「ピンポーン」
秋まで
会わないつもりだった
お金持ちの
おばあちゃんが
我が家にやってきた。
昨日のランチの時
「最近、何焼いてるの?」
と陶芸の話になり
失敗作を
捨てるのが
結構大変なんですよ。
こっそり
寄付にところへ
持っていってます
誰も
欲しくないけれど。
この話に
捨てるんだったら
ちょうだい!
と言うことで
急遽
私の駄作作品展に
わざわざ
きてもらうことになった。
ガラクタがたまったら
寄付してるから
大した量は
ないけれど
テーブルに
並べてみる。
初期のものは
色もムラだし
差し上げるのも
恥ずかしいレベル。
それでも
おばあちゃんは
洗いざらい
持っていってくれた。
「本当にいいの?
お金お支払いするわよ」
いいんですか?嬉しい!(心の声)
いえいえ、いいですよ。
そんなに上手じゃないですから(実際の声)
土代だけでも
もらえたらなぁ
とせこいことを
考えたけど
口にするのは
なんとかこらえた
喜んでくれただけで
嬉しいし
箱詰めされて
クローゼットに
押し込んであるより
断捨離されて
スッキリ。
寄付も
割れ物を運ぶのは
結構大変だったから
取りに来てくれて
大感謝。
これで
廃棄の方法を
気にしないで
思いっきり
焼きたいだけ
焼ける。
「まるでクリスマスだわ!」
おばあちゃんは
大袈裟に喜んで
帰っていった。
その笑顔で
大満足。