「もう普通の演劇には戻れないかもしれない…」

先日、you tubeを観て、心からそう思ってしまいました。

もちろん、シェイクスピアやストレートプレイが持つ、

セリフの重みや役者の息遣いが伝わるクラシックな魅力は

素晴らしいものです。

でも、音楽、映像、ダンス、最新テクノロジーが融合した、

あの「エンターテイメントの奔流」を体感してしまったら最後。

脳が、あの刺激をもう一度！と叫んでしまうんです。

今回は、私が度肝を抜かれた2つの舞台の凄さについて、語らせてください！

テクノロジーの暴力！『チェンソーマン』ザ・ステージ

まずはこちらの映像を少しだけご覧ください。

舞台「チェンソーマン」ザ・ステージ（CHAINSAW MAN the Stage）ゲネプロ映像

私が「やりたい！」と思う舞台演出のほぼ全てが、ここにありました。

映像、レーザー、ムービングライト、LED、そして自在に動くタイヤ付きのセット…。

まさにテクノロジーの暴力（褒め言葉）！

[1:59～] 盆（舞台装置）が回る！ 場面転換がとにかくスピーディー。
セットが回転することで、物語が止まることなく、
まるで映画のようにシームレスに展開していきます。
[2:29～] 黒紗幕に浮かび上がる「狐の悪魔」が凄い！
半透明のスクリーン（黒紗幕）に映像を投影することで、
キャラクターが本当にそこに「召喚」されたかのような
立体感が生まれています。この演出は鳥肌モノでした。
[3:38～] 黒紗幕が上がり、現実世界へ。
映像の世界から一気に現実の舞台へと引き戻される瞬間のカタルシス！
プロジェクションと現実の役者の融合が見事です。
[4:46～] 返り血もプロジェクション！
バトルシーンで飛び散る血飛沫さえも、
黒紗幕への全面投影でダイナミックに表現！
グロテスクなはずなのに、あまりの美しさに芸術すら感じてしまいます。

これでもか！と繰り出される演出の数々に、ただただ圧倒されるばかりでした。

役者の魂が試される！舞台『鬼滅の刃』の「映像出演」

次にご紹介したいのが、舞台『鬼滅の刃』。

舞台「鬼滅の刃」其ノ弐絆公開ゲネプロ

この舞台で特に衝撃的だったのが、**「映像出演」**という手法です。

[0:49～] 映像のキャラと生身の役者が戦う！
映像のキャラクターが、まるでその場にいるかのように
ポンポンと出現し、会話や殺陣（たて）を繰り広げます。
これ、言うのは簡単ですが、演じている役者さんは本当に凄い。
タイミングが少しでもズレれば全てが台無しになる緊張感の中、
相手がいない空間に向かって完璧に演技を合わせているのです。
その集中力と技術力には、脱帽しかありません。

まとめ：2.5次元は、演劇の未来だ！

2.5次元舞台は、単なる「原作の再現」ではありません。

プロジェクションマッピングや最新の音響・照明技術を駆使し、

俳優たちの熱量の高い演技と融合させることで、

全く新しい総合芸術へと進化しています。

一度この世界を知ってしまったら、

あなたもきっと、その”沼”から抜け出せなくなるはずです。

【追記】もしかして…日本の演劇、進化が止まってない？🤔

今回、2.5次元舞台のすごさについて熱く語りましたが、

ふと、こんなことを思いました。

「昔ながらの演劇って、今どうなってるんだろう？」って。

昔、日本では「能や歌舞伎は古い！」とされて、

ヨーロッパから入ってきたシェイクスピアみたいな**「新劇（しんげき）」**

が最先端になった時代がありました。

でも… その「新劇」を上演している有名な劇団、

例えば俳優座や文学座、民藝といった舞台って、

なんだか進化が止まってしまったように感じませんか…？

かつては最先端だったものが、時を経て自分たちが

「古典」になってしまった、というか…。

これって、ちょっと厳しい言い方かもしれませんが、

時代の流れだと思うんです。

進化がない芸術やエンタメは、自然と淘汰されてしまう。

だって、「つまらないな」と感じたら、お客さんは正直に来なくなりますよね💦

特に、観客が年配の方ばかりで、若い人が全然見ていない作品は、

そのジャンルの終わりが近いサインなのかもしれません。

残念、俳優座劇場、しかし進化しなかったのもどうか？

俳優座劇場は建物の老朽化と収支の悪化により2025年4月末で閉館し、

その後、跡地には吉本興業がコント中心の新しい劇場「YOSHIMOTO ROPPONGI THEATER」

を2025年7月上旬にオープンしました。

寂しいながら演劇活動は今後さらに収束していく。

お笑いはコストがかからず、会話の技術だけで笑わせる凄い技術だ。

私の挫折から再挑戦へ

私はかつて演劇の世界で活動していました。しかし「芸術はこうあるべきだ」

と自分の理想ばかりを語り、

時代やお客さんが求めるものをうまくつかめずにいました。

その結果、赤字が続き、集客もできず、

最後には舞台から身を引くことになりました。

気づき

振り返ってみると、作品を届ける相手――つまりお客さんの視点を忘れていたことが

一番の原因でした。

どれだけ情熱を込めても、誰にも届かなければ存在しないのと同じです。

新しい挑戦

今の私は、かつての反省を抱えながら、再び創作の道を歩んでいます。

ただし形は違います。

アバターとAIという新しい技術を使い、

舞台や画面を飛び越えて作品を届ける方法を探しています。

かつては観客席に来てもらうしかありませんでしたが、

今はネットを通じて世界中に発信できる。

時代の変化を逆に味方にして、

「届ける」ということに真剣に向き合おうとしています。

歌舞伎の“逆襲”がスゴい！😲✨

「じゃあ、歌舞伎も古いままなの？」と思ったら、とんでもない！

最近の歌舞伎の進化が、本当にすごいんです！

なんと、あの**『ルパン三世』や『ワンピース』**まで歌舞伎になって、

大ヒットしているんですよ！

伝統をしっかり守りつつも、新しいファンを掴むために、

アニメや漫画といった現代のカルチャーと積極的にコラボする。

この柔軟な姿勢、めちゃくちゃカッコよくないですか？

守りに入るんじゃなく、常に変わり続ける勇気。

これこそが、エンターテイメントが生き残るための答えなのかもしれませんね。

そして、この「進化」の最前線にいるのが、

まさに2.5次元舞台なんだと、私は改めて確信しました！👍