疾走クレヨン:06:妨害に屈しないアイドル意識:称賛8 MVP濃厚なポラライトの直後での出演は不遇にも感じられてしまうが、過去の称賛率を考えればその不安も不要だろう。 さて、1曲目。初手サビのキャッチーなダンスが特徴的な楽曲だ。しかし接続部分の歌唱がいまいち声量乏しい。しかも喉などの不調を感じさせるような、どこか詰まったような歌唱ぶりだ。しかも1人だけじゃなくて複数人なので、本当に何があったんだ、と心配になってしまう。プレッシャーか、確かに出番前にステージ袖でポラライトのライブパフォーマンスを観ていれば、緊張して普段通りのパフォーマンスができなくなってしまうのも納得できる。2Bでのフォーメーションダンスが良かった。そうだ、一つ一つ良いところを積み上げていけば、彼女たちにとっても徐々に自信に繋がっていくに違いない。さて、2曲目に期待だ。 なるほど、新曲披露で緊張だったのか、そんな2曲目。確かにダンスのキレが全然違う。それに難易度も格段に上がっている。1Bの歌唱でも1曲目とは比べ物にならないほどに上手い。サビの展開が特殊なので完成度良く魅せるのが難しい。それでも良く仕上がっている。他のパートでも目立ったミスは歌ダンス共に見当たらないし、相当練習したんだろうと思うと泣けてくる。落ちでのソロ歌唱はもっと声量で攻めてほしかった感はあるけど、まあ、新曲最後まで完走しなければ、不安というのは晴れないものだろう。真摯に向き合う姿を高く評価したいところだ。 ホットチョコレートな3曲目。1曲目とは大きくかけ離れた開放的なパフォーマンスだ。そうだ、これが疾走クレヨンの良さだ。サビでの難易度高い高音も上手く表現できている。歌唱面では多少のブレはあるものの、ダンスの思い切りでライブ感に転じるので、如何に彼女たちの精神的コンディションが良いか、それ次第と言ってしまえばそうかもしれないが、そんな要素はもはや今日、自明でクリアしているものだ。なので逆に考えて、何か不都合が生じているんじゃないか、特に運営側からの圧などといった外部要素である。 4曲目。もしそれが真なら、大手事務所がグループ丸ごと引き取るなどして活かしてほしいところだ。どのメンバーも良いアイドル人財なので、運営を理由としてライブアイドルへ失望するのは是が非でも避けたい。何を不満に感じている次第で提案すべき事務所は変わってくるが、ライズプロやフレオマネジメントなどが、グループコンセプトなど踏まえても自然だろう。 逆境の最中でも、無事にライブを遂行した。そのプロ意識があれば、他事務所などへ移籍しても、十分有用な人財として活きるに違いない。 心配は残るが、個々人にこうして着目すれば、良い未来が待っているだろうと信じたい。運営側として救ってあげられないのが、唯一の心残りだ。 夜明けのモニュメント:06:1曲だけで魅せる丁寧な美しさ:称賛9 ラスト1曲だけになってしまったが、サビでの丁寧な歌唱および他メロでの歌唱レベルの高さから、デビューからの期間も考慮した歌唱力の高さはダントツだろう。落ちでの歌唱も非常に美しかった。前回参戦ではこれを「透明感」と著したが、会場が変わっても歌唱良く魅せるというのは、そう簡単なことではないはずだ。今日は奇跡的な遭遇が多い気がする。 すーぱーぷーばぁー!!:06:一貫した圧倒的な歌唱力の高さ:称賛10:MVP 何かとTwitterでは見掛けるアイドルだが、ライブは初見だ。しかと見届けよう。大阪から来たのか。 やっぱり遠征アイドルは現場が強いよなぁな1曲目。Aメロから加速的な楽曲だが乱れ無く上手く歌えている。サビでの混ざりも上手い。歌の筋がしっかりしている。コンセプトとしてはキャッチーなんだが、沸けるアイドル音楽はやはり歌は上手い方が良い。贅沢だが、それが現実的なほどに、今日のライブアイドル界は軒並みレベルが上がっている。刺客としては強力だ。対バンイベンターが若干の増加に加えて、止まること無きアイドルの暗黙的精査によって生じた隙を見逃さないような攻めっぷりにも感じられる。 間髪入れずに2曲目。初手の特殊な展開からのAメロで歌唱力良く地盤形成だ。Bメロの歌唱も良い。ここも誰が歌割り当たっても聴き応えある。1曲目ほどの沸きは強くないが、それでも歌唱力あってこそ関心は途絶えない。落ちでは紫担当一任だが、歌声からもわかる、紫は秀逸な配色だ。Appare!の工藤のかを彷彿とさせる神秘ちゃんだ。 3曲目で一層とテンポ落としてメロディーも抑え目にして聴かせる感じだが、音程もリズムも良く完成されている。おもちゃ箱のようなエンターテインメント感、あそびダンジョンを思い出してしまうが、すっかり時代が変わった今日だ、ここまで完成されたライブでなければ、今の時代、愛されることは難しいだろう。当時も一応生執筆していたが、すっかり老成してしまったものだ。スタンディングに多く阻まれようと、楽しそうな姿を観るだけで幸せに感じてしまうぐらいだ。 