短編小説 「AIみちこさん」 第2話 | こんな話は面白い?

こんな話は面白い?

小説を書くことにハマってましたが、現在、停止状態です。また、身近にあったことも、たまに載せてますので、興味があれば、どうぞよろしくお願いします。

興味がなくても・・・よろしくね。

「おはよう。」

「リョウ、宿題できてる?」

「まあね。」

「ちょっと、見せて。」

いつもボクにねだってくるのは、小林英孝(こばやしひでたか)。ボクの親友だ。たいがい、コイツとつるんでいる。

「リョウくん、おはよう。」

「おはよう。」

彼女は幼馴染の高山涼子(たかやまりょうこ)、ボクの涼に「子」が付くか、付かないだけで、名前が似ている。涼子は男っぽい性格で、あんまり女子とつるまない。昼休みだって、ボクと小林の涼子の3人で食べることが多い。

 

 ボクが部活で遅くなっても、涼子は勝手にボクの部屋で待ってることがあるので、あんまり変なものは置いておけないんだ。ボクがやってる部活は陸上部。あんまり、足が速くないけど、種目は短距離だ。今日も、授業が終わって、みっちり、部活をやって、家に帰った。

 

「涼子ちゃん、来てるよ。」

「え~、またかよ。」

自分の部屋に入ると、しっかりくつろいでいる。自分はしっかり、着替えてきてる。ということは、ボクんちで晩御飯まで食っていくつもりだ。涼子んちは、両親とも働いていて、二人とも遅くなるときは、我が家に来る。まあ、家が近いせいもあるけどね。

 

「ちょっと、ボクが着替えるまで、台所でかあさんと話でもしてきなよ。」

「あれ~、恥ずかしがってんの。」

「いいから、いけよ。」

涼子を追い出すと、服を着替えて、カバンから宿題を出して机に置いた。こうしておけば、忘れることはない。

「ご飯よ~。」

「は~い。」

こんな日は、3人でご飯だ。お父さんはいつも遅い。

「さあ、涼子ちゃんも座って。」

「はい。」

 

 今日は中華だ。チャーハンに餃子、エビチリ、サラダその他もろもろ。

「あとで、宿題、一緒にやろうよ。」

「リョウくん、涼子ちゃんに教えてもらったら。」

「逆、逆、ボクが教えてんの。」

「違うよ。私だよ。」

いつも静かな夕飯が、この時ばかりはやかましい。でも、お母さんはうれしそうだ。食後、ちょっと一服してから、部屋へ上がった。

 

「ん、じゃ、やるか?」

「今日のは、難しいかな?」

「いや、そんなに難しくなかったと思うよ。」

「よかった。」

30分ほど、真剣に問題を解くと、涼子もほぼ終わりそうだった。

「じゃ、あとで、送っていくよ。」

「ありがとう。」

宿題が終わると、リビングへ戻り、また、3人でテレビを見る。適当な時間になると、ボクが送っていく。いつものパターンだ。

 

 ようやく、ボクひとりの時間が味わえる。のんびり、部屋でくつろいでいると、不思議なことが起こった。

(リョウサマ。)

いきなり、声が聞こえた。

「えっ、だれ?」

(AI-206111REX)

「はぁ?」

なんじゃ、そりゃ。それにどこに女の人隠れてるの?確かに、声は女性だ。

 

(回復まで、かなりの時間を要します。回復したら、またお会いしましょう。)

「ちょっと、待って。」

しばらく待ったが、それ以後何も聞こえなくなった。いったい、なんだったんだろう。今の声はどこから聞こえてきたんだろう。でも、その声はそれっきりだった。1日経っても、数日経っても、もう聞こえることはなかった。ボクもそのまま、そのことはほとんど思い出すこともなくなった。

 

続きはここ↓↓↓

 

(つづく)

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