こんにちは。脳神経外科の片桐彰久です。
片桐の「片」は片頭痛の「片」です。
都内の病院で頭痛外来を開設しております。
頭痛の鑑別疾患として、見逃してはいけないのが、急性緑内障発作です。
緑内障というのは目の中の圧(眼圧)が上がることにより、目の中の視神経が障害される病気です。
一度障害された視神経の細胞はもう元には戻らないので、視野がかけてしまうのです。
緑内障には急性のものと慢性のものがあり、急性の緑内障発作は目の中の水を排泄するところが閉じてしまうことにより起きます。具体的には白内障により、水晶体が膨らんでいることで、虹彩が前に押されて水を排泄するところが閉じてしまうのです。
眼圧が上がり、患者さんは目の痛みだけでなく、頭痛を訴えることがあるのです。
片頭痛や群発頭痛との違いは、白眼の部分が真っ赤に充血していることや、目を閉じて瞼の上から赤い方の目を触るとカチカチに固くなっていることなどです。
急性緑内障発作は急いで眼圧を下げ、虹彩に穴を開けるレーザーや、白内障手術をしなければならないので、脳外科医もすぐに気づかなければなりません。
そして、片頭痛の予防のための内服の中に、この急性緑内障発作を起こす可能性のある薬もあります。急性緑内障発作はある程度年齢を重ねた方が起きるので、気を遣いながら処方しております。
頭痛は眼科との連携が重要である疾患だと日々感じております。
2月22日は頭痛の日ですが3月には緑内障週間もやってきます。
どちらもグリーンライトアップというところも共通です!
頭痛がなくなったら、かなえたい夢はなんですか?
頭痛治療に取り組むことは、人生に向き合うことだと思います。
頭痛のない人生を一緒に目指しましょう。
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