「11」Gran☆Ciel「音楽」15:00~15:25「優」

最終参戦:2023/2/26:該当参戦レポ無し

前々回の参戦にはなるが、2023年2月18日の対バンの参戦レポが『我確参戦:ライブ愛変わらぬ筆者よ』になる。当時はまだそこまでソープ狂いではなかったとはいえ、レポ終盤を読んでいただければ解る通り、その兆候が現れてはいる。要は、趣味享楽面での興味関心が今ほどにはライブアイドルに注げられていなかった頃ということだ。それは自然と、ライブアイドル全般、パフォーマンス面での評価ダウンが想定される。分量自体はさほど変わらないが、より厳しい視点で見詰めがちになってしまうということだ。にも関わらず、シエルはかなり称賛している。当時もまた、真摯にパフォーマンスに務める姿というのが、濁りがちな筆者にも眩しく映っていたのかもしれない。

「シエルのようなアイドルが一つのモデルになればアイドルがもっといろんな人に知ってもらう世界になるんじゃないかとも思えてくる」

そんな言葉を生み出すぐらいには感動したわけだが、今回、1年以上経っての参戦であったわけだが、その良さを昔と変えること無く、かつ、フロア全体でライブ音楽を創る旨のMC、そしてそれを体現するようなパフォーマンスの愚直さが、とても眩しく映った。清楚な衣装なので、正直、もっとおしとやかに大人しくパフォーマンスしたとしても、一応成立はする。しかし、そんなベタな戦術は採らずに、自分たちの表現したいライブ音楽に忠実に、というところが、多くのアイドルに学び取ってほしいところでもあると、しみじみ思うところである。

肝心なのは、こうしたパフォーマンスの攻め方というのが、決して義務的ではない様子だということだ。個々人が好き好んでやっているのが良い。でなければ、この翌日に出演したカブキアゲでの縁日の様子で、輪投げコーナーを楽しく務めている一枚など実現しなかっただろう。などと考えれば、本当に良い循環だ。アイドルを通して、良い人生を歩めているようにも思えてくる。良き環境を創れているArcJewelの運営の方々、そしてファンの方々にも感謝したくなってくるものだ。

 

 

 

「12」愛乙女☆DOLL「熱気」15:25~15:50「優」

最終参戦:2022/5/22:『灼熱ノ音:初夏を告げるアツいライブ:結

物販2「ピンク」如月優衣「年数を刻んで」

前回参戦は約2年前か、当時はiLiFE!も何の気兼ねも無く熱く応援できたなぁと懐かしみつつ、もちろんらぶどるもらぶどるでいろいろ変化はあったが、それでも旧メンバーは何人か現在もアイドルとして活躍しており、体制としてはしっかり成せているあたり、上手く運営しているなと改めて感心させられるのである。如何に長いグループでも、メンバーの入れ替えをしても立ち行かなくなるグループはそう少なくない。だからこそ、今日でもらぶどるのライブ音楽を楽しめるというのは、本当に、本当に感謝すべきことだ。正直なところ、古い楽曲なら熱気も微妙なのかなと思っていたのだが、声援は筆者でも驚いてしまうぐらいに強く一丸となっていたし、それに嬉しかったのは『蒼い空を望むなら』が流れて間もなく、ヤバいこれは沸けるやつだから前に行くしか、と急ぐ様子で若者がフロアを移動していた様子だ。こんなに純粋に愛されていると思えば、今この執筆している瞬間でも涙してしまいそうだ。他もエモい楽曲が多かった。改めて感謝である。

みかめるでみきぽん回収した際に割と好感触だったので、同程度に懐かしいゆいぽんに逢うのもアリだなと思い、急遽回収するに至ったが、これが本当に良かった。昔と変わらず小柄だなぁと思いながらも、メイクなど確かに昔より成長している。学生でしょうもないDDヲタクだった筆者にも積極的に話し掛けるなどしてくれたHoney Squash在籍時の彼女だったが、当時の話をしたらあの頃と変わらない目で見詰められたのが、今でも忘れられないものだ。そして、何年振りかというのを瞬時に思い出せるぐらいには、彼女はこれまでのアイドル経歴を刻み込むように記憶しているのだと、矜持に近いものをも感じ得た瞬間だった。事務所や出演様相が変わろうと、ライブそして物販が主戦場なのは変わらない。みきぽん同様、長くアイドルを続けてくれることに改めて強く感謝したい。

 

 

 

「14」THE ENCORE「擁護」16:15~16:40「劣」NEW!!

