出張中の機内でイタリアの小さな町の記事を読みました。
イタリアの奥の深さは「頂点の高さ」ではなく、それを支える「底辺の広さ」にある。
セリエAからセリエC2まで全国に132のプロチームがある。
人口5万人以上くらいの町なら、だいたい、地元に根ざした「おらがチーム」を持っているのが普通である。
セリエAと比較すれば、ずっと見劣りするセリエC。
しかし、地元の人々にとって、そんなことは大したことではない。
大事なのは、毎週末、地元の誇り、愛する地元のチームが戦うのを見守り、サポートするためにスタジアムに足を運び、そこで小さな祝祭の時間を過ごすこと。
試合終了後にはスタジアムの一角で飲み物、食べ物が無料で振る舞われ、両チームの選手、敵味方のサポーターまでが一緒になって交流を楽しむ「テルツォ・テンポ」(第3の時間)と呼ばれるイベントが恒例になっている。
主催はクラブ、スポンサーの協力の下、サポータークラブが行っている。
小さな町がプロチームを持っていること自体、十分に素晴らしいこと、勝ち負けよりも、子どもから老夫婦まで町の人たちが一緒にわいわいがやがや、楽しくすごせるのも大事。
人口4万人のこの町で週末は2000人の人々がスタジアムに集まり、楽しそうに日曜日の午後を過ごす。
今このチームはセリエC2で首位争いを繰り広げセリエC1の昇格を目指している。
2008年2月投稿