「08」ミスティア「人財を活かしたいパフォーマンス」12:40~13:00「03」NEW!!
物販1「緑」立花ことり「サインあり2shot」1,500円
会場に入るやいなや、いきなり高歌唱力じゃないか。ライブ感溢れる若干頼りない歌声がむしろ良い。儚い曲調にも見事に合っているじゃないか。
だが続く楽曲での初手歌唱が甘い。もはや聴こえないレベル。それほどサウンド強くなかったにも関わらず。ピンクの歌声がアイドルらしさあって良い。他の高歌唱力なメンバーと良いバランスになっている。三人という人数の少なさ、加えて統一衣装で視覚的なメンバー判別は難しいところだが、歌声で識別を可能にしてくる、ほどに総じて個性良い歌唱なので、Mystearからカタカナへ改名しての現体制、前回の参戦からそれなりに経つ筆者の記憶なのだが、今のメンバーでもしっかりライブに食らい付いている。ライブアイドルとして素晴らしいじゃないか。
続いては年相応なフレッシュなテイストの一曲。トリなので加速でもある。A初手が若干歌声改善してほしい感はあるけど、ここまで固めてきたステージングなので下手だとは思わない。ここで崩すことで、親近感や人間味の補填をする。戦術としては全然ありだと思う。ダンスでは一人気になるメンバーが見つかったけど、如何せん配色がわからない。これは致し方ない。十分歌声強いメンバーなので、あいみゅうの吉乃と似たものを感じる。
MC。先ほど気になったメンバーは緑担当の立花。サイリウム的に推され強いのも納得できる。ステージングに真摯に向き合っていなければ、あのステージング、パフォーマンスは実現できない。彼女のようにひたむきにアイドルに向き合う人材、もっと知名度高い他事務所に引き抜きたい。



「09」テンシメシ໒꒱「完成度の期待に方向性は言い訳にならない」13:00~13:20「07」
最終参戦:2022/3/6:『多讃新宿:語り多きドラマこそアイドルの真髄:純称賛編』
出番開始時点で心地いい敗北感だ。女子ファンを動員できているなんて。この同日イベが多い中で。しかも曇天。
初手歌唱のはるはる、歌唱力改善されたんじゃないか。続くAメロでも歌唱乱れかなり削れているので、サビ向けて完成度高く突破している。サビでの全員歌唱でライブ感ある感じで仕上げているので、このバランスといい塩梅といい、パフォーマンス面でも上手に計算されている。2A後半でやんぬ起用は納得だ、このあたりで引き締めある歌声が欲しい。2サビでも1サビ比較のマンネリが薄いのは、歌詞やダンスが上手く影響している。ダンス面で親近感や人間味の補填といった感じで。落ちでの止めと動きの揃いも良い。確かにメンバー全員成長している。1曲目でこの完成度だと、2曲目以降期待してしまう。
2曲目も盛り上がり間違いない一曲だ。1曲目が1曲目だったので、多少パンチが薄いように感じてしまう。おそらく体動かして振りコピなどなら十分楽しめるのだろうが、その満足感とステージングの完成度は比例すると、筆者の経験則から言いたいので、うまいこと改善されてほしい。ただ、どの要素直せばいいのかが明確に見えてこないので、現場活気依存でパフォーマンス紡ぐ、本楽曲特有の癖を無くすことで改善される気がする。たぶん、歌やダンスは自然とついてくるもので、マインドを微修正すればあとはどうにかなると思う。
MC。ミスティアの方が物販欲が強い現状。出番後半で巻き返してくるか。場数多いので、やっぱり古参曲だと難しいか。
3曲目初手のダンスが揃っていない。これは勿体無い。曲調的にもそこは外せないので、ここまでだと一番急を要する改善ポイントな気がする。A初手の歌唱も自信無さげだったので、観賞での対峙だと、って2番観たらあえてカノンにしているのか。いや、それならプロデュース側か。まあ確かに、カノンすれば求められる完成度は低いように思わせることができるか、いやそこも正統派プラス親近感なアイドルならではの戦術なのだろうか。確かに観賞は不向きだよなぁ。
ここでサンドイッチされても満足感が薄い。いや、やっぱりライブ観賞で真面目に議論するのは対プリュ所属アイドルですべきことではない。いや、だとしても、仮に人間味ベースの戦術でも、ある程度クリアすべき完成度というものはあるわけで、そこは求めても、期待してもいいんじゃないか。あとは、直前出番がミスティアの素晴らしいステージングだったので、正統派という範疇では同じ類い、にも関わらず完成度が相対的に低い、というのは、今回のような総評に結論づけられても致し方ないのではと、客観視した際に思うところではあるが。それなら頭を抱えるべき時間は続くことになる。ハニスパもそれならグループ全体では改善が必要になってくるので。あくまで沸いて紛らわす程度で越えるしかない。同日イベが多い中での主催イベ敢行、どうか所属アイドルを精神的に殺めてしまわないことを願うばかりだ。



