(更新記事)観光立国にしてほしいっていつ言った? | ずるずると道・郷・話を愛でる

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房総半島から栃木県北部を中心として、
街と街を結ぶ県道・国道・峠道を巡回しながら、
持続可能で成長する日本の未来の為に成すべき事を考えます。
日々の個人的な興味について書くこともあります。

おことわり:この記事は3日前に、手違いで中途半端な書きかけ状態で野ざらしになってしまっていたのを一旦回収して、加筆修正したものである。

・・・・といいつつ、また、公開のタイミングをまた間違えたので、この時期にアップし直した。

グダグダになってしまってすいません。

 

 

下記のブログ記事で、某私鉄が、俺たち多文化共生!と言いたげに、行き先表示板で、日本語とローマ字表域外に、中国や韓国人すら求めていない、簡体字やハングルの表示をいちいち表示させている姿は、隣のJRのホームから見ていても誰得の話なんだろうと毎朝ホームで電車待ちしているときに思う。

 

電車待ちしている方の掲示もこんな感じになってるんですけどね!

 

その私鉄は、JRの緩慢な運転(品川横浜間など、線形はあきらかに良いのに九〇キロ前後でゆるく走る)とは違い、きめ細やかなダイヤとそれを極限まで使いこなせるようにわざと人間が工夫の余地を残すような形で運転をしているという、鉄道サービスとしては、実に見上げたものを誇っているはずの会社である。

 

 

そういうところは実はほれぼれするのであるが、「多文化共生」という世迷言をさも崇高な概念と勘違いして、深い思慮もせずに、即断したのであろうことが容易に想像できるだけに、仕事が速いことがいつでも正解ではないことが分かろうというものである。


 

そう、そういう私鉄を見ているホームに電車を走らせているJRにしても、首都圏の都市区域の駅の表示を、例の悪名高き4か国表記に変えたというのが記憶に新しい。これもおなじ、多文化共生というキーワードから導かれた、利用者は誰も喜ばない措置である。それほど、この概念は、誰に確認しなくても絶対安全と思われているようだ、が、その実、何の実効性もないという空虚な概念だったりするのである。むしろ、現実に出現させてみれば、利便性は下がるうえに気分も悪くなってしまうのである。

 

 

仮に、単に即金を得るためだけの施策でなく、隣国人を邦人のようにおもてなしする、という考え方であれば、「おもてなし」されるに足るお客を作る覚悟が必要である。日本人がやりたい「おもてなし」というのは、少しの不満でギャーギャー騒ぐ子供のような大人が大挙してやってくることでは決して成立し得ないのである。安倍晋三やそれに群がる金の亡者経営者たちの考えるのは、そういう意味で成立するおもてなしでなく、サービス最先端の人員の人身御供のようなものだろう。

 

これまでの精巧な蓄積を人々ごと社会こと差し出して、切り出してそのまま、第三世界の欲望の亡者に差し出すイメージである。苦しむのは最先端にいる人々それを支える社会であり、そこからチャリンチャリンとカネをいただくのは、その後方でかまえている、上級国民(安倍晋三とその周りに群がる経営者たち)なのである。

 

こんな状態で、おもてなしができるか。継続的にできるか。日本がよりよいおもてなしができる社会になるか!

国の成長というのは、経済成長の他に、文化の成長も含まれていると思っている。

このおもてなしの考え方は、その真逆である。その上、このことで経済成長もしないのだ。


 

1億人の人口を持つ国。豊かな文化、精細な生産技術、生産能力、目のこえた消費者を持つ日本というのは、たしかに観光産業を成り立たせるのに十分な潜在能力はある。しかし、それを切り売りするだけのことをやっていては、この潜在能力を削り取っていくだけである。下記の本では、まさに、実体経済が衰退して、観光産業が流行るという状況は、イギリスという国がかつて衰退したときに体験したパターンであることを歴史は証言しているのである。あるいは、製造業がほとんどない上に何千年前の史跡に頼った観光産業が中心的なギリシャのような国を想像するとよい。そんな国が自律的に発展し、文化を醸成することができると思う方がちょっとおかしい。国内の産業を育むことなく、外国勢力頼みの考え方を持っている国は衰退するしか無いのである。そういう基本的な問題意識を改めて認識したいものである。

