遅くにすみません!!もはや旧聞に属しますが、次期月組トップコンビ・鳳月杏と天紫珠李の大劇場お披露目公演が発表に。

「ゴールデン・リバティ」(大野拓史作・演出)「PHOENIX RISING」(野口耕作作・演出)。
なんだかごくフツーの二本立てですね…。

ざっくり「ゴールデン-」は19世紀後半のアメリカを舞台に、列車強盗の男と、秘密の責務を負う女が出会い、迫る危機にともに立ち向かっていく姿を描くとのこと。

私、大野氏の作品って基本的に良さがわからないというか、面白いと思ったことが全くなく…。どなたかに良さを教えていただきたい。全く期待せずに見た「白鷺の城」(2020年、宙組)が意外と見られたなーと思ったぐらい。もちろん全作観ているわけではないのですが、たいていズコーッとなるんですよね…。プロット読むとそこそこ面白そうなのに、出来上がってきたものを見ると、うーーん…となる。独特の美意識とかは分からなくはないんだけど。もうベテランの域なのに、いつまでたっても筆力がついてこない印象。私の中では「企画書止まり」の演出家。「スクリューボールコメディ」とかなんかキャッチーなコピーがついていることも多いけど、「で、それ何なん?」となってしまい…。今回は「クリフハンガースタイル」だそうです。

キャリアは長いけど、この人、代表作って何なんだろう??星組・礼真琴主演の別箱「阿弖流為 -ATERUI-」(2017年)は評判良かった記憶だけど、原作モノですしね。ハラスメント報道がないだけよいのかしらん。前回大劇場は2021年の星組「柳生忍法帖」(これも個人的には全くピンと来ず…。見ながらイライラ…)。その後、結構な演出家不足に陥っていたことを思うと、干されていた??スランプだった??スランプって別にそれまで好調だったわけでもないけど。3年登板なかったぐらいだし、もう柴田作品の再演演出だけに活動限定してほしいぐらい。

とりあえず「クリフハンガースタイル」が掛け声倒れ?にならないことを願います(棒読み)。今作も個人的には極めて期待薄ですが、ちなつ(鳳月)率いる「新生・芝居の月組」に何とか力業で頑張ってほしいです。

野口耕作も文春にセクハラ&モラハラを報じられましたが、前回雪組大劇場公演もやりきったし、処分めいたものはなかったんですね。まぁいちいち演出家処分してたら、残る人ほとんどいなくなりそうだし。しかしタカラヅカの演出家って、老いも若きも男も女も続々ハラスメントが疑われてすさまじいですよね…。演出家同士、ハラスメント競っているぐらいな??そして野口は意外にも月組大劇場公演の担当は初めて。

「PHOENIX-」はちなつを「PHOENIX」になぞらえ、アジアを中心に各国をめぐるレビューとのこと。しかし、芸名に「鳳」か「凰」がつくとPHOENIXになるのがなんとも安直www。元宙組トップ・凰稀かなめの退団公演のショーが「PHOENIX宝塚!!」(藤井大介作・演出)でしたからねー。かなり笑った。アジアが舞台というのは岡田敬二氏の「Asian Sunrise」「Asian Winds!~アジアの風~」、藤井氏の「クルンテープ~天使の都~」あたりを想起させ、これまた新味はなし。でもちなつのビジュアルはかなりアジアンで、そこはハマるかもですね。