新しい先生に変わってから、技術や曲の仕上げ方まですべてが変わってしまったことに少々戸惑いながらも、自分でそれらを咀嚼しながら日々の練習に励む次男君。

先日、前の先生とやったことのあるバッハが宿題に出され、
今の先生から早速メールで楽譜が送られてきた様子。

それをプリントアウトしてみてうなっている彼・・・。
指番号が全然違うなぁ・・・。

曲は既に分かっているから、あとは指番号を追うだけの譜読み。
それが一段落して、後半の早いパッセージに差し掛かったとき・・・。

いきなり以前の、練習中の『興奮』発作です。
(私は台所からカウンター越しに見ていて、すでに笑いが出てきています。)

ぎぃぃぃ~、
なんでこんなところで指替えがあるんだぁ!

(音が上がっていくのに、3(右の中指)から1(親指)に変わる。それも音が3度離れてる。ただ3の指は黒鍵。)

これじゃぁ、インテンポで出来ないよ!こんなテンポでやってたら絶対に音を外す!
これだったら、前にやったときの指使いが絶対いいに決まってる!

と、ごそごそと以前の楽譜を出して比べます。

・・・・・・・・
・・・・・・・・、

あぁぁぁぁ、

私)ん?どうしたの?

次)お・ん・な・じ・だぁ!!

そう、そこだけ同じ指使い・・・・。
ということは、それが正解なんだねぇ。

それでもしばらく(それこそ一時間ぐらい)自分なにりいくつか違うやりやすいものも考えて練習していたけれど、結局その指番号に落ち着いた様子。

その指番号が一番綺麗に、コマが揃って音が出てくるのです。
それに、以前の指番号より今回のほうが曲のテンポが全体的に上がったとき弾きやすいらしいのです。

以前は少しゆっくりめで、でも楽譜に正確できちんと弾くように指導されてきたけれど、今はプラスアルファ、インテンポ。今回のバッハだったら軽やかさ。

それがクリア出きるなら、自分で考えた指番号でも先生はノーコメント。
生徒の考えをリスペクトしてくれます。ただ滅多にそんなことはありませんけれど・・・。
先生に言われた通りやってみて、
それから自分に合うかどうか自分で考えながらやらないといけないレッスン。
レッスンだけでなく、日々の練習も先生が変わるとレベルアップです。






先週初めからいきいなり寒くなった南ドイツ。
夜の外出にもしっかりと着込む必要が出てきました。

10月23日にバイエルン州立歌劇場にて
皇帝ティートの慈悲を見ました。
オペラ観賞の前に一緒に行くお友達との軽食会も楽しみの一つ。
ただその日の午前中になんと、皇帝ティートを歌うはずのDaniel Behleが風邪で調子を崩しドタキャン。その代役はCharles Workman.
お友達Sarahさん情報だと、私たちはロンドンで聞いたことあるでしょ、ということでしたがチョイ役だったのか、あまり印象には残っていません。ただ唯一”ちょっとかっこよかった?”

Sarahaさんは今年の2月にこのティートをトビーくん で聞いています。
印象は、”調子悪い?聞いててすごく怖かった”

そして10月の半ばにはベーレの歌うテートも鑑賞済み。
その時は”ベーレのテクニックはすごくいいけれど、声が舞台に引っ込んじゃう?”

今回はベーレファンのSarahさん、私と一緒にもう一度、でも違う角度から鑑賞したかったのに、ベーレが風邪ひいてドタキャン。

えぇぇ・・・。

代役のWorkmanは昨年10月にどこぞでティートを歌っている様子。

ふーん…、ちょっと残念半分、期待半分。

始まるまえにティート交代のアナウンスが入ります。
ティートを歌えるオペラ歌手は世界で一握りなので、
代役を苦労して探しだし、今朝方飛行機で飛んで来てもらった様子です。

本当だったらトビーくん?
でも彼は都合がつかなかったのか調子がまだまだ悪いのか・・・。

Musikalische Leitung:Oksana Lyniv
Inszenierung:Jan Bosse
Bühne:Stéphane Laimé
Kostüme:Victoria Behr
Licht:Ingo Bracke
Video:Bibi Abel
Produktionsdramaturgie:Miron Hakenbeck
Chor:Sören Eckhoff

