2024/6/19(水)  23:43

 

 

 

 

曲名から容易に想像できたはずだ。しかし筆者は想像することすらしようとしなかった。

嗚呼。アイドル音楽と向き合うにあたって、なんて怠惰的なのだろうか。

 

 

 

ちょうどこの日、news zeroで報じられていた、東京都議選での小池や蓮舫などを含む討論会の様子。

その質疑の過程で、東京都が出生率0.99という衝撃の数字を知らされた筆者である。

今回挙げた楽曲というのはまさに、そんな現代へのダイレクトなメッセージと化すわけだ。

 

櫻坂46に限らずとも、地上地下問わず、アイドルというのは、様々な人に愛されるようになった。

やはり大きいのは、コロナ流行によって、幾多と存在した熱狂的地下現場の崩壊、および握手会など大衆性の強いイベントの壊滅。このような大変化によって、それぞれの「場」は一新され、若者が中心となって構築するようになり、今や、それが何ら違和感の無いものとなっている。今日ほどに結婚に対して消極的な理由の一つとして金銭面が挙げられる。社会人ならまだしも、学生などは大いにディスアドバンテージと化す、諸外国から遅れをとる今日の日本である。にも関わらず、金銭がものをいうアイドルイベントにおいて若者が多く参入してくれるというのは、何よりもアイドルにとって大きなモチベーションになる。やはり、中年などよりも同世代の男女から応援される方が一層と、話していて楽しいし、アイドル活動がもっとずっと楽しくなるからだ。

 

話を戻せば、多様にファン、というか、アイドルを愛してくれている存在が出てきたことによって、ファン同士が恋愛および結婚へと発展するケースというのは、増えてきたのではないかと、まず仮定することが可能だ。しかしこれに対抗する意見としては、昔と比べてよりライトな層が増えたことによって、同じアイドルグループが好き、だとしても実はそこはメインフィールドではなく、実際には他の趣味かあるいは出逢いの場を創って、そこで恋愛衝動は間に合っているのでは、といったところである。

 

まあだとしても、恋愛に発展し得る機会は増えた気はする。しかしどうだろうか。極端な例になるが、ライブ会場でたまたま隣り合った男性から矢鱈と話し掛けられて結果、アイドル現場に強い抵抗感を抱くようになってしまっては、それこそ本末転倒ではないだろうか。なのであくまで、ライブ会場などのイベントの場を出逢いの場と捉えることは、アイドルファンとしてはやってはいけないことだろう。それは結果として、自分自身の首を絞め、ヲタ活を阻む材料と化し得るからである。

 

 

 

さて、筆者自身に論点を移そう。筆者はこの頃、withというマッチングアプリを使ってはいるが、正直、絶望を蓄積するものと化してしまっている。というのも、マッチングアプリというのは、相手をじっくり選べるのがメリットでもあり、デメリットでもある。ルックス、年収、趣味嗜好、などなど、様々な要素で大勢の他者と比較され「自分」という存在が、異性にとってどれほど有益な存在か、というのを突き付けられるためである。仕事以上にストレスを溜めることになるとは、正直想定していなかった。

 

さらには、生き甲斐としていた仕事についても、このところ、上司や先輩から放置されがちな状況である。いくら携わるプロジェクトは違えど、同じチームとして仕事をしているというのに、非常に冷淡で、顔を合わせて仕事をしているメリットが薄いように感じてしまう。挙句の果てに「恋愛をもっと頑張ってほしいからタスクを振らないようにしている」とまで言われてしまった。

 

嗚呼。何故仕事第一に生きて、ここまで否定されなければいけないのだろうか。

 

筆者は昔、と言っても幼少期の頃だが、一時期、両親や周囲の大人から、障害者と認識されて生かされていた。もっとも、直接そうだったと聞いたことがあるわけではないが、実家に居た頃、怒られたついでに漏れ聞いた言葉を繋げれば、そんな時期もあったのだと推察されるわけだ。だからこそ正直、今、あなたは障害者です、と他者に言われたところで、完全に否定することはできない。友達ゼロ、恋愛経験ゼロ、一人暮らし、仕事第一、などなど、明らかに普通の人とは掛け離れた生物と化してしまっている。

 

間違い無く、筆者のような人間は、この世の中で少数派に当たるだろう。そして、日本は何かと、少数派には世知辛い国であり行き着く先としては、水商売や風俗など、男女問わず、そうした低俗な世界を住処としてしまいがちだ。だからこそ今回筆者は、本楽曲と向き合って改めて、嗚呼、このまま俗世に棲み続けるしかないのだと、痛感させられたのであった。

 

あと挙げるとしたら、本楽曲を知るタイミングというのが、もっと精神的に余裕があって、よし!そろそろ恋愛を本気で頑張ってみよう!というエネルギーがある時が良かったのかもしれない。まあ、筆者の場合、仮にそのエネルギーがあったとしても、ドルヲタとして何かアクションを起こす方に捧げられていた気がするので。もはや末期にも思えてきた。

 

withの有料プランが切れる頃には、恋愛への期待が完全に失せているに違いない。誘蛾灯を避けるが如く。(2297字)