「10」ハニースパイスRe.「苦労無き故の主張の薄さ」13:20~13:45「07」
最終参戦:2022/3/6:『多讃新宿:語り多きドラマこそアイドルの真髄:超称賛編』
出番開始時点、スタンディング量だけでいえばテンシメシと大差ないか。活気強いヲタクが比較的多く感じるぐらいか。
1曲目で沸き強い楽曲をいきなりかましてくるが、壇上がスタンディングで観えない分、歌唱ベースでの対峙にはなるが、A初手の歌唱の乱れがひどかった。一丁目一番地な肝心なパートをあの完成度、いややっぱりマンボウ明けて観賞ベースでのライブ対峙はもう時代錯誤なんだろうなぁ。春めいたにも関わらず、冷たい対峙など不適なのだと。しかしそれなら、フロアに椅子が敷き詰められているのが、世情的忖度としか思えない。なぜそこを活気フロアで攻めようとしないのか。また世間の目を恐れてのことなのか。あとは一部社会人ヲタとしてもその方が安心できるのかもしれないが、いずれにしろ、中途半端じゃないか。サビの歌唱の混ざり具合は良いけど、やっぱり最初だよなぁ。期待しすぎたかな。やっぱり主催イベだと演者が油断しがちなのは、どの事務所でも言えるんだな。落ちでのみやももは申し分ないけど。そういえば、このところの筆者の参戦、「ガチ」生執筆対峙は久々な気がする。参戦前日にジョブチューンのジャッジ企画観たからだろうか。
2曲目も消化試合感な筆者である。やっぱりほのかの歌唱は安定感がある。音程もリズムもちゃんとクリアして、かつグループや事務所の方向性に合致した歌声や歌唱の方向性になっているので。恋するマーメイド、楽曲出した当時は今は亡き旧体制の青担当を据えたものだったので、その面影が浮かぶ。当時の体制を考えれば、ハニスパは下火になっている状況でも必死にステージ立って頑張っていたので、あの頃の、または同等の苦労を知らないメンバーが少なくないからこそ、なんだか軽く感じられるのだろう。やはり、ライブパフォーマンスは「主張」が必要だと筆者は考える。観ている側に伝わるものがなければならない。ライブというものを軽んじて捉えてしまってはいないか。それほど人財面では悪くないと思うところなので、本当に勿体無い。なんだか、期待し過ぎた自分を叱責したくなる。
補足:みやもも、ほのか以外だと、まあかの歌唱が良かった。キャンディーな楽曲でのラスサビ直前の歌唱の思い切りが良かった。



「11」ESTLINK☆「見違えるほどの完成度の高さ」13:45~14:05「07」
物販2「ピンク」奏怜花「サインあり2shot」0円 (新規特典)
最終観賞:2021/12/11:『双柱配信:称賛多き実力者揃いの贅沢な対バン』
あれ、SE変えてきた?なんだか荘厳な雰囲気を感じさせる。そこから繊細なサウンド展開。最前の先導の安定感も良いじゃないか。
初手の静かな感じのダンスから笑顔で展開する感じが良い。Aは低音で難しいにも関わらず声量喪わずに歌詞がしっかり聴こえてくる。サビ直前の一任展開も力不足に感じないヒロイン、主役感のオーラが良い。ダンスの揃いも良くなった気がする。2番初手は1番よりも声量ちゃんと増やしてきて良い。音楽というのを伝える想いを感じる。サビの歌唱混ざりが甘っぽい声ではあるけど、方向性的に悪くない気がする。間奏でのダンスもかっこいい。昔のESTLINKならまずできないパフォーマンスだ。長めの間奏でも、もっと観ていたいと思わせるダンス展開、素晴らしいじゃないか。落ちも聴き入ってしまった。
続けてまたかっこいいテイストで攻めてくるか。Aの音程の遷移は1曲目とどこか似ているものの、フォーメーションや細かな楽曲展開でマンネリ感が無い。サビでのダンスもちゃんと芯があって仕上げてきている。2A初手の歌唱乱れも全然許容範囲内だ。というか、テンポ速い中で歌詞減らしているわけでもないので、現存するライブアイドルでもこれを完成度良くこなせるグループは数少ない気がする。Cの歌の切り方が良い。思い切りがある。落ちを全体一任じゃなくてここも1曲目との差別化で良い。
MC。リリイベで対バンが久々だということだが、対バンは対バンで楽しいと語る。素晴らしいマインドじゃないか。
3曲目でもかっこいいサウンドで攻めてくる。正統派な方向性ながらも、ここまで攻めるセトリはなかなか。Aメロでの前半展開、圧倒されるような歌声で、声量面でも大幅な改善を感じる。サビ直前の歌唱も声量良き。筆者の認識では古参曲のはずなのだが、前述の他アイドルとは違った「成長」がちゃんと見受けられる。フォーメーション移動も非常に自然だ。サビ直前での煽りもあって、サイリウムの反応も良い。あの瞬間を撮ってほしい。全体的な完成度の高さ。これは満足感強い。
トリ曲の正統派な沸き曲、最前をあそこまで活気強く誘うあたり、当然これまでの3曲の完成度あってこそではあるけど、最後の最後までも期待できると知っている、これまでのライブも疎かにしない日々があってこそである。確かにサビの歌唱といいダンスといいかなり完成度高い。2番初手で秦起用はベタだけど悪くない。やっぱりアイコン的な推され強いメンバーの起用は鍵になってくるので、重要パートを任せ、かつ高い完成度で固めるという戦術。手拍子の煽りも反応良い。にしても、本当にヌケモレが無いステージングだ。観ない間にここまで仕上げてきているなんて、もはや驚かされるぐらいだ。



