名画座にて~ 黒澤監督と三船敏郎氏 | 風似庵(ふ~にゃん)の独り言のブログ 心をフラットにして

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まぁ暇つぶしがてら読んでいただければ…




“三船敏郎”氏‥が唯一 監督を務めた作品が、1963年に公開された “三船プロ”‥の第一回製作作品の

“五十万人の遺産”

‥という作品でした。

その時期は “三船”氏にとって絶頂期で、その勢いに乗って満を持して製作された作品‥という事です。


製作・監督・主演は 勿論 “三船敏郎”氏で、脚本は “菊島隆三”氏 のオリジナル脚本、また音楽を “佐藤勝”氏が担当し、出演者には “三橋達也”氏、“山崎努”氏 、“仲代達矢”氏、“土屋嘉男”氏 等 “黒澤映画”‥の常連の役者さんを起用している事からも、まるでそれは “黒澤組”‥によって撮られた様な映画だった‥と言われています?

この映画のクランクインが、丁度 “黒澤”監督の撮った “天国と地獄”‥の直後だった‥という事もあり、“黒澤組”‥のスタッフも そのまま移行して参加しているので、本編の雰囲気は本当に “黒澤映画”‥に似ている‥のだそうです?

そして、それを裏付ける様に、“黒澤”監督も 盟友でもある “三船”氏の為に、この記念作品の編集を一手に引き受けています。

そんな恩師の温情に、“三船”氏は大変な気の使い様だった‥といい、自ら編集室の隅に控えていて、コーヒーのサービスをしていた‥と伝えられています。

また、

“黒澤”監督から、

“君のアップが無い❗”
 
‥と指摘されると、すぐに近くの林に行って 追加撮影までした‥そうです。

その頃 “三船”氏は、“ア○ナミン”‥のCMに出演していた関係で、本編の何処かに “ア○ナミン”‥を登場させなければなりませんでした。

でも、そんな “ア○ナミン”‥の登場シーンを見た “黒澤”監督からクレームがついてしまいます。

“こんなの入れられないよ❗”

“いやー、そのー”

“だって、おかしいよ❗”

“ですが、あのー”

‥そんな会話が2人の間で続いた‥そうです。


でも、完成した映画には、後ろから追いかけできた、怪しい男に “三船”氏が “アリ○ミン”‥を手渡すシーンが挿入されていた‥そうです。(笑)爆笑


しかし、そんな映画も評論家からの評価は低く、興行的にも失敗で、その後 “三船”氏は、2度と映画を監督する事はありませんでした。



この作品、ビデオは発売されていますが、DVD化はされていない‥そうです。

ですから、ふーにゃんも未見の作品です。

でも、こんな製作エピソードを聞くと、1度は、

“見てみたい❗”

‥と思ってしまいます。おねがい