今回もプリアンプを作りましたが、結局のところ真空管のアンプは真空管の音しかしないと実感しています。
出来立てはプラシーボ効果で、素晴らしく聴こえます。これがずっと使用していると、普通の機械の音になってしまいます。
パワーアンプでも同じことです。
どうやら今までと違う画期的な回路、とてつもない球やトランスを使えば、レベルの高い音が手に入るのかもしれません。
でもそれを実行する気にもなりません。
プラモデルと同じで作っている時が一番楽しい、これだろうと思います。アンプビルダーの方はおしなべてそうおっしゃいます。
最近は作っている時が楽しいに加えて、トラブルの対策で四苦八苦しているときはもっと楽しい、となってきています。
どうやら私はMの気があるようです。
トラブル発生時はブログのアクセス件数が伸びます。皆さんどうなるのだろうとご興味が湧くのでしょうね。過去は完成した後に、トラブルや途中の失敗は公開せずに、何事もなかったように記事を書いていました。
ある時期から、ぶっつけ本番で、トラブルも包み隠さずリアルタイムで書き始めたのですが、その方が正解でした。
できたアンプの音を楽しむことはもとより、記事にして公開することも楽しみです。
今回のサイテーションでまた教訓をいくつか得ました。
・プリアンプのノイズは完全にケースに入った形で確認すること。これは以前まできちんと実行していたのですが、加齢とともに忘れてしまっていました。
・リークしている(絶縁抵抗が低下している)コンデンサーを使うと、アクセサリー回路(ハイカット、ローカット、テープモニター、トーンキャンセル等)の切替時に盛大なクリックノイズが発生してしまうこと。バチッ、とかバリッといったレベルです。
この原因は、いにしえのコンデンサーを使ってみたという気持ちですが、一般の方は新品を使うことでこれは回避できます。
絶縁抵抗3MΩのバンブルビーはノイズ発生源になりますが、未使用のオレンジドロップは絶縁が無限大まで針が振れます。たのもしいこと。
というわけで、次にプリアンプをつくるなら、マランツ♯7型かマッキンC-22型にしたいなと思っています。