火の傷、再来 | Die letzt Tauschung

Die letzt Tauschung

役者を目指すあきこがお送りする、日常。

昨晩火傷を負ったと日記に書いたが、悲劇は繰り返されるもので……




左手の火傷の痛みはすっかり引いていた朝。

水ぶくれは幸い潰れることなく膨らんだままだった。


(痛みが引けば、あとはこまめにケアをすれば大丈夫だろう)


そう思いながら私はお茶が切れていることに気づき、電気ポットで湯を沸かし始めた。

できれば触りたくはない電気ポットだが、手元にあるやかんは1Lしか沸かせない。

しょうがない、しょうがないのだと自らに言い聞かせ、沸くのを待つ。

暫くして私はポットのロックを解除し、湯を出すボタンを押した。

熱湯が湯気を立てながらプラスチックの容器へと徐々に溜まってゆく。


暫く押し続けていると、ボタンを押す指の位置が悪かったことに今更気づいた。

立ち上る湯気が左手に直に当たる。

しかし私は何を思ったのかボタンを押したまま左右の手を入れ替えようとしたのだ。

お察しの通り、熱湯は私の右手に零れ落ちた。


朝から一体何なんだ……

私は氷で患部を冷やしながらテレビの占いコーナーを見遣る。




「今日一番ラッキーなのは8月生まれのあなた!」












8月生まれの私は眉間に皺を寄せた。