「12」LOVE SPEARS「納得感に満ちた勇敢な自己肯定感」14:05~14:25「04」
最終参戦:2021/6/27:『生等合援:痛みや苦しみあってこその共感:3/3』
「過疎」と呼びたくなるほどのスタンディングの少なさ。経験上、ステージングは期待できないが、果たして。
勇敢な声量な初手。認識では、アイドル経験者な新穂がらぶどるに移籍しての現体制だ。むしろ、まとまりあるステージングになっている気がする。サビでの声量、そしてダンスの躍動感、共に旧体制とは比べ物にならないほどに良い。メンバー総じて、納得感に満ちたステージングだ。自分の居場所はここなのだと、強い自己肯定を感じる。やはり、経験者ワントップな構造は、アイドルを始める者たちにとってはストレスになり得るものだし、それならむしろ、化学反応に賭けた方が良い。紫の声量が気になるぐらいだけど、むしろそれで抑揚が出てくるので、深みある歌唱という点で称賛したいところだ。
間髪入れずに曲調が似た2曲目。確かにこれは飽きてくるかもしれない。ただ、ダンスがしっかりしているので、むしろ考えさせられる。出番時間、楽曲的な抑揚薄くセトリ展開して、終始落ち着いて観賞できるライブというのも、アイドルがやってもいいじゃないかと。知名度高いアイドルであれば皆無ではないのだが、記憶強いからこその飽きになってこないわけで、いわゆるライブアイドルとか地下アイドルであればまずできない戦術だ。そこも勇敢だと感じる。一昔前の筆者であれば、まずマンネリに倒して終わらせてしまっていたので。
MC。一人休演で浅見とのこと。やっぱりピンチあってこそ、パフォーマンスに一層の主体性が出てくるのだろう。MCでの歓談も似合う。この雰囲気とか調和が、良い癒しや和みになる。等身大な魅力を感じる。
3曲目も、一応沸き曲ながらもテンポは落ち着いている。実際、A初手は低音なのでなかなか声量が出せないものの、なんだかそこも人間味な親近感を覚える。ここまで素の良さを引き出せるプロデュース、良い環境づくりができている証だろう。昨今、何かとライブアイドルや地下アイドルのハードルが上がってしまっているが、歌やダンスが未経験でもアイドルを始めたいと願う者は確かに存在する。そういった子たちに初めから、今の時代は無理、と押し付けること無く、できる範囲でアイドルを創る。音楽を表現させるという、プロデュースの原点を再認識させられる。完成度というのは、自然とついてくるものだ。ここがクリアできていれば。
トリでも落ち着いた感じで始まる。繊細な造りでも、ここまでのパフォーマンスがあったからこそ、向き合いたくなる。自然と惹き込まれる。もはや語彙を見失うほどに、魅入ってしまう。このステージング、そしてアイドルグループというのは、相性依存もあるが、一人一人とちゃんと向き合い、自分という人間を表現できる環境を創って初めて実現可能なものだからこそ、奇跡だと呼びたくなる。憧れをも抱く、素晴らしいプロデュースである。



