凶器は松ぼっくり | 生物学者ママの実験的スイス生活

生物学者ママの実験的スイス生活

スイスドイツ語圏最大の都市で、仕事と子育てに奮闘中の研究者ワーママ。
夫とチビちゃん二人の家族4人の日々の生活を、生物学者としての視点で(独断と偏見も交えつつ)考察します。

先日、小学校の遠足で目を負傷し救急車で病院に運ばれたぶぶちゃん。

幸い傷は数日で治る程度だった。

(しかしこういう場合の救急車代、どこに請求が行くのだろう。

病院でも保険証を見せただけで私は一円も払っていないし、薬局でも保健経由で請求されるということで何も払わず)

 

こっちもびっくりしたが、先生や居合わせた子どもたちの他、最も肝を冷やしたのは、怪我をさせた子供の親だろう。

松ぼっくりをぶぶちゃんに向かって至近距離から投げた子だ。

ぶぶちゃん自身は松ぼっくりを投げたこの友達を恨んでいる様子はないのだが、かといって何もなかったでは済まされない。

小学2年生、判断力がない年ではない。

 

その子はクラスの中でもぶぶちゃんと最も仲の良い子たちの一人で、私はその両親のこともよく知っているが、ごくごく普通の家庭のお子さんだ。

大事に育てられているようで、ちょっと甘やかされている感は否めないのだが(最近の大半の子供はそうだが)、少なくとも悪意を持って悪いことをするタイプではないと思う。

みんなで投げ合いをしていて、後先考えずにエスカレートしてしまったのだろう。

 

病院から帰ってすぐ、そのお母さんから電話があった。

先生の方から連絡が行ったようだ。

向こうも我が子が他の子の目に怪我をさせたと聞いてかなり焦った様子だった。

事故ではなく、明らかに狙って投げつけたというのも聞いていたのだろう。

 

こちらとしても、怪我をしたのはある意味運が悪かったというか、もしかしたら逆のことが起きていた可能性(ぶぶちゃんが加害者になっていた可能性)もゼロではないと思うし(可能性はずいぶん低いとは思うが)、本当に心配してくれていたので、医者の診断を伝えて、あんまり心配しないで大丈夫と伝えておいた。

 

治る傷であるので、親の出番はもう終わりと私はおもう。

ただし、あとは当人がぶぶちゃんにちゃんと謝るかどうか、私の関心はそこである。

ぶぶちゃんには、今日学校で顔を合わせたときに、その子がちゃんとごめんねと言ってくるかどうか、よく気をつけておけと言ってある。

おそらく先生も介入してくるだろうし、本人は親にこってり絞られているだろうから、なにか言ってくるはずとおもうが、万が一きちんと謝れないような子だったら、ちょっと考える。