 

 

外部の勢力に頼ることの究極の形態である、日本の将来を移民に将来を委ねる・・・というのもおかしいということがわかるだろう。

産業どころか、文化、人種さえ入れ替えてしまうという恐ろしい目論見なのである。

移民推進会議と化した国家戦略特区「進撃の庶民ブログ」

・・・【移民】アニメなどクールジャパンを学ぶ外国人について在留要件緩和検討-政府

こんなことを何の後ろめたさもなく言い放つ堺屋太一の精神構造がどうなっているのか知りたいところである。その構想からは、多文化共生を強行した場合の悪のリアリティがなさすぎる。

2つの階級分断国家上等!のセレブ、エスタブリッシュメント(支配層)の視点での戯言なのだ。

 

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追伸、

 

 

□重要ブレーズ省略騒動の発端

 

政治をよく知ってらっしゃる自民党議員たちの頂点に経つ安倍晋三であるが、あまりにも「政治」を知ってしまって、そんな空気を読め、という空気をマスコミに張り巡らせた結果が、次のような迷訳となってしまっているのではないだろうか。

訳というよりは意図的な言論誘導に近い気もする。

 

【進撃の庶民推奨blog】「進撃の庶民2017-01-22 06:00:00」より、

藤井聡FBの紹介である。

 

『トランプの就任演説のNHKによる「全文訳」と呼ばれるものですが、この演説の中核となるセリフ、「Protection will lead to great prosperity and strength」
 (保護貿易が、偉大な繁栄と強さを導く)
が訳されていない
、というお話を三橋さんから伺いました。
(略)
論より証拠。まずは、下記が、トランプ演説の一番大切な部分の英語原文です。
「From this day forward, it’s going to be only America first, America first.......We must protect our borders from the ravages of other countries making our products, stealing our companies and destroying our jobs.
Protection will lead to great prosperity and strength. I will fight for you with every breath in my body and I will never ever let you down.」
http://time.com/…/donald-trump-inauguration-speech-transcr…/
で、こちらが、そのNHKによる「全文和訳」の対応部分。
「この瞬間から、アメリカ第一となります。...... ほかの国々が、われわれの製品を作り、われわれの企業を奪い取り、われわれの雇用を破壊するという略奪から、われわれの国を守らなければなりません。(筆者註:ここに入るべき訳がない)わたしは全力で皆さんのために戦います。」
ご覧の様に、「Protection will lead to great prosperity and strength」という一文だけが、すっぽりと抜け落ちています!
しかも、保護主義において何よりも重要な「border」(国境)という単語も意図的に直訳することが避けられているようです。
(中略)

いずれにしても、トランプは、米国民に保護主義に基づく保護貿易を重視し、外国との貿易戦争を徹底的に戦い抜く、そして、絶対に負けない、と宣言したという事実を、我々日本人は、適当に和訳を誤魔化して、軽視するようなことがあってはなりません。
この様な大統領相手に、自由貿易をすすめましょうなぞと、犬が腹を見せるようにしてすり寄れば、あらゆるものを奪い取られてしまうことになるでしょう。
つまり、TPPがダメなら次は日米FTA......なぞと生ぬるい事を言っている間に、それこそ日本の需要、雇用や所得を米国に根こそぎ持って行かれることになるのです。
そういう事実を理解するためにも、誤魔化しの日本語訳に騙されては、絶対にならないのです。以上、ご紹介まで。』

 

「政治」に巻き取られすぎて、目の前のものすら、”こりゃヤバそうだ”との判断で、そこにあることを認められない。そういう報道を良しとするジャーナリズムとは何なんだろうか。そういう判断をしている記者の頭のほうがよっぽどやばいのである。

「政治」をやっている安倍自民党のヤバさを自覚しないで何を自覚するのだろう。

日刊ゲンダイのように、安倍反対がサンセーという思考停止ではなく(それでは、朝日新聞の反対がさんせーとか言っている安倍ウヨと変わらん)ちゃんと中身を見て賛成とか批判とかをしなければなるまい。

 

□重要ブレーズ省略騒動の顛末

 

