最初に買った生地が、クロムなめし革1.5mmなんだけど

ネットを見てもクロム革を使って練習とか一切書かれてないのよね。

 

 

自分としては当初、床革で練習してもいいかなーと思ってまして。

安いし。ただ、あまりちょうどいい大きさってのが無くて。半裁のみだとか、

いきなりでかすぎるじゃないですか?

 

 

それに加えて、厚みもバラバラというか。

元の革を漉(す)いた残りなので、そこからさらに厚みを指定できないんですよね。

 

 

だったら、クロム革でいいじゃん?って思ったわけですよ。

合皮みたいな質感だろうけど、練習用ならいいんじゃない、ってな感じで。

 

 

そしたら誰も使ってないというね・・・。

こりゃ、いきなりコケちゃったかな??

前回記事よりだいぶ間が空いてしまいましたね。汗

 

さて、気を取り直してっ

 

まずはこちらをどうぞ!

 

 

これは前回言っていた、「外側の縁より手前を浅い角度で彫り始めて、

 

縁近くまで来たら角度を立てる」こととは全く別の彫り方の順番です。

 

 

赤線の数字①から④の順に彫っていきます。

 

ただこれも、一か所をこの順番で彫るのではなくて、

 

①のカットをぐるりと一周したら、次に②をぐるっとやる感じです。

 

その際にどの深さまで彫ったらいいのかの目安として、

 

底面から数ミリの位置に目安線を引いておくとわかりやすいと思います。

 

そうして最初の目安線の位置まで、④のカットが終わったら

 

もう少し下に新たな目安線を引き、①~④の繰り返しとなります。

 

 

こうやって見ると、少しずつ掘り進めていく、というのがわかると思います。

 

結果的に少しずつのほうが、負荷が少ないので、

 

手も疲れにくいし、素材も壊れにくくなります。

 

多少破損してしまったとしても軽度で済みます。

 

 

また、木目に対して直角の方向に彫る場合は、若干注意が必要になります。

 

 

この画像を見てください。

 

赤い丸は、木目に対して直角になる部分です。

 

この部分をふつうに内側から外側に向けて、放射状に彫ると

 

容易に割れてしまいます。

 

この割れをできるだけ避けるために、ノミの方向をずらして

 

彫る必要がでてきます。

 

 

 

なかなか静止画像で説明するのが大変なんですが・・・あせる

 

真横に向けてはいけないので、

 

斜め上か、斜め下に刃を向けて彫ります。

 

こうすることで、少しでも負荷を減らせるようにしなければなりません。

 

 

そんな感じでコツコツやれば、完成は間近になります。

 

手彫りの皿に限ったことではないですが、

 

力で削る、力で彫るというのはマイナスでしかないので

 

最初からしないほうが無難です。

 

力に耐えられず素材が破損するか、自分が怪我をしてしまうかの2択しかありません。

 

 

完成は目前!次回に続く!てへぺろ

手彫りで木の平皿作るよ!①からの続きです~

 

 

前回の記事で、木目に対して横から彫る
というのを書きましたが、ひとつ言い忘れていたことがあったので記しておきます。

 

それは刃物が切れてない状態(=なまくら)で、
横からやってはいけない!ということ。

 

なまくらのまま横から彫ると、
木の繊維を押し潰すことになり、
後からの修正が大変になるからです。

 

これはなかなか言葉で説明するのが難しく、
写真を撮っても、これが→こうなる!と
具体的に示せません。あせるなので、刃物はきちんと研いでからやるのが無難です。

 

 

 

そんな感じで、中心が深さ9mmあたりになるまで彫ります。
元の材が厚さ20mmなので、
約半分ほど削ればいいかなと。

 

 

内側が終われば、次は外側(底面)の加工です。
今回はパン皿だったし、あまり深く彫ることもなく済んだわけですが、
実は、内側より外側のほうが辛いんですよ・・・ガーン

 

 

とりあえず画像をドン!

 

既に外側に向かって、
ある程度切削後となっております。

 

まあ、今見るとこれ、削り方が失敗してる
わけですが、その前に言い訳させてください。あせる

 

参考に見ている本のページがこちら👇

 

(本文要約)

①叩き丸ノミで外側を落とす。
②最初はノミの角度を浅めに、
 徐々に角度を立てて彫る。
③皿の縁を2mm程度残すようにする。

 

①は理解できます・・・
問題は②と上ふたつの画像口笛

 

②は説明文の通り、外側の縁より手前を
浅い角度で彫り始めて、縁近くまで来たら
角度を立てて彫ってるようにみえませんか?

 

こんな一気に彫り進んでいいのか~。
そう思って忠実に実践したのが
先ほどの画像です。

 

もっかいドン!