「13」シークレットシャノワール「一縷の期待も打ち砕くパフォーマンス」14:25~14:45「04」
最終参戦:2021/10/24:『昇活虹笑:信じ続けた努力の末の輝きとは』
繊細なダンス展開ながらも腕がそれほど細くない。このダンス含めたステージング、トゥラブにやらせてみたい。歌唱も全然なので、経験通りのライブ。この五ヶ月、どこを改善したのだろうかと訊きたくなる。サビでの歌唱の混ざりもそれほど惹かれるものではない。歌声ぶつけるだけのメンバーもいるし。ステージングとは、パフォーマンスとは何なのか考え直す必要がある気がする。ラスサビ直前の歌唱だって耳を塞ぎたくなるほど。もはや苦行。
前奏での前後に揺れる動きが不自然。うー---ん、グループとしての方向性の迷走を感じる。運営も演者も、もっと本気でアイドルと向き合ってほしい。



「14」アフィシャナドゥ「経歴故なるオーラ」14:55~15:15「04」
最終参戦:2021/10/9:『新旧混合:コロナを越えて再び豊洲の地へ』
物販3「白?」大川莉央「サインあり2shot」2,000円
前述のらぶすぴの件もあって、スタンディング量では一概に測れないステージングの完成度である。ここも集中して観賞したい。
ダンスの力み具合といい、キャッチーな歌詞にマッチしている。サビまでのメロディー遷移も馴染みやすくありながら、完成度を疎かにしていないのが良い。4人という少なさながらも、場ミリにも抑揚つけてきて、広いステージというのを上手に使えている。躊躇の無いパフォーマンスが印象的だ。Cでの大川ソロも素晴らしい仕上がり。推し補正。いやそれなら前述のテンシメシとかハニスパも推し補正で称賛してやれや←
加速楽曲な2曲目。歌唱の安定感でAを難なく突破。オーバーキル感が心地いい。サビのダンスも慣れた感じが、場数よりかはレッスン量、そしてアイドル経験の長さあってこそな気がする。それならメンバー間でもっと格差が見えてきそうなものだけど、互いにこのギャップを目立たせない工夫あってこそだろう。1曲目と比べるとアップテンポながらも落ち着いたステージングなのが驚かされる。らぶすぴと共通する、伸び伸びとした表現力が良い。全員が力強く立っているように感じた2サビ末。落ちのパート末尾をキャッチーに音上げる歌唱も上手くクリアしている。歌唱ぶりで楽曲に応じて細かく方向性変えられる、技術者である。
間髪入れずに3曲目。パラパラライクなサウンド展開からA初手で力強く歌唱固めてくる。A最後までこの感じなのでBの抑揚が目立ってきて上手い。Bでは尺少な目でサビに繋げるところの楽曲構成も良い。ここまで3曲振り返れば、それほど特別な楽曲ではないものの、それでも完成度を高めて、見応え、聴き応え深いステージングに仕上げているのだ。やはり、個々人のアイドルへの、ライブへの意識の高さ、そして深い愛あってこそ為し得る業だと考えたい。間奏でのダンスのオーラも、もはや他のライブアイドルとは同様には扱いたくない。落ちでの歌唱であえて女子のか弱さを出す世界観表現は秀逸。
MCゼロで4曲目へ。前メロが典型っぽくてユニークじゃないか。年齢的には情弱な筆者だが、なるほど確かに、様々な者が地下アイドルやライブアイドルに参入している今日だからこそ、余裕感強くハイスペックに飛ばすアイドルとはむしろ斬新に映るものだ。にしても、この良さというか、何が良いのかというのは、典型的な要素で考えればなかなか表面化しないところなので、気付き難いものではある。となるとプロデュースの不備なのかと考えるかもしれないが、いやそれも違う。彼女たちが伸び伸びと表現するためにはあえて難易度ではそれほど高くない楽曲を敷くべきなのだ。そして、注目してみればなかなかレベル高いことをしている。それが良いじゃないか。
前奏のダンスからの初手歌唱、やはり大川上手いじゃないか。今回のセトリでは高速な振りのあったBメロ、そこも難なくこなしているのだから。そういえば、出番終盤で一切疲れ見えないので、恒常的なレッスンを欠かしていないに違いない。ちゃんと執筆したいから、次回参戦までにはメンバー全員の名前を憶えておきたい。サビでの場ミリの広さ、最後には広く使って4人でも少なく見せない工夫だと考えたい。経歴的に、堀り甲斐のあるアイドルならではのオーラで為すステージング。