この騒動には続きがあり、その発端である三橋氏のTwitterによる反響は大きく、当のNHKにもその声が届いたようで、

ドナルド・トランプ その2「保護主義は繁栄と強さに結びつく」「三橋ブログ」

これによれば、NHK訳は修正されているとのこと。

 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170121/k10010847631000.html

この瞬間から、アメリカ第一となります。貿易、税、移民、外交問題に関するすべての決断は、アメリカの労働者とアメリカの家族を利するために下されます。ほかの国々が、われわれの製品を作り、われわれの企業を奪い取り、われわれの雇用を破壊するという略奪から、われわれの国境を守らなければなりません保護主義こそが偉大な繁栄と強さにつながるのです。わたしは全力で皆さんのために戦います。何があっても皆さんを失望させません。アメリカは再び勝ち始めるでしょう、かつて無いほど勝つでしょう。私たちは雇用を取り戻します。私たちは国境を取り戻します。私たちは富を取り戻します。そして、私たちの夢を取り戻します。

確かに修正されていた。断りがないところがまあ、そのへんの行動に後ろめたいものを感じてしまったからだろうと思われる。その心が、単なるクレーマー対策以上のものかどうかは不明であるが、特に断りがないことを考えるとあまりそういうこころは無いだろうとは思われる。

 

さよならTPP「みぬさブログ」にもNHK訳の最新版が載せられていた。

 

このあたりのマスコミの行動の方針は、やはり、自由貿易、経済自由主義が無批判に善であるという日本政府やそれに群がる経営者や資本家およびそれに共感を覚える国民が作り出した幻想から抜け出せないせいであろう。

空気に流されず現状を客観的に歴史になぞらえて知ることはやはり大事なのである

 

□重要ブレーズ省略騒動のから見える自国主義の意味

 

富国と強兵 富国と強兵
 
Amazon

 

 

なぜ、国の成長が滞っているときに、社会のことはどうでもよくてカネ儲けさえできれば良いと何故思うのか。

なぜ、国の成長が滞っているときに、国や国境による保護が行けないと思うのか。

なぜ、国の成長が滞っているときに、自由貿易や外資の便宜のための規制緩和が、良いと思うのか。

なぜ、国の成長が滞っているときに、格差の拡大や国柄や治安の悪化をもたらす移民の大量導入を「多文化共生」という言葉で認めるのか。

 

観光立国にすると言っている時点で、すでに、産業・技術・文化を発展させることを放棄し、過去の遺産を食いつぶしますと宣言してしまっているようなものである。

保護とか保護主義に悪いイメージを持つのはある意味しょうがないが、だからといって、経済自由主義で自由貿易、資本、労働者の移動の自由を推進し続けることが、国の発展に繋がったかということを、イギリス、そして現代の欧米諸国、そして日本において、本当にそうだったのか。是非上記の「富国と強兵」で体感してほしいところである。

 

国の成長のためには、目をそらしていることの中に実は、できることはいくらでもある。ベターですらないワース、ワーストそんな政治はやめよう。トランプの演説からはそういう思想を感じた。もちろん、実際の政治はこれからなのでそれがどこまで実現できるかは不明であるが。

 

ただし、トランプはアメリカ人であり、アメリカの自国主義である。我々日本人は、当然ながら日本の自国主義を粛々と進めていく必要がある。その真逆をやっている日本の支配層のいうことをまともに聞いていたら、真逆をやられるということである。

 

批判するべきところは、批判する。遠慮している場合ではない。安倍も大好きなアメリカが変わるのである。自国主義に。

ある道を無いものとして、なぜベストを尽くさないのか。

 

人生を変える最終の13文字

は今まで魔法など存在しないと言ってきたが、実はだ。
どんな困難もたちどころに吹き飛ばしてしまう秘密の呪文は知っている。
の前に立ち、自分自身に向かってこう唱えるんだ。

尽 な
く ぜ
さ べ
な ス
い ト
の を
か   

日本科学技術大学教授 上田次郎の なぜベストを尽くさないのか」より引用

もちろんこのネタはトリックというTVドラマのギャグなのであるが(この本の中身のスカスカぶりには戦慄を覚えた)、このフレーズ自体には惚れ込んでいるのである。

国力の向上になぜベストを尽くさないのか!