
4,Speed updateの話
Speed UpdateはMFIとはまったく関係のない独立したものであるということです。
また、遅い回線で遅い分には関係ないそうです。
二部のAMAでは、「めっちゃ遅い場合にはランクに影響が出る」ということだったので神経質になる必要はなさそうです。
が、そもそも速度改善はSEOのために行うべきものではないかなと思います。
5,動画検索・画像検索
通常のオーガニック検索ではビッグワードは10年くらい大手企業が1位を占拠しているケースが多々あるが、画像や動画では大手企業が上位を取れていないケースがあるからチャンスがあるよという話から。
これは個人的には考えたことがあまりありませんでした。
動画検索、画像検索のTIPSとしては、
・構造化データを使う
・sitemap.xmlに記載する
また、sitemapについてはこちらの下記で定義されている構文を記述することでより良い状況が期待できるとことでした。
https://support.google.com/webmasters/answer/178636?hl=ja
https://developers.google.com/webmasters/videosearch/sitemaps (英語)
45分しかも通訳込みでしたが、そんな短時間と思えないくらいに普段の業務に役立ちそうなTIPSがたくさんあったと思います。
個人的にはMFIは概ね大丈夫かなと思うので(まだ確認したいところはありますが・・・)、動画検索や画像検索のところに工夫の余地があるなと思いました。
インフラストラクチャの改善の話も公式に聞くの初めてでしたし、Speed Updateが”SEOのランクにおいては"そこまで神経質になるものではないというのは聞いている人にとっては有益だったのではないでしょうか?
今回も日本のウェブマスター、SEO担当者に多くの情報を残していってくれたGaryさんに感謝です。
また来年も是非きていただきたいですね。
さて、第二部はAMA(Ask me Anything)でした。こちらも役立つ情報がたくさんありましたので次のポストで書きたいと思います。