ちょうど、必要最低限の基本機能だけを備えたオシロスコープが手に入ったので、アバウトではありますが、その使い方を説明したいと思います。ご興味のあるかたはご一読ください。
画面下にINTENCTY、POWER(電源スイッチ)、FOCUSのツマミやスイッチがあります。
INTENCITYは線の明るさを調整するもので、一番左に回すと暗くなって線が消えます。
FOCUSは線のピント合わせです。ツマミのちょうどの位置で細くてきれいな線になります。
これらは線をきれいに表示させるための調性機能です。
次に右側です。
1.右上のINPUTはここから、観測波形(アンプからの出力)を入力します。
2.「AC DC GND」は通常ACにしておきます。AC波形を見ますので。
3.その下の「TRG SLOPE」の小型スライドスイッチですが、TRG(トリガー)とは、
波形はいつも横方向に流れて(動いて)いるのですが、見かけ上止まっているように見せるために、そのタイミングを取ります。それがトリガーの役割です。SLOPE が+の場合は波形が上昇するときに、そのタイミングを取ります。ーは下降の時です。通常は+でOKです。
4.TRG SOURCEはトリガーの取り込みを外部の端子からにするか、一番上の右にある入力端子からにするかの切り替えです。通常はINT.にしておきます。
いよいよメインの操作です。真中に赤いツマミ(切り替えスイッチ)が縦に2個あります。
5.上側のツマミは(VERTICAL)、波形を縦方向に大きくしたり、小さく変化させるものです。単位はVOLT/DIVとあります。
入力された波形を増減(電圧のレンジを変更)して、画面の中に納まる大きさにします。ツマミは2重になっていて、外側がレンジ切替、内側が微調整用です。
下は小さくした波形。
今度は大きくした波形です。ツマミをどんどん切り替えると大きさの変化が分かります。
6.同様に下側の2重つまみ(HOERIZONTAL)は、波形の横方向の調性用です。表示される周波数のレンジを切り替えて、波形を見やすくします。
下は波形が密な状態。
下は横に広げた状態です。こちらもツマミを切り替えていると変化が分かります。
7.左上に「CAL 0.5V P-P」の端子があります。これは校正用の正弦波が出力される端子で、この端子からINPUTに接続し、正しい大きさ(電圧)で画面の目盛りに表示されるかを確認するためのものです。
8.縦方向矢印のツマミ
これは波形をそのまま上下方向に移動させるもので、画面の真中に波形をもって来る役割です。
これは波形をやや上側に移動させた状態。
9.今度は横方向矢印のツマミ。こちらは横方向への移動を担います。
わかりにくいですが、左に寄せています。
10.このツマミには 「PULL MAG. X5」機能があり、このツマミを引けば一気に5倍の大きさの波形になります、というもの。あまり使わないかも。
11.一番下の最後「TRG.LEVEL」のつまみ。これは入力した波形がなかなか表示されないことがあります。それはトリガーのタイミングがうまくとれていないから。このツマミを左右に微調整すれば、波形が現れます。
以上がおおまかなオシロスコープの操作方法です。
この機種は必要最低限の機能でできています。もっと高級な機種になると、訳の分からない記号がたくさんついたツマミが20個も30個も付いていて、操作方法もよくわかりません。
アマチュアのアンプ製作者には、この機種の機能で十分です。
オシロスコープでできること。私の場合ですが。
1.ただしく鮮明な正波形が確認できれば、アースの接触不良がないことが分かります。波形の線自体がギザギザしていれば、あるいは波形の一部にコブが出来ていれば、寄生発振していることが分かります。
2.プッシュプルアンプの場合、入力した正弦波電圧を大きくして言って、上下の片方から平たくつぶれだしたら、プッシュプルの動作のバランスが取れていないことが分かります。
3.あるいは正弦波の上下のつながり部分に横方向の線が入れば、ノッチングを起こしており、バイアスの不適正が分かります。
4.方形波(矩形波)を入力したときに、オーバーシュート(左肩の上の飛び出し)やリンギング(調べてください)があれば、高い周波数のある部分で利得が持ち上がっていることが分かります。来ていて疲れる音になります。
上のオシロスコープにできることをもっと詳しく知りたいかたは、書籍で調べるか、AIにでも聴いてみてください。
高価なオシロは不要です。オークションでも1000円から3000円で入手可能です。基線が表示されているものは良品の証拠ですから、それをターゲットにしましょう。可能ならプローブも手に入れましょう。
発振器も必要ですね。
それではまた。









