冷静に考えてみれば、すぐに解ったことじゃないか。

 

そもそも筆者は、世間一般とは感覚がずれている。だからこそ、世間一般が典型的に描く優れた人財というのは、筆者が掲げる理想の人財とは、方向性の時点から懸け離れ得るものであって、故に、理想と一致しなかったとしても、それは果たして、劣評価を下すべきではないのではないか。

 

そう葛藤してしまうのも、今回参戦した対バン、そしてソープというのが、筆者の求めていた理想とは必ずしも全て一致しなかったからだ。もちろん、部分的には間違い無く高評価なのもあるので、その点はどうかご理解いただけたい。別に全てにとやかく言いたいわけではないということを。

 

さて、今回訪れた街は、皆さん御馴染みの五反田である。

 

実際に訪れたかどうかはさておき、JRの駅の一つであり、人流の多さも決して乏しいものではない、街自体の知名度は高いだろうが、じゃあ休日にまで訪れるようなスポットかと訊かれれば筆者個人としては微妙な気がしている。かといって今を時めくオフィス街かと訊かれればこれも違う気がする。都内で注目されているオフィス街としては、大手町、有楽町、丸の内あたりのエリアではないだろうか。そこから少し離れて秋葉原がギリ、ヲタク文化も加わって入って来うるぐらいだろう。凄い偏見かもしれないが、そんなわけで五反田については、筆者も用事無ければ行かないような街だ。

 

上記にも関わらず五反田を訪れたのは、シティホール五反田という、最近、地下アイドル対バンが行われるようになった会場にて、対バンが開催されていたからだ。しかも、TwitterことXで日頃から拝んでいるトゥラブとリンセントが出演するからだ。しかも出番連続というのが非常に有難い。その出番時間が17時頃ということで、もっと遅めに出掛けてもよかったのだが、仕事で溜まっているタスクを整理するということも兼ねて、本当は家でゆっくり休みたいものの体に鞭打ち出掛けて、カフェで強制的に仕事と向き合う、な状況を作りたかったので、12時頃に家を出た筆者である。休日の外出にしては十分遅い時間ではあるが、この前日、土曜に五月祭に参戦して観賞特化とはいえ炎天下ということもあってすっかり疲れていたための遅延である。

 

13時頃に駅近くのカフェに入り、とりあえずコーヒーとホットサンドを食べて作業するか、と思ったものの、予想以上に疲れていることに気付かされた。気のせいだろうか、なんだか呼吸が重い。明らかに疲れているじゃないかと思いつつ、思考を巡らせて行われる開発の検証パターンを洗い出して、あとはどれを残作業の余地として積み上げるかを精査して、ひとまず仕事終了だ。それにしても、思ってたほどの効率化は得られなかったので、わざわざ曇天の最中出掛けずとも、家でゆっくり休んでその合間で取り組んだ方が成果物としてももっと良い結果が得られたのではと省みるところだ。

 

あとはせっかくなので、ライブ予定などもいろいろ調べてはみたが、ちょうど5月半ばということで、6月の予定自体がそもそも公表されていないとか、あとは体調不良などもあるのか、そこまでライブ予定が全体的に多くはなかった所感である。まあ、いつの時代でも、年頃の女子というのは体調面でも繊細なものだ。どうか無理せずにアイドル活動を楽しんでいただきたい所存だ。

 

 

 

 

 

 

そんなわけで参戦したシティホール五反田だが、チケット購入時の注意事項に、本イベントはマスク着用必須であることの旨が記載されていた。既にコロナはとっくに明けて、街中を見渡してもマスクを着けていない人は普通に見られる、どちらかというとその方が多数派な今日にも関わらず、と、時代錯誤甚だしいと初めは感じたが、昨今では喉の不調や熱風邪などの症状を訴える地下アイドルが散見されるのも事実だ。一昔前と比べれば、プロデュースするアイドルたちに対して、人生をも預かり持っているという自覚強く保護的にプロデュース推進する事務所も少なくない。だからこそ、如何に見知ったヲタクが数多く参戦しようと、中には筆者のような赤の他人、解り易い言い方をすれば部外者である。そんな外れ者も参戦し得るのが対バンライブというイベントであり、だからこそ感染などをひどく懸念して、マスク着用必須、と制限を敷くのは、一応理解できるものだ。

 

ということで、ビルに入る前にマスクを着用し、かつ曇り止め加工が施された眼鏡に付け替える。とはいえ、この眼鏡は最近あまり着用していない。屈折率が低く目が疲れやすいからだ。とはいえ、レンズが曇るのを懸念して呼吸量を減らすようなことはしたくない。付け替えた瞬間に視界が揺らぐような感覚を得て改めて、やっぱり眼鏡買い替えようかなと思ったものの、一時的に凌げばいいだろうと楽観視して、気を取り直して入場へと至った。これが14時半頃の出来事である。