「15」あそこでクマがおどってるっっ!「程好くキャッチーという非現実的な楽観視」15:15~15:35「06」NEW!!
グループ名から気になっていたアイドル。クマというキャッチーな縛りをどう活かすか。
初手のダンスといい、フォーメーション移動といい、パフォーマンスレベルは高め。当然動きながらの歌唱なのでマイクにちゃんと入る歌唱、という点で苦戦しているか。サビでの歌唱の混ざりは悪くない。ただ、アフィシャナドゥの直後で考えると、やはり完成度如何で、よりかは、フレッシュさで戦うのが無難な対策な気がする。ある意味、クマというキャッチーさである程度これが食われているので、一層の解放感、非日常感が欲しいところだ。なので、演者サイドで考えれば、スタミナで殴る感じだ。ただ、それは相当なレッスンが必要になってくるので、アイドルを始めたばかりの少女たちに対して、そこまで自律してレッスンしろと要求するのはまた違う気がする。
ふと思ったけど、こうしたキャッチー路線で攻めるアイドルといえば、ババババンビを思い出す。あそクマの方が軽めではあったが、左右移動を見て思い出した次第だ。ババババンビはメンバー総じてグラビアでも戦えるし、現体制は昔と違ってライブの質もかなり改善されたので、キャッチーなアイドル、という路線を真っ直ぐ攻めるのも、アイドル界全体を考えれば決してオススメできない戦術だ。少なくとも、本日は同日イベが多いし、それも大型イベ1本ではなく乱立している感じなので、本当に各アイドル、純粋な動員で勝負を強いられる4/3(日)である。そんな状況で、それほど知名度高くないイベントに出すのは、本当に理解できない。
ただ、かといって、アイドル初心者かつキャッチーなアイドルを目指したい少女たちが全くライブアイドル目指せない環境へと化すのもまた違う気がする。そこで考えるのは、グループごとでのFreeKへの移籍である。あそこなら十二分にネタ的にも活かしてくれるけど、あの事務所の場合はひたすら場数なので、そうじゃなくて常人の範疇で、で考えれば、こうして粛々と攻めるしかないけど、その結果十分な収益が見込めるかというのは、正直非現実的だ。
最後の最後、執筆欲が消え失せた楽曲。本当にこんなプロデュースがまだ現存しているかと思うと、吐き気が込み上がってくる。



「16」LOVEME「多幸感を生み出すプロデュース」15:35~16:00「07」
最終参戦:2022/3/20:『潤彩春花:空間を創る力:1/6』
物販4「赤?」陽向ななこ「サインあり2shot」2,000円
大好きをいっぱいトッピングする、というコンセプトに見合った良い歌詞の入りだしだ。ダンスの躍動感も良い。手数ならぬ振り数が多い中でも、笑顔を絶やさずにパフォーマンスできている。アイドルとは無縁な人からすればなかなかの苦行に感じるかもしれないが、楽曲をダンサブルに表現したい、笑顔や元気を届けたい、とストレートに願える者こそが、今日のライブアイドル界を為しているのだ。故に、むしろプロデュースにハイレベルが求められるようになっているため、双方、自然とレベル高く刺激し合うことが必要になってきている。それが、運営もアイドルも「必要」だとか堅苦しく感じないような素質、性格、または考え方を有する者で構成しているからこそ、LOVEMEのライブというのは、他に無い多幸感を帯びているので。これは生半可に真似できるものではない。
ここで沸き曲を続けるのはなかなかに攻めているじゃないか。あそクマの直後、ということで結果的にはそれほど万全な戦術でなくともいいのだが。サビ端のダンスが改善されていて凄い。観ている頻度はかなり多いので、それでも称賛に倒れるのは推し補正に限らない魅力だと感じる。称賛を掻き立てるステージングなためだろうか。それも影響しているだろうが、前述の多幸感、納得感だからこそ自然に努力できる。頑張れる。その環境づくりができている。うむ、素晴らしいプロデュースだ。
そしてトリでチアガールっぽい鉄板曲である。前奏での煽りも声量増えているし、古参曲だから、定番曲だからと決して手を抜かず、高みを目指して努力できる、その自助努力、天晴れだ。ふと思い出した、元にじひこの佐倉ちひろ、今日では花いろは専念で卒業したが、一方で山岸は残留を選んだ。それはLOVEMEが役不足だからではないだろう。両方やりたいから。我儘かもしれないが、いいじゃないか。アイドル界は自由な方がいい。



