すべてはここから始まった。
私たち夫婦と浜本工芸の出会いは、やっぱりあの巨大な家具屋でした。

「ここになにか家具が欲しいよね。」

この、なにげない日常会話。
伝説の店員Oさんに出会うまでの“すべてのはじまり”は、ほんとにこの一言に詰まっていました。


リビングの落ち着かなさの元凶、それは“雑多コーナー”

当時の我が家、リビングの一角にある収納コーナーはというと――

カラーボックス。
プラスチックのケース。
小物と日常の雑多な用具たちの避難場所。

……うん、どう見ても雑多。
雑多。雑多。雑多。

いま振り返ると、リビングがなんとなく落ち着かない雰囲気だった理由って、たぶんこのコーナーでした。
視界に入るたび「散らかってないのに散らかって見える」あの感じ。地味にストレスなんですよね。


思い切って捨てたら、快適になるどころか…不便すぎた

「もうさ、いっそ捨ててすっきりしよう!」

長らく使っていたカラーボックスとケースを、思い切って処分。
よし、これで解決だ!……と思ったのですが。

とっても不便。

あれ?薬は……。
あれ?テープは……。
あれ?封筒は……。

“ない”んですよ。
正確には、あるはずなのに、置き場所がない。
そして、置き場所がないものは、家の中で迷子になる。

日常遣いのものたちをまとめて置いておくコーナーって、リビングには必要なんです。ほんとに。


「ちょっと家具、探しに行くか」──あの巨大家具屋へ

こうして、夫婦で決意しました。

「ちょっと家具を探しに行くか。」

向かったのは、あの巨大家具屋さん。
広大な面積。視界の端から端まで家具。家具。家具。
“家具を探す”というより、“家具の森をさまよう”に近い。

私たちが求めていたのは、あのコーナーに収まって、
引き出しと棚があって、日常の細々したものを受け止めてくれる、なにかしら。

要するに、ちゃんとした収納家具。
ちゃんとした「居場所」を作りたかったんです。


ラックコーナーで、触って触って、でも決めきれない

そして見つけました。
そうです、ラックと呼ばれる部類の家具があればよいのです。

そうと決まれば、ここからは比較タイム。
ラックコーナーの端っこから順に、触っていきます。

扉の閉まり方はどうか。
バタンってしないか。
引き出しはスムースか。
なんかガタつかないか。
価格も現実的か。

……でも、気に入るのが見つからない。

「これ、見た目はいいけど引き出しが惜しいな」
「こっちは扉がちょっと雑…?」
「値段はいいけど、触った瞬間にわかる“軽さ”がある」

マッチするものって、なかなかないですよね……。


ふと立ち寄った浜本工芸コーナーで、理想に出会った

ラックコーナーから離れて、ふと立ち寄ったのが浜本工芸のコーナー。

ここで、理想の家具に出会います。

スムースに開く引き出し。
ソフトクローズ機構のついた扉。
そして、安くはないけれど「ちゃんとしてる」と納得できる、ほどよいお値段。

それが、浜本工芸の No.6300 でした。

「あ、これだね」
派手な感動というより、静かな確信。
触った瞬間に“毎日使う家具としての安心感”が伝わってきたんです。


後日知った「すごさ」に、じわじわ惚れる

ソファー購入の際に、Oさんに解説してもらったのですが、
浜本工芸って、表から見えないところが丁寧なんですよね。

裏面の板まできれいに仕上げてある。
天板コーナーの処理が自然で、触っても気持ちいい。
扉横の柱の“絶妙な角度”。
内部の板も丁寧で、雑に見えない。
扉の裏の部材まで、隙間を作らない工夫がある。

「え、そこまでやるの?」っていう細部の積み重ね。

実はとってもすごい国産家具だと知ったのは、後日のことです。
買ったあとに、さらに好きになるって強いですよね。


ごちゃついたリビングから解放されて、穏やかな日々へ

そして今。

日常の細々したものたちに「定位置」ができたことで、
リビングの景色が変わりました。

雑多の圧が消えて、視界が落ち着く。
探し物が減って、気持ちが整う。
“片づいてはいないけど、片づいて見える”。

ごちゃついたリビングから解放されて、私たちはおだやかな日々を過ごせています。

すべては、あの会話から始まった。
そして、あの巨大な家具屋で、浜本工芸No.6300に出会った。

――うん、やっぱりここが、私たちの「はじまりの場所」でした。