今学期も残すところ3日。
うちの大学では実習など除き、可能な限りオンライン化というお達しが出たので、仕方なくそれに合わせて私の担当する各ブロックコースの予定を変更して実施した。
そして迎えた最後の試験、これは流石に、不正があると困るので、オンラインにする気になれず、広い教室で既定の距離をとってオンサイトで行った。
実際、うちの大学内で、オンライン試験での不正の報告はこれまでに何件もあった。
パソコンで家からネット上に載せられている問題に回答しつつ、学生同士スマホで連絡を取り合うなどしていたらしい。
まあ、家で受験していれば、誰かが監視しているわけでもなし、そういうことが起きてしまうのはかなり想定内であったともいえる。
しかし、学生たちの一枚上を行っていたのが、うちの学科のとある教授。
回答のパターン(同じ時刻に同じ回答が、何問も繰り返される)を検出するソフトを開発し、怪しいと思われる学生を一人一人呼び出した。
これがバッチリ大正解、全員素直に不正を白状したらしい。
また、芋づる式に、同じグループで連絡を取り合っていた学生も検挙(?)された。
しかしおそらく、これは氷山の一角にすぎないのではないかと思う。
このようなパターンの解析では、大勢が同じパターンを示した場合に検出できるのであって、例えば二人だけで一部の問題についてだけ相談して回答したような場合には、このソフトの検出には引っかかってこない。
いやはや、点数をとることがテストの目的ではなく、「学びて時にこれを習う」の精神で、学習をより確実にすることが本来の目的のはずである。
いい点をとりたいとう気持ちもわからないではないが、良心の呵責と成績を秤にかけたら、こういうことしても意味ないと思うのだが、そう思わない人もいるらしい。