キャスト 王冠1 2月1日 マチネ
スージー:凰稀かなめ 
ロート:加藤和樹
マイク:高橋光臣
クローカー:猪塚健太
サム:松田悟志
グローリア:黒澤美澪奈
警官:九内健太・橋谷拓玖


1966年 舞台
ブロードウェイで初演
1967年 映画化

オードリー・ヘプバーン主演

サスペンス劇の傑作


「暗くなるまで待って」

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(ここからはネタばれをふくみます)




盲目の美しい妻 スージー


ある日、夫が人形を持ち帰ってきた

空港で知り合った女性から「預かってほしい」と頼まれて引き受けた、この人形には思いもよらぬ秘密が隠されていた。


人形を手に入れたい悪党3人組

ロート、マイク、クローカーは言葉巧みに接触を図り スージーから人形を獲得しようと試みる。


不信感が募るスージーは少女グローリアの協力を得て 悪党3人組の真相に迫り悪事を暴いていく。


暗闇が支配する密室では

緊迫した攻防が繰り広げられる



MY楽・この日が見納めでした。


スージーに迫る危機と恐怖がヒシヒシと伝わってきて、客観的な視点から直接的なものへと。


客席は一部始終を目撃する

もう一つの目


ジワジワと のめり込み 切迫した気持ちが募ったのか、一筋の涙が頬をつたい 気がつくと泣いてしまっていました。


ヒリヒリした独特の空気

スージーが感じとる室内の違和感、戸惑う様子がリアルで、客席で見ている側にもピリピリと伝わってきました。


日常の幸せから恐怖の瞬間まで、スージーが常に手探りで慎重に確かめ 物事にも人にも向き合い 導きだす気付きが自然に現れていた。

凰稀さんスージーは表情の変化や仕草の表現が深まっていて とてもリアルでした。真に迫る熱演で素晴らしかった。 


夫のサムとは微笑ましく温かだったし、潜入者のマイクと接する中で育まれる空気も絶妙で、人との距離感の さじ加減が良かった。


劇中でスージーが机に置こうとしたスーツケースが床に落ちてしまった瞬間がおこり マイクが拾いあげて机に置くながれがあったのですが、声を掛け合う互いの言葉も自然でとても良かったです。


ロートとの対峙も壮絶

カーテンコールにでてきた凰稀さんの片足が素足だったのでビックリした。暗闇の格闘ではスージーの片足の靴が脱げてしまうほどの攻防だったことがマジマジとリアルに伝わってきて…。


((((;゚Д゚)))))))  驚愕…。


和樹さんのロートの狂いっぷりも不気味さを増していて さらに気持ち悪かった(褒めてますアセアセ

不気味で最後まで何が素顔だったのか分からない謎の人でしたね。



このポスターの姿が本来のロートの地毛であり日常の姿なのでしょうか?謎だ。

劇中の様々な姿は変装なのか?

登場した時、扮装して潜入する時、ロートの変わり身も見応えがありました。鮮やかな表現力でゾッとするけど上手くて面白かった。


初めて見た時はイケてないように見えた金髪の髪型も だいぶ馴染んだのか違和感を感じない瞬間すらあって 不思議だった (・・;)

加藤和樹さんはカッコいいけど、ロートには1秒も共感する瞬間はなかった。


初めて見た時はややブツ切れに感じた前半の暗転も それが気になるより先を見たい気持ちが勝り、気にならなくなっていた。


暗闇の場面はドキドキしますね。

おぼろげに動く人影はあるけど暗闇で見えない。ゆえに動線にも想定外に物が落ちてて、明るくなった時に足元がくるい それにギョッとする表情とかルアルだなぁと思った。格闘のはてに何が地面に散らばっているかも未知数なのだと感じた。


また、暗闇との対比としてライトに照らされた影の大きさも恐怖心をそそる。ロートの存在と壁に伸びる大きな影がスージーに迫る緊迫感を増長させていた。


出演者の皆さんが上手くて適材適所。チームワークがよくて素晴らしかった。

まさに手に汗握る展開でした。


終演後はトークショーもありましたが、その模様は改めてブログに書こうと思う(^^;)



12年前にこの作品に出会ってから ずっとやってみたかったという、和樹さんの気持ちが分かったような気がします。見応えのある作品ですね。

実現してよかった。 



東京は千穐楽を迎えましたが これから回る公演地でも さらに新しい展開が待っているでしょう。

毎回が新しい。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


「暗くなるまで待って」

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兵庫県立芸術文化センター

阪急中ホール

2月8日(金)~10日(日)

 

愛知県産業労働センター

ウインクあいち

2月16日(土)・17日(日)

 

福岡市民会館 大ホール

2月23日(土)