「17」UPローチ「究極に近い完成度[MVP]」16:00~16:20「08」
最終参戦:2021/12/18:『開熱納年:アイドルへの熱量以てこそ現場は応える』
物販5「ピンク」森川まな「サインあり2shot」1,500円
さて、今回指名入場した、念願のアイドルグループである。SEは新体制でもなかなかの加速サウンドだ。
初手で歌唱レベル高く。MCと遜色ない歌唱な気もするが、あとは声量か。ただ、そこはフレッシュなダンスでカバーできているので、なるほど、MVのあの撮影地に限らずとも、突き抜ける解放感を生めるのは凄い。なぜだろう、ここまで人数多いにも関わらず、個性の濃淡を感じない。総じて輝けている。Cメロ歌唱でここまで声量も。
さて、ここからが既存曲。ある意味、現体制での真価が問われる。A初手でこの歌唱の安定感。続く森川も上手い。Bメロの遷移も申し分ない。ここまで人数が多いながらも、全員が主役なのが驚かされる。やはり2曲目でも魅入って全然生執筆できない。贅沢な悩みだ。メンバー全員、本当にここまで積極的にステージングできているし、何より歌唱力もダンス力もレベル高い。やはり森川姉妹が経歴的にツートップなので、そのイズムが継承されているのだろう。良い流れだ。
初手歌唱を森川姉妹が務める一曲だが、あれほどしっとりとした時間を長く設けるのは勇気が要るものだ。駄目だ、A,Bの魅力が全然書けない。間に合わない。もうサビだ。サビでの歌唱混ざりが衝突無く一つになっている。今のグループの在り様を象徴している気がする。2番でも忙しないダンスが続いているにも関わらず、全員笑顔で突破できている。何より、ダンスに幸福感が表れている。Cメロでのダンスの初手の完成度の高さ。いいな、この若さ。元気を貰える。
さて、最後が『ドキドキLOVE』。ここまで深い納得感に包まれて迎えるのは筆者史上初だ。高速な歌詞も丁寧に歌われている。Bメロでの全員歌唱が美しい。サビがここまで激しく踊りながらにも関わらず、歌唱にブレが全く見えてこないのが驚かされる。2番は一層と注目してみたが、本当にブレが無い。もはや究極に近い完成度。もはや理解が追い付かないほどのステージングになっている。ラスサビ開始時点での指さしのあの瞬間。あの力強さ、納得感。全て表れている。奇跡。



「18」FloreRisa-フロレリーサ-「取り残された無成長」16:20~16:40「04」NEW!!
改名したとはいえ、さすがにこの短期間で楽曲刷新は無いはず。界隈も然り。そこでどう戦ってくるかに注目したい。
1曲目の初手歌唱がハイレベル目指して届いていない感じがなんだか可哀想に思えてくる。声量的にも歌詞の明瞭性でも目覚ましい成長が無い。
他に称賛したアイドルの物販回収をして、有意義に時間を活用するとしよう。方向性の迷走、彼女たちの運命や、如何に。



「19」僕のClove「責任転嫁な現実逃避」16:50~17:10「05」
最終参戦:2022/2/26:『初春渋谷:陽気で称賛揃いな1+14組:対バン編』
TwitterのTL確認に飽きて、生執筆に戻ってみる。とはいえ、前回酷評したので、という理由もあって避けていたことはある。トリ曲ぐらいちゃんと書きます←
ここで沸きで攻めないのは成長と捉えたい。運営側の。ダンスは相変わらず重いし、ただAメロでのダンスの流れは悪くなかった。なんだろう、この瞬間をどうにかやり過ごせば、な消極的な姿勢を感じる。そんなにライブは嫌なものだろうか。そんなに動員依存なのだろうか。そんなに現場に身を委ねるものなのだろうか。目の前に映るものがどんなに残酷だろうと、壇上だけでまずは楽しむ。どうライブをするかを決定づけるのは、それからで全然いいのではないだろうか。逃げないでほしい。いや、ただこれを「逃避」となっているあたり、彼女たちは今日でのライブアイドルを真に望んでいないのではないだろうか。湧き上がる怒りに、自然とタイピングにも力が入ってしまう。その壇上、本気でライブやりたいアイドルに譲ってほしい。資金面やその他環境面で、ライブをやりたくてもできないアイドル、そしてそもそもアイドルになれない者がいること、それを考えたことがあるだろうか。彼女たち、そして運営側にも訊いてみたいところだ。



