先週末の星組東京公演「1789~バスティーユの恋人たち」千秋楽を配信視聴していて、マリー・アントワネット役で退団した有沙瞳は娘1になれず、つくづく残念だったなと思いました。歌えて、芝居も確かで、存在感もあって…。どこぞの組の娘1よりよっぽど華やかだったじゃないですか。まさに花も実もある娘役でした。加えて彼女には「池田泉州銀行」という大スポンサーもついていました。それでも娘1になれなかったのだから、娘役人事はつくづく水物。運に左右される要素が強いですね。彼女はひとえに「似合う男役がいなかった」というのが大きかったと思います。

雪組時代「銀二貫」で主演コンビを組んだ月城かなと、星組に来たばかりのタイミングで「阿弖流為」で組んだ礼真琴あたりとはかなり相性をチェックされたと思いますが、どっちも違うとなったのでしょうね。実際、実質ヒロインだった「赤と黒」での礼との並びは全く似合わずwww。どうしようもないぐらいフィットしてませんでした。ということで、彼女は似合う男役さえいれば、娘1はあっただろうなと思います。 あとは本人のパーソナリティーも重視されるのでしょうが、そこは一介のファンには知るよしもなく。

そして困ったと思われるのがスポンサーの池田泉州銀行ですよね…。前任の怜美うららは美しく、フォトジェニックであったものの実力面で不安要素があり、娘1を逃したのもまぁ仕方ないよね、という感じもありました。池銀はそこに懲りてフォトジェニックかつ、実力面で穴のないくらっち(有沙)をイメージガールに起用したんだと思います。二代続けて娘1登用がないとなると、ある意味不名誉だし、くらっち後任のイメガも娘1はないと世間に思われて、妙なジンクスができちゃいますからね。劇団もくらっち娘1は真剣に検討したと思いますが…。結局二代続けて娘1ならずで、池銀も若干激おこになったのか「もう次は娘1から選びますっ!」となっての宙組・春乃さくらの起用になったのではないかと。くらっちからはるさく(春乃)へのイメガポスター張り替えのニュースを見て、あらためてそう思いました。

しかし、くらっち、娘役として大輪の花を咲かせ、近年では最も存在感のあった娘2、別格娘役でしたよね。かつての星組・洲悠花、雪組・仁科有里、雪組時代の星奈優里あたりと同等以上の存在だったと思います。第二の人生にも幸あれ、ですね。