1組見逃したが、昼食休憩を追えてフロアへ戻ろうとしていた時、ちょうど並行物販をやっていた。2名ほどだっただろうか。広々とした物販スペースで寄り添うようにただひたすら、立ちっ放しだったあの儚げな姿が、今でも浮かんでくる。今回出演したアイドルの中でも、特に彼女たちは、より丁寧に育てる必要があると感じた。些細なことで折れてしまいそうな儚さがある。しかしそれは同時に、より繊細な世界観を描けるという強みでもある。あとはプロデュース力だ。かといって、重厚な世界観を押し付けてしまっては、それが今度はプレッシャーと化し、精神的な破滅を招く。これは決して少なくない事例であるため、提供する側としては特に気を付けるべきケースだと考える。

なお、物販様相だけでなく、ライブ中のフロアの様子というのも、確かに擁護的だった。フロア前方中央に専ヲタが固まり、かといって別に猛るような声援を飛ばすでもない、非常に穏やかであった。やはりその方が、令和な時代、アイドルとして生きる者にとっては、安心なのかもしれない。

誰が護るべきなのか、と考えれば、それは間違い無く専ヲタを務めるファンの方々である。逆に言えば、専ヲタ以外の存在が無視できない、今回の対バンのように広い会場で、かつ外部ファンも容易に存在し得る空間というのは、彼女たちにとってはむしろ害となり得る。だからこそ改めて問いたい。何故今回、複数回の出番までも含め、本対バンへの出演を決定したのかということを。彼女たちだけでなく界隈も含めて、より小さい会場で、アットホームな感じでアイドル活動を続けるべきだ。でなければ、解散という名の終焉は、いとも簡単に訪れてしまうに違いない。

 

 

 

「15」JAPANARIZM「居場所」16:40~17:05「可」

最終参戦:2022/11/12:『白纏礼峙:励む者には敬意を以て臨んで:結

前回は現場の在り方について議論したが、しかしどうなのだろうか。いくら現場志向の強い筆者とはいえ、あまりにも時代錯誤極まりないのではないだろうか。それに、現場の良し悪しを測る指標というのは、何も声援に限ったものではない。今日では、コロナが明けたとはいえ、軽微な症状を含めれば依然として感染の危機から逃れられたわけではなく、ましてやかつてクラスター発生などと危険な空間を創り上げてしまったからこそ、むしろ声援など飛ばさない方が、アイドルにとっても幸せなのかもしれない。などと考えれば改めて、声援の無力さを痛感する筆者である。

ジャパナリに関しては、アイドル経験者が多い認識であり、故に、現場の盛り上がり以上に、玄人アイドルそしてファンがこれからも平和に逢い続けられる機会づくりの方が肝心なのではないかと筆者は考える。そんな視点を以てライブ、そして現場を見詰めてみれば、双方向で為される愛の授受、その暖かさに心打たれた筆者であった。長く共にこの世界を生きたからこそ、あのパフォーマンス、そして瞳に表されているかと思えば、筆者よ、如何に自身の存在が無力か場違いか、と認識させられるのである。なので一言で集約すれば居場所とも言えるが、聖域という方が相応しいかもしれない。

筆者としては終始振りコピで立ち回ったが、上記に気付けるぐらいにはすっかり慣れたものではある。かといって退屈で終わらないというのが、上記の趣深さあってこそだ。これぞアイドル文化の醍醐味だ。なので、総合的に「楽しかった」という想いは、今でも変わることが無い。

 

 

 

「16」UPローチ「成長」17:05~17:30「優」

最終参戦:2023/12/17:該当参戦レポ無し

決して全員が全くの若手ということではないが、プリュの中でも成長途中なアイドルが多く属している認識である。ただやはり、プリュの素晴らしいところは、アイドル未経験者でも本当に良く育てているところだ。具体的に言えば、ライブへの楽しさ、ステージに立つ悦びというのを褪せさせないままライブを提供できているところ、そこに至るまでのプロセスというのが、きっと綿密に練られているのだろうと考えたくなるほどに、皆がキラキラしている。場数などの面でもライブアイドルという名前に恥じないほどに多いし、かといって過密なほどに組まれているわけでもない。結果として、成長できる環境づくりという点で、改めて高く評価したい所存である。

そんな議論を踏まえて、ジャパナリを可、アプロを優、と位置付けた次第だが、やはりこれも本当に紙一重である。今回の対バンでは、フレオ主催ということでフレオ所属アイドルが数多く出演しただけでなく、ArcJewelからも多々出演していた。そんな中でプリュというのは、本当に健闘したと思う。GWでもあるし、他に対バンを組もうと思えばいくらでもできただろう。しかしあえて、外部対バンへの出演である。他の環境でも魅力発信できるか、そんな挑戦というのが、今日でもプリュがライブアイドル事務所として強固な理由の一つかもしれない。(3947字)

 

 

 

日時:2024/5/5(日祝)、10時45分~20時05分

会場:横浜ランドマークホール

タイトル:アイドルアラモードプチ vol.81 ~全編25分&こどもの日SP~

出演組数:20組