あるセレモニーで

バイオリンを弾ける人を

探している

 

と夫が

電話をもらった。

 

息子がいいけれど

授業がある。

 

それで

白羽の矢が

私にたった。

 

すごく

急いでいるらしく

 

夫が

「とにかく何か弾ける曲はない?」

 

そう言われても

今やってるのは

アニメソングだし

 

セレモニーには

合わない

元気な曲。

 

「とにかくいいから

弾いてみて」

 

夫の前で

セーラームーンを

弾いてみた。

 

最近

練習サボっているから

 

自分でも

こりゃダメだ

の演奏。

 

曲を弾き終わって

夫が一言

 

「やっぱり断るわ」

 

速攻電話をする夫。

 

それって

曲がダメだったの?

 

それとも

私がダメだったの?

 

電話の後に

聞いてみても

 

笑って

大丈夫という夫。

 

すごく

傷つくんですけど。

 

どんなに好きでも

 

向き不向き

っていうのがあって

 

越えられない壁って

あるんだな。

 

正直はいいことだけど

今回だけは

 

正直者の夫に

傷ついた。

 

かなり本気で

バイオリンのやめどきが

頭を巡る。