握らされた300円 | 風似庵(ふ~にゃん)の独り言のブログ 心をフラットにして

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自分が感じた面白い事、ちょっとイイ話、考えさせる話 を徒然なるがまま 「独り言」として書いています。
まぁ暇つぶしがてら読んでいただければ…





昔 "ホスピタリティー"‥について学んでいた時に聞いた話です。


父親を交通事故で亡くし母1人子1人だという その母子家庭の生活は厳しいもの‥だったそうです。

そして、その子が小学生だった時の話。

クラスメートが、

"バナナはおやつか否か?"

‥なんて話題で盛り上がっている中、その子は遠足におやつを持っていく事が出来ず、

"遠足に行かない❗️"

‥という選択をした‥のだそうです。

そして、放課後、その子が家へ帰ろうとすると、担任の先生が理科室に来る様に‥と話しかけてきました。

理科室に行ってみると、先生は その子に300円を握らせ、こう言いました。

"いいか、お前は他の子よりも先に世間の不条理や苦痛を感じられて幸せだと思え。

親の代では負けたかもしれない。

でも、それはお前のせいじゃない❗️

この悔しさをバネにのしあがって お前の代では勝て。

もしお前の子供が悲しい思いをする事があったなら、それはお前の責任だ。

金をやるのは1回だけだ。

大切に使え。"

‥と。

その子は、大きくなった今でも そのお金で買った "ビックリマンチョコ"‥の味が忘れられない‥といい、そのシールを今でも大切に保管している‥そうです。



もしこれが今行われた事ならば、子供にお金をあげる事が問題視されてしまう事案かもしれません‥がしかし、そんな 正論だけで世の中を生きていくのは難しい事ですし、また この家庭の様な環境で育った人は、そうでない環境で育った人より、社会的なハンデは大きく、そのハンデが子孫にまで影響してしまう‥という事も想像も出来てしまいます。

ですから、この担任の先生は、

"1回だけ"

‥だと念押しし、

"お前の子供が悲しい思いをする事があったなら、それはお前の責任だ‥"

‥と奮起を願ったのでしょう?



お金は沢山あればある程良いものだ‥と思いますが、沢山あると、その生活に溺れてしまい、人間としての正常な感覚が鈍ってしまう事がある様にも想像出来ます。(ふーにゃん お金が沢山あった事がありませんから、あくまでも想像の範囲ですが‥チュー)

でも、生活出来る最低限のお金が無いと、身体だけでなく心の疲弊は激しく、その環境から抜け出すには、かなりのバワーが必要になってきてしまいます。

そして、この子の様に小さい時に、そんな環境で育った場合には、他人の助けが必要な事がある‥様に思います。

ただ。それは お金をあげる‥という行為だけでは無く、この先生の様に、

"貴方を理解している人が居る"

‥という事を認識させ、安心させる‥という事が根底にある‥事が前提条件の上での事だと思うのです。

そうでなくては、この話の子も "ビックリマンチョコ"‥の味を覚えていないでしょうし、"シール"‥も大切に保管していない‥と思うのですが‥..。