今年下半期、各組で新進娘役がどんどん抜擢されるようになり、ある種の「若返り」が進んでますよね。ちょっと前までは娘1が95、96期中心だったのに、まもなく100期生の娘1が誕生(=宙組の星風まどか)。他組でも100期より若い世代に新人公演ヒロインや別箱ヒロインが付くなど、95、96期生の下で〝待機〟状態にあった娘役がどんどんすっ飛ばされ始めているという…。各組ごとに見ていくと…。


【花組】
96期の花乃まりあが退団後は、2学年上の仙名彩世が娘1にミラクル就任。ただこの人事は劇団主導ではなくトップの明日海りおたっての希望だったと見え、劇団の「不承不承感」がありあり…。お披露目となったショー「Sante!!」のフィナーレでは不思議な髪飾りを付けさせられ。一方で別箱の「はいからさんが通る」では100期の華優希がヒロインに、「ハンナのお花屋さん」では102期の舞空瞳がタイトルロールに抜擢。「ハンナ」では某評論家の劇評に娘1を押しのけて「実質ヒロイン」とまで書かれ、次回大劇場「ポーの一族」ではヒロインっぽくない配役となった娘1に代わり、華、舞空がどの役に就くかが既に話題…。ちょっと前まで盤石の娘2ポジだった城妃美伶(97期)や、徐々に上げられてきた音くり寿(100期)も既に霞んでしまったかのような状態…。娘1の扱いが極めて残念なことを含め、ある意味、娘役の下克上が一番厳しい組かも。


【月組】
95期の愛希れいかが長期政権を担いつつ、「いつでもOK」で2期下の海乃美月がスタンバイしてたところ、101期の結愛かれんが「All for One」新人公演で初ヒロインに。暁千星(98期)主演のバウ「アルカディア」では既にヒロイン歴のある99期の美園さくらがヒロイン。海乃以外の娘役も台頭しだした。


【雪組】
星組で娘2的ポジションだった真彩希帆(98期)が娘1に就任。真彩と同期の有沙瞳の組替えにより、1期下の彩みちるが再浮上するも、彩同期の野々花ひまりに「幕末太陽傳」新人公演ヒロインが回り、次回大劇場「ひかりふる路」新公ヒロインは102期の潤花に。


【星組】
雪組から異動の有沙瞳にスポンサー(池田泉州銀行)が付き、〝次期娘1〟を予感させつつ、101期の星蘭ひとみが「ベルリン、わが愛」新公ヒロインに抜擢。


【宙組】
次期娘1は100期の星風。娘2ポジの95期・伶美うららも今公演「神々の土地」で退団で、娘役勢力図が変わりそう。98期の遥羽ららに新公ヒロイン経験があるほか、「神々」新公ではWヒロインをなんと研1(103期)の夢白あや、99期の天瀬はつひで分け合った。星組に組替え予定の98期の美少女風娘役・華雪りらの使われ方も気になるところ。




…男役は2番手まで来たら大体そのままトップになれるケースが大半ですが、娘役はいろいろ翻弄されますよね~。そこまでたどり着いても決して安泰ではない。事実、城妃、海乃は「娘1まっしぐら」に見えたのに暗雲が垂れ込め始めた。

2人とも97期の研7で、きちんとした娘役芸が身につきつつある時期なだけに、このままのポジで終わるのは気の毒。トップになる男役も、うんと若い娘役と組むより、このぐらいの学年の娘役と組んだ方がいろいろな面で負担軽減につながるだろうし、あまりに若い娘1はどうかと思う。

娘役の抜擢が早いのは今までもあったことだけど、「じっくり育てる」という視点を忘れてほしくないな、と。花乃の抜擢なんていい例ですよね…。なんだか結果オーライになってしまったけど、いろいろ無理がありすぎた。かつて渚あきの研14娘1就任に快哉を叫んだ身としては、条件を兼ね備えている上級生にきちんと報いてあげてほしい。若けりゃいいって風潮はどーかと思います。



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