Tito Vespasiano:Charles Workman
Vitellia:Kristīne Opolais
Sesto:Angela Brower
Servilia:Hanna-Elisabeth Müller
Annio:Serena Malfi
Publio:Tareq Nazmi

曲が始まり、しばらくしてティートが出てきたときには
彼の立ち居振る舞いに圧倒されてしまいました。
歌もなかなかお上手。
一緒に聞いていたSarahさんも声の張りに驚いていました。
ベーレの時とは、声の伝わってき方が断然違うといいます。
音程も演義も安定していて、気持ちが憂いている表情がなかなかたまりません~。

何よりも私が一番感じたのは、彼の声はこのバイエルン歌劇場と相性がぴったりだ、ということ。
洋服が綺麗にぴったりとあう感覚、靴を試し履きしたときにぴったりとあったときの感覚とでもいうのでしょうか。
うぅぅ~ん、こういうの好きかも・・・。
初めからいきなり彼のアリアにはブラボーが飛びます。
ただ、第二幕の終わりには疲れが出たか、この歌のための準備が足りなかったのか、高音での声の張りがいきなりなくなってしまいました。それでも、それをカバーするに有り余る貫禄と”容姿”で大満足の代役オペラとなりました。

会場出るときに私の後ろのカップルが「二月の公演より格段によかったよね」と言っています。へぇ、リピーターの多いオペラなのかなぁ。これであの時の状態のトビーくんが出てきたら怒るよねぇ、みんな・・・・。と思ったのは私だけではないはず。しかし彼が出てきて汚名挽回してもよかったかもね。

でも今回はセストを歌ったAngela Browerが一番栄えていました。彼女はバイエルン州立歌劇場の専属。これからちょくちょくとお目にかかると思うと楽しみが増えます。

ソプラノディーヴァを装った?ヴィテリアを歌ったKristīne Opolaisは、うまいけれどメロディーの合間、合間の休符?!が落ち着かず、いつもワサワサしている感じが否めません。
聞いていてもぴん!とした緊張感がなく、聞いてても感動は覚えませんでした。

Publioを歌ったTareq Nazmiも迫力があって、ちょっとコミカルで聞いてて見てて楽しい歌手でした。
 
私は30ユーロちょっとでなかなか良いオペラを聞けて感動のうちに帰宅。

次の日にはすぐにもう一度、バイエルン歌劇場のサイトチェック。
11月公演はほとんど完売状態。
あ、でもなぜか今まで売り切れだったオペラ、ベルディのナブッコが何枚か売りに。ちょっと高かったけれど、早速ゲット。
楽しみがまた増えた~。
ここ2、3年オペラに足を突っ込んだ次男君。
初めはモーツアルト「魔笛」スコアを買い込んで、オペラを見たり聞いたり、挙句に第一幕全曲を大声で歌い出す始末。

そんなことをして楽しんでいる矢先、バイロイト音楽祭のタンホイザー上映を映画館で見たのをきっかけにタンホイザーのスコア譜、それもオーケストラ版でなくてピアノ版をご購入。
8月からずっとピアノと楽譜に向かって前奏曲から練習。
もちろん、彼の腕では二、三ヶ月ぐらいで全部は弾けないけれど、主要部分は半分適当でも見事に曲になりました。
第一幕、二場、羊飼いのソロ(は伴奏ないけれど・・・)、巡礼者の歌、タンホイザーが昔の仲間と会う場面からその終わりまで。そしてもちろん、第二幕。
オーケストレーション難しいところはすっ飛ばしながらですが、横から聞いていると本物オペラを聞くより楽しい~。一人芝居ならぬ、一人オペラです。

その中で私の一番お気に入りはヴォルフラム歌う「夕星の歌」。
歌い終わったあと、お見事!というしかない彼のパフォーマンス「顔」も見ものなんです。(爆
ついついリクエストをしてしまいます。
一日一回は弾き語りをしないと済まない本人。
日々のストレス解消になっているようです。
しかし難点は、ピアノが居間にある、ということ。

彼が歌い出したら旦那や長男と会話なんて出来ません。静かに観客となるばかり。
そういうときは、私はワインを少し飲んで、長男はシラフで一緒に歌うことにしています。(爆