4曲目は若めなファンが着席したので、きっと3曲目まででセトリは完成された感じなのだろう、もっとも、歌唱力にこぶしをも強めてきて素晴らしいパフォーマンスにはなっているが。もはや歌詞無視しても、メロディー表現および加点ポイントだけでも十分聴き応えある。歌の本質をしっかり押さえた上で、より高みあるものへと仕上げている。アイドルを見ているのかわからなくなるほどに、歌が上手い。本当に、歌唱力高い少女がライブアイドルを目指して就職する時代になってよかった。 5曲目、第1音の発声が抜群に良い。地球は僕らのダンスフロアだ、良い歌詞じゃないか。これ、もし声援OKだったら、えげつないほどに盛り上がっていただろうなぁ。ただ、声援あると歌唱力の高さを観ることは難しくなってくるので、マスク不要だと政府が強いる前に、この時代特有のライブへの向き合い方を楽しもうじゃないか。間奏でのゆるいダンスも良い。Cメロの歌唱で親近感ある歌い方も良い工夫だ。にしても、トリ曲にも関わらずブレない歌唱だ、スタミナ面でも凄いアイドルだ。やっぱり遠征してくるだけの魅力があるというものだ。 カラフルスクリーム:07:一瞬のセトリを攻めてくる空腹感 初手歌唱からえぐいな、パーリーサウンドながらも歌唱力高過ぎる。いや、歌唱力というか、アイドルとして適して歌えている、というところだろう。ただ、当然、ある程度の歌唱力は求められるので、そこのクリアは必須事項だ。Aメロ後半でのponponponな展開からの、Bメロ初手で歌唱力で攻める展開、もはや今の時代なら定石に分類されるかもしれないが、前述の通り、人財依存が強いところなので、やはり巧みなプロデュース力だと見做すべきだ。笑顔でパフォーマンスできているのも評価ポイントだ。 2曲目も楽曲が良い。秀逸な間奏メロに続いたAメロでは、丁寧に仕上げてくる歌唱だ。サビでは自然と歌詞を聴いてしまう。関心を強く維持させれば、十分勝ちだろう。圧倒的に歌唱力高い黄色、あとで名前でも調べておこう。にしても、遠征つよつよアイドルの直後にも関わらず、この堂々としたパフォーマンスだ。 ただ、3曲目でしっとりとした楽曲となると、ここまでの疲れもあって、正直眠くなる。歌唱力というか歌が良いのは十分解っているし、ここにきてダメ押しで勝負してくるのは違う気がする。その領域はどこか背伸びした挑戦にも感じる。というか空腹すぎる。さすがに昼飯に小さなパン3個はやりすぎた。既に5時間も観たし、十分だろう。来週末こそはもっと余裕もってライブ観れますように。 というか、アイドル以外での趣味というか、時間の使い方に長けてしまったのが大きいか。横浜ランドマークホールなどは猶更だ。もっとアイドルに貪欲に生きたいものだ。 ということで、今回はたった5時間の参戦。朝起きるのが遅かったのもあるし、ろくに昼飯食べずに空腹に襲われたのも大きいが、あと考えられるのは、見知ったアイドルがそんなに多く出ていなかったのも無視できないだろう。しかし、筆者の最近のTwitter事情としては、グラビアモデルやAV女優など、アイドルに留まらず、かわいい、または美しい女性を追ってしまっている。言わずもがな、これは魅力あるライブアイドルの発掘には繋がり得ない。かといって、これをアイドルに限ればいいかというとそういうことではなく、そもそもライブに専念するアイドルというのは、SNSで他を差し置いて魅せるアイドルと比べて、どうしても魅力では劣ってしまう現実だ。なので結局のところ、足繁くライブに参戦し、一つ一つのライブと真剣に向き合うこと、これが肝心になってくるだろう。 かといって、今回の行動選択を反省しているかというと、正直微妙なところだ。アイドル応援以外にも、たとえば貴重な3連休を活かして本職に取り掛かるか、資格取得に向けて勉強するなど、人生を有意義に送るにあたっては、趣味に限らずとも、様々な選択が可能だ。きっとそんな生き方というのが、アイドルファン以前に一人の人間として模範的になる、それが結果として、今を生きるアイドルたちにも励みになってくれればと思うところだが、いや別に筆者などという偏屈なヲタク、そう広く影響を与えることなど、今日では特に非現実的だろう。 何はともあれ、次回のライブ参戦に向けて、情報を整理したいところだ。きっと事前準備が疎かであったこともまた、今回の行動選択に結果しているに違いない。もちろんタイパを重視して、リアタイで執筆できるような会場であることは最優先だが、それ以外に、記録を残す価値のあるアイドルというところで、今迄以上に集中して選り抜く必要があるだろう。兄の転職含め、家族からの刺激もある。まだまだ、老成だと嘆いて人生を失速させるのは早いというものだ。2023年、まだまだ頑張っていこうじゃないか。まだ始まったばかりではあるが。(4129字) 日時:2023年1月8日(日)、10~20時 会場:横浜ランドマークホール タイトル:スパドキフェスティバル vol.73 出演組数:28組