ある程度手前から、縁に向かって彫っています。
でもこれ、かなり力が必要だったり。

 

どういうことかというと、丸ノミは材に食い込む能力が高いので、
最初の角度は浅くてもだんだん深くなっていき、
それに合わせて木槌で叩く力は増大していきます。

 

そうして、”力”でガンガン彫っていたらば、

木目に対して横から、の箇所になったときバキ!と割れてしまったのです!ガーン

 

 

なんとか割れた箇所にボンドを入れ込み、結果目立たなくなりましたが、

「外側の縁より手前を浅い角度で彫り始めて、縁近くまで来たら角度を立て」るのは

間違いだったと、今となってはそう感じます。

 

 

これ本当は途中の工程がまだあって、
でも、画像2枚しか載せずにあとは言葉だけで説明しようとしたんじゃないか?
そういうふうに思えるんですよね。

 

失敗しないやり方はまた後日!

ではまた~!てへぺろ

 

 

 

数日前からの話になりますが、
やや楕円形の平皿を作っています。
用途的にはパン皿なので内側の凹みは浅めでOK。

ちょっとしか彫らないし、手彫りでいいか!
と安易に決めたものの
実際やると意外と大変でした・・・ショボーン

 

 

参考になる本を見ながらやっていて、最初は
中心に向かって彫っていく、と書かれてます。

しかし、木目の方向があるので、
いきなりうまくいかない事態に直面びっくり

 

 

この木目の方向を、
順目(ならいめ)・逆目(さかめ)と呼び、

順目方向だと削りやすい&仕上がりがきれい
逆目方向だと削りにくい&仕上がりが悪い

という特徴があります。

 

 

画像は見えにくいかもしれませんが、
下方向が順目になります。

この場合、下方向に削れば仕上がりが良く、
上方向に削ると引っかかったりして、最悪欠けてしまったりします。

 

 

話を戻しますと、この木目の方向があるため、中心に向かって

彫るということは、順目・逆目が混在している状況を無視することになります。

その結果がどうなるかというと・・・
修正しにくい、深い彫りキズが出来てしまったりするんですよ。

 

 

まだ荒削り段階で、あとから仕上げ修正を
するとはいえ、余計なキズは無いに越したことはありません。

修正するにも、深くなりすぎた部分をごまかすために、

他の部分を削らないといけなくなるし、あまり良い方法とはいえないです。

最初から考えて削らないと、
後から仕事が難しくなってしまうんですあせる

 

 

そんなわけで、無難に木目を横から彫ります。横からだと、

順目ほどきれいではありませんが、逆目ほど仕上がりは悪くなりません。

 

 

↑木目が左右方向に対して、
上下方向に彫っている状況。


荒削りは、大まかな形になるまで、木槌で
叩きながら彫り進めます。

ここで大事なのは、荒だからといって、
あまり刃物の角度を立てて一度に深く彫ろうとしないこと。

それをやると逆目のときと同じように、
深く彫り過ぎてしまう場合があり、あとの修正が難しくなります。


画像多いと縦に長くなるなあ・・・
サイズ見直してみようかな。

続きはまた後日!ではでは~

※この記事は、過去に他ブログで書いていた内容と同じものです。

 

 

 

使い込んだ良さというのは、


実際使い込んでみないとわかりません。



味わい深い色になったとか
 

飴色になったとか
 

幾多の中のほんの一例に過ぎないのであり、
 

どこの誰が使ってもその通りに変化するわけではないです。
 

それなのに、新品の状態で
 

「長年使い込んだような質感」を出すのはおかしな話。
 

経年変化を人工的に再現するのは、とても難しいことだと思っています。

 

 

経年変化と一言でいっても、
 

本人の扱い方で変わる、

 

こまめにメンテナンスをやっていたかどうかでも変わる、
 

ラフに扱っていたら偶然好みの色になったとか、そういうのもある。

 



そんな、各人で扱い方が異なる変化を、
 

一括りに再現なんてできるはずがないじゃないですか。

ハッキリ言って、ホントに使い込んだ人から見れば一目瞭然なんです。
 

長年使っていれば、この部分の消耗が激しくなるだとか

 

この部分の塗装が剥げやすいんだよな~とか、

 

そのモノ特有の痛み方っていうのがあるんですよね。

 

 

 

つまるところそういった謳い文句は、


知識も経験もない人に売るための口実で


本物を求めている人にはまったく当てはまらないことなんだな、
 

と、考えています。

 


新品状態にわざとキズをつけてダメージ加工とか、


アンティーク風・ヴィンテージ感とか言ってる時点で、


素材に対する敬意が無いと思います。


そうやって雰囲気重視で作ったものというのは、


長年の使用に耐えないなんてこと、


作る側が一番わかっているはずなのに。