 

エスカレーターで3階へと昇り、受付を視認した瞬間、絶望を抱いた。

 

なんと、受付の女性が、マスクを着けていなかったのだ。

 

ということは、コロナ禍から注意事項の欄を使い回しているだけで、今では特に制限を強いてないのか、いやでもそれならちゃんと書いてほしかったけど、でも、万が一、嗚呼着用しなくていいんだねと外した瞬間に指摘されたらまた面倒だし、と一縷の可能性を疑いつつも、購入済みのチケットを見せて入場した。ちなみに指名はトゥラブにした。普段よくヌいているので。

 

フロアに至るまででも、物販中のアイドル、そしてファンも、マスクを着ける者は確かに少数だった。そんな馬鹿なと思いながらフロアに入ってみれば、なんと、マスクを着けずにコールを飛ばしているじゃないか。嗚呼、こんなに粗雑なイベンターに捕まってしまったのか筆者よ、と、絶望感が増す中、いやでも、まだ、壇上のアイドルが抜群のパフォーマンスで魅せてくれるに違いない、と。

 

試しに3組、ライブを観てみた。素晴らしいと思えたのは、たった1人だけだった。

 

そのメンバーが、星合いのライラック所属、森崎りりなという名前だった。見知ったか否か関係無くフロアの一人一人に対して良くレスができており、ダンスの安定感やキレなど非常に完成度が高く、様々な楽曲に対して幅広く表現できている。何より笑顔が良い。

 

筆者はフロアの後方で観ていたので、どういった顔立ちなのかライブでは視認できなかった。ので、すぐさまXで調べてみたのだが、正直、そこまで可愛くはなかった。ルックス良ければ原石発掘できたと思えたのだが。ということで、結局、アイドル界に長く残したいアイドルが1人も見付けられずという状況、さすがに時間の無駄だと思い、近くに何か風俗はないか、調べるに至ったのだ。

 

 

 

 

 

とはいえ五反田という堅い街だ、ピンサロぐらいしかないだろうなぁと思って調べてみたところ、なんと、Googleマップでも良く検索できるじゃないか、しかもヒットしたのがソープである。ソープだと、五反田に、と驚いていたが、気付けば筆者は会場を勇み足で出て、ハピネス東京へと向かっていたのであった。それにしても、マップで急遽、というのは確かに稀だろう。

 

このお店を何で知ってくれましたか、と、黒服に訊かれてそう答えたので、自分で言ってても不思議なものだなぁとしみじみ。ちなみに、案内としては、予約無しでもまずは待合室、というかスペースに案内されて少し待ち、呼ばれたらコースや料金など選択して支払い、そして再び少し待って部屋へ案内、という流れである。風俗を多々経験してきた身としては、待合スペースの広さ、案内のスムーズさ、そして黒服の明瞭かつ丁寧な態度、全てにおいてハイクラスだった。しかし、価格帯としては、80分フリーで28Kというお手頃な設定である。なるほど、これはまた1つ、良い店を開拓してしまったなぁと思いながらの部屋案内待ち。映る世界陸上があそこまで陽気に観えるとは。

 

そして、部屋へ案内、ということで5階へと移動。さすがに17部屋もあるから複数フロアでの管理、凄い規模だなと思いつつ上がってみれば、おっとりした感じの女性が筆者を待っていた。ただ、零れる声というのが、あまりにも高く、作っている感じだったのが、嗚呼今回のフリーはこう転びましたか、と、ガチャ感否めないなぁとどこか懐かしい想いになりつつも、さて80分勝負、どうやって展開していこうか、と、起きてすぐにヌいてしまったのをどこか後悔しつつも、相手の出方を窺った。

 

そんな様子は相手もだったのか、こんなにも沈黙を味わう風俗は初めてだと思うぐらいには、互いに何も喋ろうとしなかった。まあ今回のスタンスとしては、そもそも五反田に来たメインの目的は仕事タスク整理とアイドルライブ参戦であって、風俗開拓ではない。なので、あくまで上記の様相を知れただけで十分目的達成したようなものだ。そんなわけで、筆者も無理に話すことはしなかったし、それに約半年前のことになるか、何回も通った某ソープ嬢に対して「なんか緩くない?」と、全く悪気は無かったのだが、相手を傷付け得る言葉を発してしまった過去がある。如何に親しくなったと思えたとしても、越えてはいけない一線がある。もし、今回も同じように、結果的に相手を傷付けてしまったら、という恐怖心のようなものが一番だったか。すっかり、ソープで口籠るようになってしまった。

