お正月といえば、お節にお雑煮にお餅。
お節(もどき)はなんとか完成させた。
しかし、お餅は重量がある食品のため、送っても日本食材店で買っても結構高くつく。
なのに子供は際限なく食べたがる食品であるし、今年は日本人会などの餅つき会も軒並み中止。
そこで考えた。
日本のホームベーカリーにはお餅機能が付いているものが多い。
うちのはpanasonic製、もちろんスイスで買ったものなのでお餅プログラムはついていないが、そもそもお餅プログラムとは何か?
つまるところ、お餅づくりに必要なホームベーカリーの機能は、中の羽がグルグル回転することだ。
グルテンの生成したパン生地をこねるパワーがあるなら、餅米だって潰せないはずはない。
もちろん、餅用プログラムは、おいしい餅のためにスピードや時間などが最適化されているのだろうが、うちのでもそれなりに作れるのでは?
これは試してみるしかない。
餅米自体は日本食材店でもアジアショップでも簡単に手に入るものだ。
西ショップでも、アメリカ産のが2kg16フラン。
これで約11合分なので、相当な量のお餅ができるはず。
さっそくホームベーカリーの説明書を見てみると、生地を捏ねるだけのプログラムも付いている。
それにセットして、炊飯器で炊いた餅米3合分を放り込んでスタートしてみた。
この量は、普段作っているパンの生地と同じくらいの量になる。
さすがのパワー、餅米はどんどん滑らかになってゆき、15分もすると完全に粒の見えない状態に。
そこでプログラムを強制終了させて取り出してみたところ•••
ふわっふわのつきたて餅!
臼と杵でつくより、断然簡単。
もしかしたら味は多少違うのかもしれないが、幸か不幸か、違いが分かるほどの繊細な味覚は生憎持ち合わせていない。
しかもつく労力はほぼゼロ。
餅なので当然粘り気があり、あちこちにくっつく。
片栗粉を打ったクッキングシートの上に広げて、手で丸めようとしたが、これはなかなか難しい。
余程うまくやらないと、あっという間に手にくっついて、どうしようもない状態に。
そこで、広げた餅にさらに片栗粉を上からもまぶし、プラスチック製のスクレイパー(ケーキの表面など平らにならしたり、パン生地などを切ったりするやつ)で切り分けることにした。
これがなかなか快適で、切り分けた後に切り口にも片栗粉をまぶしておけばべたべたすることはない。
そういえば、関西と関東のお餅の形については、関西は丸餅、関東は四角い切り餅という伝統があるらしい。
この方式は、関東風である。
関西出身の身としては丸餅を作るべきなのだろうが、ここはスイス、細かいことには目をつぶる笑
お餅はOK、次はそれにつけるものだ。
あんこときな粉、砂糖醤油に海苔、あとは大根おろしがあれば、甘いとしょっぱいでちょうど良い。
ただし、私は大根おろしを作るのも面倒臭いので、こちらもくし切りにした大根をプロセッサーにかる。
簡単に大根おろしの一丁上がり!
歯応えは残らないが、滑らかなおろし(と言っていいのかどうか?)ができる。
こうして出来上がったお餅、3合分ほとんど全てがあっという間に家族四人の胃袋に消えていった。