年に一度の

眼科検診。

 

これが

どうも憂鬱。

 

英語の指示通り

左右上下

動きつつ

 

そして

英語で

答えるのが

 

年々スローに

なってきたように感じる。

 

点が見えたら

素早くボタンを押す

 

っていう

反射神経を必要とする検査が

一番苦手。

 

点がないのに

ボタン押しちゃったり

 

2回押したり

 

意味なく押したり

 

焦って押したり

 

この検査のことを考えると

気分が落ちる。

 

検査結果のこともだけど

検査してくれる人も

呆れるだろうなぁ。

 

それでも

暗い気持ちを抑えつつ

眼科に行った。

 

検査のお姉さんが

呼びにきて

 

一緒に歩く。

 

「そのバッグ、素敵ね!」

 

母のお下がりの

ヴィトンのバッグ

 

ありがとう!と

顔を上げると

 

あのお姉さんだった!

 

 

「香水のこと、教えてもらったよね!」

 

そうそう

そうだった

 

シャネルのチャンスの香水を

褒められて

 

教えてあげた人

だった。

 

そう言われないと

思い出せなかったのに

 

覚えていてくれるなんて

すごく嬉しい。

 

あんなに憂鬱だったのに

お姉さんのおかげで

リラックスして

検査できて

 

いつもより

うまくやれた気がする。

 

最後に

カルテを見ながら

 

「もうすぐ、お誕生日なのね!」

と、

気が付いてくれた。

 

「実は私は、その5日後なの」

 

おー、そうなんだ。

おめでとう!

 

「お誕生日どうするの?」

 

お誕生日の過ごし方で

盛り上がり

 

好きなレストランが

同じだったり

 

注文するメニューが

同じだったり

 

話していると

いろいろ似ていて

 

なんだか友達と

話しているみたい。

 

この眼科

入れ替わりが多くて

 

なかなか

人が覚えられない。

 

その中で

1年経っても

また会えるなんて

私には奇跡。

 

これで

来年の検査は

もう怖くない。

 

帰りがけに会った時

 

「ちょっと早いけれど、お誕生日おめでとう!」

 

と声をかけてくれた

お姉さん。

 

「あなたもね、おめでとう!」

 

いつもアメリカを

ディスってしまうけれど

 

アメリカにも

いい人はいるなぁ

 

なんだか

幸せな1日でした。