中に入って入館料(310円)を払ってパンフレットを貰って先に進んでいきます。
鈴木大拙は、禅を始めとする仏教、また日本の文化や思想を海外に伝えたことで知られる人物だそうです
館内地図です。
館内は上の地図の様に空間が分けられていて
この空間を通り、さらに3つの庭を通ってこの館内の空間を回遊することによって
来館者それぞれが鈴木大拙について知り、学び、考えることを意図された建物だそうです。
↓パンフレット抜粋
ふんふん。鈴木大拙について「知り」、「学び」、更に自ら「考える」ことが意図された建物なのね〜。
それでは思索の旅へレッツゴー。
最初に美しすぎる廊下を抜けて。
クスノキ、「玄関の庭」ゾーン。
これらを見た後、「展示空間」と「学習空間」そして「露地の庭」へ。こちらは撮影禁止の為写真はありませんが、そのお陰でじっくりと鈴木大拙の人生や言葉と向き合うことができました。
「展示空間」では鈴木大拙が残した言葉が額縁に入れられて飾られており、また鈴木大拙の著書がたくさん並べられていました。英語で書かれた本もたくさんありました。
手に取って少し読んでみましたがかなり古い言葉のため日本語の本でも読むのが難しかったです。現代の言葉に訳された本ならなんとか…!
パラパラとめくって読んでみて、心に残った言葉をメモしてきました。
「今、ここでしておかなければならないことがあるのだ。この時を逃すと、千年先に咲く花も咲けないではないか。」
千年先に咲く花…!
なんて途方もなく、なんて素敵な響き。
千年先のことを考えて種を蒔くような行動をしていた人なんでしょうね。
常人には見えないものが見えていた偉大な人なんだろうな。(千年先のことなんて思いを馳せたこともない…。)
次の「学習空間」には鈴木大拙が書いた本以外にも仏教や哲学に関わる本がたくさん置いてあり、椅子と机があって訪れた人が自由に読めるようになっていました。
本棚から懐かしすぎる絵本「葉っぱのフレディ」を見つけた私。手にとって夫にアピールします。
(画像お借りしました。)
いつだったか忘れてしまいましたが、だいぶ前に夫に葉っぱのフレディの話をしたら「知らない。読んだことないな〜。」と言われたのを思い出したのです。
どちらともなく椅子に座り、ふたりで並んで、1ページずつゆっくりとめくって一緒に読みました。
「葉っぱのフレディ」、大人になって改めて読んでも感動しました。
生まれて、生きて、死んでいくこと。
フレディと一緒に「いのち」についての問いを考えさせられる絵本でした。
名作は色褪せないですね。
私たちが絵本を読んでいた時、他の来館者の方々も本を読んでいたり、椅子に座って庭の紅葉を見つめたり…と皆さん思い思いに過ごしているようでした。
そんな静かな空間で
「葉っぱのフレディ」を夫とふたりで読んだあの時間は、宝物のように思える時間でした。
いつかこの瞬間を懐かしく思い出すのだろうな、という思いがよぎり、嬉しいような切ないような気持ちに包まれて胸がぎゅっとなりました。
鈴木大拙館という施設は、自然と自己と向き合う時間をくれる、そんな場所でした。
素敵な時間をくれた「学習空間」を抜けて、お次は水鏡の庭へ向かいます。
外に出ると、美しすぎる光景が目の前に広がります。
金沢旅行記⑦へつづく。
最後にもおまかせ広告です