 

内容としては、男性脱衣→女性脱衣→シャワー→洗体→入浴→歯磨き→うがい、でここからはマットプレイとして、男性うつぶせで密着や全身愛撫→男性仰向けで素股やフェラや手コキ→騎乗位、で、あとはこちらのリクエストでクンニでイかせる、という展開。マットでクンニするのは初めてだったが、体勢がかなり苦戦したので慣れてないとキツい。筆者としては、今年1月頭に外国人をクンニでイかせるぐらいには慣れたものなので、ゆっくり指で擦る→静かに舐める→音を立てて舐める→πも弄りながら舐める→一旦口を反してクリのスポットを指で弄る→+舐めてイかせる、という流れである。

 

初対面だと、そもそも局部をまじまじと見られるのが恥ずかしいとか舐められるのが嫌とかいう風俗嬢も少なくないのだが、彼女はリクエストに応えてくれた。その点は確かな収穫だった。しかし、トーク内容を精査する必要があるとか、あまり喋ってくれないとか、いまいち素性を掴めなかったので、長時間同じ空間を共にするという点では、3月に逢った闇鍋会の某嬢の方が良かった。

 

 

 

 

 

 

目に見えるもの。耳に聞こえるもの。全てを、選り好んでしまう。

 

本記事冒頭の「世間とのギャップ」を思い返せば、嗚呼、筆者よ、すっかり俗世から離れてしまったものだと、自らを憐れんでしまうものだ。だからこそ、普通に結婚して、普通に家庭を作る、そんな当たり前の人生選択へ強い抵抗感を覚えてしまうのだろう。

 

自分なんか幸せにならなくていい、そんな悲観的な思考が大きいものだと思い込んでいたが、どうやら甚だ誤解だったようだ。誰よりも貪欲に、最高の幸せを追い求めてしまうからこそ、他人という名のリスクを極力排除してしまう。本当に我儘になってしまったものだ。

 

ただ1つだけ、闇鍋会と違ったハピネス東京でのプレイのメリットとして挙げるなら、クンニにあたってじっくり局部を見れたことだろうか。それにしても、改めて、何も見えない状態でもクンニでイかせることができるって何なんだろう。さておき、どういった流れで攻めるのを定石にできるかを解析できたのは大きい。そうだな、今度もし再びハピネス東京に参戦した際には、今回逢った嬢が空いていれば本指名で、そうでなければフリーで別の子を開拓して、どっちにしても連続クンニで2回ぐらいはイかせてみたい。女性には賢者タイムなど無いわけだし、今の実力があれば可能な気がする。

 

とはいえ、根本的な課題が残る。それは果たして、ソープじゃないといけないのか。

 

要は、Tinderなどのマッチングアプリでセフレを見付けてヤれば、より長い時間攻められるわけだし、男性用風俗における責務=客を気持ち良くさせる、ではなくセフレにしろ一般同士であればこの責務は無い。要は、互いに攻め合うことがより自然な形で行えるために、風俗じゃない機会を以てセックスを楽しんだ方がいいじゃないか。そう思えるようになってきた。随分と回り道をしたものだ。

 

しかしそうなるとそれはそれで、なかなかに時間がかかるものだ。女性からすれば、アプリ側で推奨またはメッセージ送信してきた男性と、誰彼問わずセックスしたいわけではないので、メッセージのやり取りによって相手を測る、という、男性からすれば労力を伴う作業が発生する。筆者からすれば、とりあえず直接会って、カフェとかで軽く話して継続OKなら、一旦居酒屋など挟んでラブホに入って、という感じでひとまず経験して、2回目3回目をどうするかを決めればいいだけな気がしてくるのだが、今の時代、昔以上にデジタルメッセージの重みが増したように、筆者は感じ得てしまうものだ。

 

まあ、有難いことに、今は仕事が充実しているし、正直、この日曜日だって、呑気に出掛けて遊び呆けているような余裕でもない状況ではあったので、あくまで今回の外出や経験とは世間と筆者の価値観のズレを再認識するために必要だったと割り切ってしまおう。それを踏まえて、また明日から、真面目に生きていこうじゃないか。なんだか堅苦しい気がしてくるが、今更、仕事に雑に生きたところで職場から用ナシ扱いされて棄てられるだけだ。既にアラサー、若さを言い訳にはできない。

 

そうだな、遊ぶ暇なんて無いじゃないか。何を今更。愚かしい筆者だな。呆れてしまう。

 

アイドルも、風俗も、そしてその他の雑多な享楽も、頭の片隅に追い遣ってしまおう。

 

きっとそうした方が、価値観が離れてしまった世間から、孤立していることを忘れられるから。(5623字)