「20」ぼばっぷ!「神話崩壊:緊張緩和目的での人財確保」17:10~17:30「05」NEW!!
さすがに他対バンに動員食われたか。いつも見掛ける最前の奇跡も今回は無さそうだ。五人に増えてどう魅せるか。
『唐揚げとレモンサワー』な1曲目。これ、豊洲で観た時に生執筆したいと思っていた一曲。初手歌唱がそう攻めてくるか。Aメロ内部だけでも抑揚があって面白いが、Bメロで歌唱がそれほど聴き取れないのが勿体ない。歌唱混ざりがそれほど美しくない。甘声が目立って、いわゆる地下アイドルの典型路線に成り下がった感がある。そもそも、bob up.は少人数で魅せるのが良いと思っていたので、個々人のプロデュースの限界を感じてのメンバー追加、しかしその結果、かつての魅力が薄まっての現体制での、今目に映るライブとなってしまっているのだ。これは期待し過ぎた。指名入場で選ぶ候補には挙がっていたので、危なかった。たった自分一人だけとはいえ、本当に素晴らしいと思うライブを届けるアイドルグループに、指名入場という一票を投じたいので。嗚呼、もはや関心は壇上から遠ざかって。
2曲目は定番を。どうにか持ち時間が20分なのが救いだ。これで25分だったらきつかった。おそらく撮影の運営さえいなければとっくに退場していただろう。まあ、まだ時間早いし、えんちゃんは観ておきたい、ということでかろうじてフロアキープしているに過ぎない。楽しくライブをする、つまりは演者自身がライブを楽しむ、ことだが、そこでパフォーマンススキルのアベレージを下げるという方法なのだろう、今回の増員は。となると、既存メンバーを救う意味での、それほど技術的に高くない、むしろ馴れ合いで緊張を緩和してくれる財を取り入れた結果だろう。気のせいか、スタンディングを続ける若者が退屈そうに見えてしまう。
MC挟んで3曲目。挽回なるか、な再起を賭けたい筆者である。Aメロが歌詞を追う発声になっていて、歌唱になっていない。これはもはや神話崩壊。悲劇に近しい。あれほど素晴らしいライブができていたアイドルグループが、メンバーを少し変えるだけでこんなに変わってしまうなんて。やっぱり、グループ全体での調和とか雰囲気とか、それが個々人が目指すアイドルの在り方に沿っているか、で長らく、本グループは無理をしていたのだろう。そこで在るべき姿になっただけで、既存メンバーの技術ではなく、アイドルの在り方という点では、決して彼女たちは、ライブベースではないのだと考える必要があるだろう。夢から醒めて、現実に直面する筆者よ、どんな気持ちだ。
飾り気のない声、な4曲目。楽曲開始からのパートだけでも溜息が出てしまう。今回の対バンで、物販回収したアイドルは総じて、「喜んで」ライブアイドルができている逸材である。それは歌が上手いとか、ダンスが上手いとかよりかは、精神の持ちよう、いやそれも違う。性格に近いが、厳密には、先天的とも言いたい、アイドルという職業、ライブという楽曲表現を誰よりも愛する想いである。故に、確かに本グループの森宮などは歌唱力が高いアイドルだが、その技術を酷使したライブを届けたいと願っているわけではないことを踏まえ、確かに分析すれば、現体制の在り方の方が、彼女たちにとって自然なのだ。良質なライブを追い求める筆者からしたら、非常に哀しい。



「21」【eN】「空間を創る力、再び。」17:30~17:50「05」
最終参戦:2022/1/16:『外対唱突:知名度に驕らない価値を求めて』
物販6「黄色」成瀬せな「サインあり2shot」1,500円
フロアにそこそこ動員が戻り、既にその立ち振る舞いからライブが間違いないと思わせてくれる。そんな専ヲタの方々だ。
1曲目ではポップテイストな曲調。やっぱりアイドル経験者なメンバーが多いからこそ、Aメロだけでも歌唱の安定感がある。そこにえんちゃん経験長いメンバーやイケメンメンバーが紡いで、歌声だけでも歌割りが多彩に感じる。サビの歌唱の混ざりは一色感は無いけど、いいじゃないか。同事務所の他グループが染めようとしている中、えんちゃんは各々の声が全員歌唱でもちゃんと際立っている、捉え方次第ではむしろプラスである。2B初手もちゃんと固めているし。あとあるとしたら、SE時点での煽りと比べたらサビ声量が若干控えめな感じがしなくもないが、筆者の認識の限りでは、この楽曲は比較的新しいし、チャレンジ的な意図もあると思う。そんな楽曲を最初に据えるセトリは、なかなか勇敢じゃないか。そのプロデュースの豪快さを評価したい。
初手のダンスが綺麗に揃っている。そこに山田の歌唱が乗っかっているのが、非典型性があって良い。A初手の肝心なパートも良い食らい付きじゃないか、成瀬。こうして各々の経歴など考えてみると、最後の最後、結局肝心なのは、それぞれがどうライブをするか、どう表現するかに尽きてくるのだろう。これは評価を行う筆者の責任転嫁ではない。一層と繊細へと化したのだと捉えるべきだ。陰ながらの努力、苦労というのを、一ファンとして、そして一執筆者としてちゃんと見抜かねば。配慮というか、アイドルファンだからこそのアイドルへの無償の愛こそが、一周回って、今日のアイドル界でも無視できなくなってくるわけだ。間奏のダンスの完成度も高い。抑揚激しいライブ展開だが、そのどこを切り取っても、アイドル以前に人由来のエネルギーが込められている。
脳裏に映った新宿BLAZE、この楽曲を現体制でも観れる日が来るとは。自然と汗ばんでくる。旧体制からパワーアップしたパフォーマンスじゃないか。なるほど、セトリでも4曲中3曲目に据えるのもまた挑戦的だが、メンバー総じて回避の素振りが無い。決してネタなどではない、アイドルのパフォーマンスとしてちゃんと成立しているのが、対抗として挙げられるライズプロのアイマイのキャッチーなダンスパフォーマンスのような、実はアイドル経験者が多くライブを行っているという、そこは共有していると考えるべきだろう。落ちでのメンバー起用が主人公→ヒロインな構図も感じられて上手い歌割り配置だ。
さて、最後に超加速曲だが、そのスピードにもちゃんとついていけているのが凄い。自然と踊ってしまう、そんな魅力が詰まっている。現場という空間を創るのは、もちろん、キャッチーな楽曲やダンス、最低限の歌唱力やフォーメーション展開などはあるが、それ以上に肝心な、アイドル自身がそういったフロア、現場を望んでいるか、ライブという瞬間、楽しみを共有したいとどれほど強く願えるか。これを忘れてはまず実現不可能だ。



