「手紙が来たの!」

 

日本の母から

慌てた様子で

電話が来た。

 

何?

 

銀行に

海外在住ばれた?

 

クレジットカード会社に

海外在住ばれた?

 

市役所で

なんかまずいことがあった?

 

いろんな

シチュエーションが

頭をよぎる。

 

とりあえず

聞いてみると

 

義母から

カードが届いて

 

そこには

私と息子の名前が

書いてあったそう。

 

英語がわからない

母の脳内変換

 

 

何か起こって

私が連絡できない状況

(多分生死に関わる)

 

不幸なことに

 

日本語ができる

のぞみの綱の夫までも

連絡できない。

(こっちも生死に関わる)

 

故に

義母が

 

その不幸を

知らせるために

 

わざわざ

手紙を送ってきた

 

と思った母。

 

ありえそうだけど

 

もしそうだったら

電話するし

 

義母だったら

なんとか

 

日本語を話せる人を

探してくれそうな

気がする。

 

それ以前に

3日前

電話したばかりだし。

 

それなのに

状況がわからない母は

 

悪い方へと

想像まっしぐら。

 

とにかく

辞書を探して

読もうとする

 

しかし

辞書は

見つからず。

 

気を落ち着けて

なんとか

 

わかるところだけ

読んでみる。

 

そこで

gift

と言う言葉を発見。

 

お土産に

和風の眼鏡ケースを

持たせたことに気づく。

 

happy

も見つけ

 

どうやら

最悪のケースじゃないことも

なんとかわかる。

 

そこで安心して

朝を待って

 

電話してきた

ということらしい。

 

それでも

ちょっとだけ

 

心配の気持ちもあり

眠れなかったらしい。

 

手紙を

FaceTimeで

見てみると

 

私と息子が

母と一緒に

 

日本で

いい時間を過ごしたようで

よかったですね。

 

プレゼントの

メガネケース

ありがとう。

 

とても気に入ってます。

 

ここは暑いですが

 

素敵な夏を

お過ごしください。

 

という

お礼状だった。

 

義母も

いつもより丁寧な文字で

 

簡単な言葉で

書いてくれるのが

わかる。

 

それでも

慌てた母には

難しかったらしい。

 

高齢といえど

中学、高校と6年間

 

英語を勉強したなら

読める文章。

 

聞けば

高校生の時

 

近所の教会の

英語クラスにも

通っていたらしい。

 

これは

初耳。

 

息子が

父母と話せるように

 

せっせと

日本語を教えたけれど

 

息子が

日本語を話すことによって

 

母が

英語を学ぶ機会を

奪っていたのかもしれない。

 

良かれと思って

したことが

 

残念な結果に。

 

それにしても

 

あんなに

国際結婚に

反対していた母が

 

教会に行くくらい

英語推しだったことが

 

すごく

意外だった。

 

その上

英語に格闘した

何時間かが

 

母にとっては

楽しかったらしく

 

いつも以上に

元気そう。

 

この機会に

まずは

 

NHKの

小学生の基礎英語から

 

勧めてみようかな。