2024/6/2(日)  13:25

 

 

 

ちょっと暗いタイトルではあるけど、これに続けて『染暮緑夏:地下アイドル界の未来』『染暮緑夏:あとがき』と仕上げていく予定なので、今回、6/1(土)の対バン参戦が全く陰鬱なものではなかったことを、先に補足しておこう。なお、全体所感としては満足感の強いものではあった。参戦前後の街散策でも同様だ。先に灰汁取りをしておこうといった感じだ。

 

さて、ということで本記事での本題に移ろう。当人たちのことを配慮してグループ名は伏せるが、筆者、久々にライブを観て感動して、某アイドルの物販回収へと赴いた。予定に組んでいなかった立ち回りである。そのため、どのメンバーを回収するかというのはライブ中で決めたものであった。理由としてはなかなか幼いものではあるが、ライブパフォーマンス様相が櫻坂46の谷口愛季に似ており、そこさくでのメンバー紹介企画等から、しっかり者で上記込みで一度話してみたいと思い、白担当を選定した。

 

サイン付きチェキ券は2,000円と、決して安いものではない。同じ金額であれば、オシャレなカフェで十二分な食事ができるし、自炊であれば普通に1日分の食費に当たるだろう。ゲーセンなどでもそこそこ満喫できるはずだ。などだが、購入時点である程度の溝捨て感は抱いていた。話してみて明らかに他人行儀だというアイドル、いや、地下アイドルというのは、決して少なくない。どんなに「アイドル」という職業であれど、完璧だとか偶像的だとかでレベル高くファン対応できているのはアニメ内か超地上レベルで活躍するアイドルに限られ、地下アイドルにはそのような理想を求めるべきではない。そのための諦めのようなものだ。

 

 

 

なお、物販ブースへ訪れたタイミングとしては、ふりぼことFULIT BOX2曲目半ばあたりで、一旦トイレに寄ってからだったのでふりぼ出番終了5分前程度だっただろうか。チェキ券購入も待機列を成しているほどに繁盛していた。列に並んでいる間に、隙間から見えていたフライヤーでメンバー名を把握しておいた。これであとは並んで待つだけだ。

 

その時点で筆者の前には3名ほどだっただろうか。割とスムーズに流れて、しかしいつも以上に物販動員が多かったためか、メンバーがチェキ撮影待機列を処理するのに忙しそうな様子であった。メンバー数はそこまで少なくないので、手隙なメンバーはフライヤー配りをしてなどで積極的ではあった。そして、筆者が列先頭まで移動してから、5分程度経っただろうか。列もすっかり長蛇と成しており、改めて撮影兼トーク様相を観察してみたが、トーク中は2名、フライヤー配りは3名、といった感じだが、問題なのは、筆者が撮ろうとしていた子が一向にフライヤー配りを中断しようとしていなかったことだ。

 

傍目で見ていたが、しっかり見てみれば、本当に楽しそうな様子だった。話している相手はいわゆる普通の中年ヲタクだったが、優しい人柄というのが一瞬見ただけでも解ってしまうぐらいに、この世界に欠かせない存在だった。もちろん、今回の対バンでは知名度的にはド地下、そのような者が多数存在するために決して唯一無二ではないのだが、集合体によって形成される世界線だからこそ、たった一人でも、喪うのは惜しいものだ。その2人の様子を見て、嗚呼、これ以上に幸せな会話時間を筆者は提供できるのか、と考えれば、ふりぼ次出番であったQuest Shipが出番終了5分前まで迫っており、列を抜けるに至った。

 

内容的にはなんだか、某ヲタクへの嫉妬みたいに受け止められてしまいそうだが、決してそのような感情は無い。筆者が主張したいのは、物販運営するアイドルというのは、チェキ撮影よりもフライヤー配りを優先すべきなのか、というところだ。

 

 

 

前述の通り、チェキ券というのは決して安いものではない。収益面を考えれば、当然、チェキ撮影のヲタクを優先して対応すべきなのである。剥がしを早くする、という意味ではなく、待機列に居ることへのストレスをなるべく低減させるようなスムーズな物販運営というのが肝心なのである。そうすれば、2周目、3周目、とより高い収益へと繋げることができる。

 

しかし、果たして、こうした向き合い方はどうなのだろうか。要は、アイドル側の精神都合を考慮してのことだ。

 

前述の通り、結局はアイドルも人間であって、赤の他人よりも馴染みある者をより優先して好意を寄せるものだし、たとえ同じ初見だろうと筆者のように冷たく真面目な人間よりも明るく笑顔多い男性の方がより好まれるものだ。両極端な二者を挙げて解り易くしてみたが、この間に居る者においても、グラデーションの如き好意は千差万別と化し得るものだ。

 

これを均一化してしまっては、3次元アイドルを推すということ、つまりは人間味という観点からすれば望ましくなく、などと考えれば、果たして、今回挙げたケースというのは問題視すべきなのか、というところまで遡ってしまうものだ。

 

昨今では、アイドルと運営間での信用失墜が顕著であり、多々、厳格にルールを設けてアイドルを務める少女たちの自由を制限している事務所やグループも少なくなく、そう考えれば、今回挙げた彼女たちはむしろ、救われている方なのかもしれない。

 

 

 

逆に考えてみれば、そもそも、筆者のような人間が、軽々とアイドル物販回収へと赴いたことが間違いなのである、と言えよう。

 

とはいえ、ライブ観賞に徹したとしても、典型的なライブしかできないアイドルや、そもそも歌唱の根本が成っておらず忖度を施してもホールに出演するほどの実力を有していないアイドルなど、地下アイドル界というのは、そう正面から向き合って理想を押し付けるべきではない世界だ。だからこそ、筆者、今回わずか3時間弱という参戦時間に留めたわけだ。天気があまりにも良かったし、終日屋内に籠るのも良くないとも判断してのことだ。正しい行動選択だったと省みるところだ。

 

さて、次に書くのは、上記では触れなかった、対バン参戦で称賛したいアイドルたちである。むしろ次の記事、さらにはその次のアイドルと無関係な記事、などの方がメインではあるので、筆者のブログ全体が沈鬱だとは誤解しないでいただきたい。

 

そんな感じで続けての執筆。このスピード感で、今日中にあと2つ書き上げられたらベストだな…(2579字)