「22」ワンダーウィード天「見逃していた本質に気付かされて」17:50~18:10「06」
最終参戦:2022/3/20:『潤彩春花:空間を創る力:6/6』
ダンス改善されているじゃないか。しかも歌唱もここまでの改善、鷹が爪を隠していただけか。サビ初手での歌唱のまとまりが迫力あってかつ美しかった。どうした、ここまで短期間でアイドルは変われるものなのだろうか。それとも、単純に今日までの筆者が愚かだっただけか。これ、方向性の話ではあるけど、シークレットシャノワールをワンウィー活気楽曲で固めて、ワンウィーを作品的な楽曲で、入れ替えた方がいい。それがグループの方向性を変えるかは、メンバーを入れ替えるかはどっちでもいいけど、たぶん前者だと浸透しないので後者の方がいい。事務所的にもグループ異動は珍しくないので。
1曲目がこの完成度だったので、2曲目もちゃんと観ようという気持ちになる。Aメロでの歌割り外のメンバーのダンスの躍動感が素晴らしい。Bメロで緩めてサビに繋げる感じ。サビでのダンスも改善されている。最近参戦した際には、確かに振りコピしやすかった。それは振りが真似しやすいからだと思っていたのだが、こうして観賞してみるとメンバー総じてダンスが改善されているためなのだと気付かされた。サビでのダンスがありながらも、ここまでマイクに歌を乗せられているのも驚かされる。Cメロの歌唱が立体感あって聴き応えある。落ちでちゃんと崩しつつ、後半では高歌唱力プラスライブ感溢れる歌唱で仕上げてくる。贅沢じゃないか。
かっこいいサウンドに負けていないダンス。からの高歌唱力でAメロを盤石に固めてくる。Bメロでも声量歌唱力共にレベル高く突破してくる。サビ直前で多少緩くしてくる感じだが、それも一気に抜けるわけではない。なのでサビはかなりかっこいい感じで攻めるもので、低音で歌唱が難しいはずなのだが、声量は十分あるし。新メンバーのうちピンクの方が声量あって歌唱も安定感あって、ピンク担当の固定概念を覆してくれる。筆者の右斜め前方、仕事終わりに駆け付けた感じの男性が着席ながらも精一杯ライブを動いて楽しんでいる。確かに、このライブは全力で応えたくなる。だからこそ筆者も、こうして疲労困憊ながらも執筆に励んでいるわけだ。
最後もかっこいい感じで攻めてくる。このセトリ様相だけ見れば、前述のESTLINKもそうではあるが、それぞれ、方向性ド直球ではないために違った難しさがある。この難しさを楽しみ尽くして、ライブパフォーマンスができるか。気付けば、今日のライブアイドル、一層と困難な、かつ複雑な、ライブを為しているのだと気付かされる。それにしても、執筆でやっとこうして見えてくるあたり、筆者自身の稚拙さを恥じたいところだが、一方で、こうして言語化することによって、ライブアイドル界が今日のように成長そして変化を遂げたと考えている。だからこそ、今後もホール会場、というよりかは、椅子のある会場であれば、ノートPCを持ち込んで執筆してしまうに違いない。こうして生執筆することで、少しでもライブアイドルの現状、そして魅力が伝わるのであれば。
さて、最後の一曲ぐらい、PCを閉じて堪能しようじゃないか。よし、2022年度も、アイドルに、そしてライブに貪欲に向き合っていこうじゃないか。(15097字)



日時:2022年4月3日(日)、10時半~19時40分
会場:横浜ランドマークホール
タイトル:SpringFes~出会いの季節~Day2
出演組数:26組