こんにちは。脳神経外科の片桐彰久です。

片桐の「片」は片頭痛の「片」です。

都内の病院で頭痛外来を開設しております。

https://www.ims-itabashi.jp/service/zutsuu.html

 

片頭痛患者さんの中で、コーヒーを飲んだら頭痛が良くなった、

という経験をしたことがある方がいらっしゃるかもしれません。

その通り、

コーヒーに含まれるカフェインは拡張した脳血管を収縮させ、

片頭痛発作を和らげることがあります。

では片頭痛患者はコーヒーを頻繁に飲んでいいのでしょうか?

答えはNo!です。

実はコーヒーの飲み過ぎから頭痛が起きることがあるのです。

診断名はカフェイン離脱頭痛です。

カフェイン離脱頭痛では両側の拍動性の頭痛を自覚します。

2週間を超えて1日200mg以上のカフェイン摂取があり、

それが中断されてから24時間以内に発症し、

100mgのカフェインを摂ると軽快する、

頭痛はカフェインを完全にやめて7日以内に消える

というのが診断基準です。

 

さて200mgのカフェインというのはどのくらいの量なのでしょうか。

スターバックスさんが成分情報を出してくださっています。

見てみると、

普通のコーヒーのトールサイズ1杯でカフェイン144mg

私がいつも飲むアイスのスターバックスラテで1杯80mgです。

トリプルエスプレッソラテ239mgはオーバーです..

 

カフェインは日常生活でコーヒーだけではなく、色々なものに含まれています。

緑茶、紅茶、市販の栄養ドリンク、市販の鎮痛薬

あっという間に200mgを超えてしまいます。

カフェイン離脱頭痛の治療法はカフェインからの完全離脱です。

カフェインには脳卒中予防、痛風予防、アルツハイマー予防など

様々な恩恵があるというデータもあり、

カフェインとは1日200mgを超えない程度で

仲良く付き合っていきたいものですね。

片頭痛発作の時にコーヒーをがぶ飲みする

などということのないように、

自分の片頭痛をコントロールできる方法を見つけましょう。

 

 

頭痛がなくなったら、かなえたい夢はなんですか?

頭痛治療に取り組むことは、人生に向き合うことだと思います。

頭痛のない人生を一緒に目指しましょう。

 

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