「その消費税減税運動、ちょっと待った!まだ時期尚早ですよ」、ケケケ、私事情通ですので。そんな声をかけられて、うっかり運動やめてしまって、気が付いたら、業界の消費税増税対策が無駄に終わった~、とかそんな言い訳で、消費税増税されちゃいますよ、という想像力ぐらい持たないといけない。
消費税増税に対しての危機感
- そんなに、消費税増税してもらいたいですか?
- 10%にとどまらず、モノシリンこと弁護士明石順平の言うように25%消費税にして、逆進性マックスの状態で
- 財政健全化しないといけないと思いますか?
- 政局・官邸・霞が関内部事情自慢の高橋洋一政策工房代表(国家戦略特区コンサル)の言うように、4月に予算が決定されるまで、消費税増税の反対運動は黙ってた方が賢いのですか?
そんなことは全くないことはわかるだろう。なぜにそんなに物分かり良く、賢く行動しようとするのか。もしかして、それが相手の思うつぼであって、いい感じにそのタイミングを逃すように仕組まれているかもしれない。
そもそも、財政健全化って、健全化という健康になりそうな言葉で表されているものの正体も知らないまま、したり顔で、「財政は~健全化しなきゃ~、やばいのとちゃうの?」と思っているだけで、「金融緩和」という日銀による通貨や国債の取り扱いで、相当「健全化」してしまった事実を知らないまま、「財政健全化しないとやばい」というのがそのまま残っている。健全化した割には、前の消費税増税以来、確実に物価だけ上がっている割には、賃金はほとんど上がらない感じで、もらっているカネの割に買えるものが減っている感じがするのは、本当のことである。それが実質賃金指数(2015年基準の実質賃金の相対比)の低下で示されていることである。別に実質賃金の値が絶対というわけではないが、現在の国内経済を見るときにはそのような因果関係(賃金それほど増えず、物価がより高くなっている)という状況を説明する指標の動きというだけである。
現政権は失敗を認めない。失敗続きなのに。
現政権は、まじめに自分たちの経済政策である「アベノミクス」が失敗ではないことを強弁するためだけに、経済指標に対する都合のいい分析を繰り返してきた。。それが、景気が良くなり続けているという、実感とはかけ離れた状況の説明であり、ほとんど役に立たないものになってしまったのである。それでも、今年の10月に10%に消費税増税を行う方針は変えられないままである。
菅官房長官が、リーマンショック級の景気悪化があった、増税を中止する可能性があるという含みの発言をした、事実はある。しかし、これ自体も全くあてにならないものであり、夏の参議院選挙に対する観測気球というところだろう。それは世間がどのように反応するかで、増税延期か、増税の実施かを決める党だけである。
与党自民党公明党の考えることは、あくまでも、消費税はいずれ増税しなければならず、大支援団体である経団連などが言うように、10%どころか、18%ぐらいまでは引き上げて、庶民の消費から確実に、輸出業者の還付金にまわすこと、および、バーターとしての法人税を減税して、株主にいい顔をすることが狙いである。それは結果的に、配当金という形で、海外勢の株主に国富を流すことになることを意味するし、日本の会社の経営を国内経済のための活動から、低賃金で実質的に長時間働かせることで、労働を搾取し、利益をため込む構造にすることを後押しさせるのである。要するに売国的な企業経営をさせるように圧力をかけるのだ。
真面目に消費税って役に立っているのかを考えよう
我々はこのような日本経済にも、日本の生産力にも全く良くない、ただの金もうけにまい進する企業活動に対して、大いに批判をするべきである。仕事をすることは尊いことであり、大きな事業を力を合わせてやることはなおさら尊いことである。それに対する技術開発や蓄積、人々に身につく多くのノウハウを使ってそれをやり遂げていくことこそ、国力につながるのである。
現在のように製造業といいながら、仕事をやっているふりで、実際に手足を動かしているのが、移民労働者だったり、低賃金労働者だったり、海外発注先だったりすることは許されない。それ相応の賃金をもらいながら自らがモノづくりにかかわって、それをこなしていくことで、技術が蓄積され、それによってイノベーションの素地が作られていくのである。20年で失われた日本には、そのような素地はだいぶなくなってしまっている。探せば残っているがそれは、残り物、かすの中に宝を見つけるような虚しい作業となっている。本来は、これから先の未来のイノベーションの素地を作り続けるという活動が必要なのである。
そのためにも、間違った常識で行われている緊縮財政、中でもそれの象徴的で最もインパクトのある消費税は減税し、最終的にはなくしてしまうところまでもっていかなければならないのである。我々が、行っている労働が愚にもつかない、金持ち連中のカネのだしにしかなっていないというのはあまりにも不幸なのである。我々の生活や活動の土台である国の力強くして、国際関係を安定させ、安定的に発展していることが、未来の我々の幸福と我々の子孫の人生のスタートをよい環境にするための当然の義務なのである。
政局・官僚事情通は本当に味方なんですかね
そんなことを、政局がどうのとか、霞が関や国会の事情で考えを引っ込めるほどあほなことはない。いつでもホットに考えておくことが大事である。やりにくいということはやらなくてよい、ということではない。そういう言い方をしてしたり顔でごまかす連中もたくさんいることをよく知っておくべきなのだ。