「病気に抵抗する」と「体を健康にする」は同じとは限らない | ドラッグストア店長の逆襲

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ドラッグストア店長の

今まであまり教えてもらえなかった大切なことを裏話も交えて

薬にはそれぞれ役割がある。

そしてその役割はそれぞれ異なる。


私が、お客様に医薬品を勧めるときは

一時しのぎタイプ補給タイプ 、調節タイプ

と分けている。


前回の続き。第3回


今回は調節タイプ


血圧や血糖値、体温だけではなく、

朝起きる、夜寝る、お腹がへる、汗をかく、肌の乾燥そのほか

様々な体の状態は、無意識のうちに調節されている。

この調節が狂ってしまうと不都合が出てくる。


この狂いを調節するお薬にはかなり強弱がある。


使用後、数分後に強力に調節してしまう強い薬もあるし、

数ヶ月かかってやんわりと調節するものもある。


当然、急ハンドルは切れ味がある反面、体の負担がかかり、

副作用や、効き過ぎて害が出る事もある。

病状が重い場合は急ハンドルも必要だと思うが、

そうでない場合も急ハンドルを切る強い薬を漫然と使用している事が

とても多い。


化学薬品を使った一般の薬は、どちらかというと急ハンドルタイプで

漢方薬や自然薬はやんわり型であることが多い。

(注意!かなり例外はある)


私も薬学部を卒業したが、その教育課程ではほとんどが、

急ハンドル型のお薬のことしか勉強していない。

やんわり型のお薬は、卒業してから初めて

自分で本格的に勉強したような気がする。


世の中では

「体を健康にする」というより「病気に抵抗する」ことを

重要視されているようだ。


病気に抵抗する事が必ずしも体を健康にするとは限らない。

この現実をよーく考えて欲しい。


眠れないといって睡眠薬を長年飲んでいる人、

血圧が高いと降圧剤を飲んでいる人、

胃酸が出過ぎるといって、胃腸薬をずーと飲んでいる人、


その薬をそのまま長く使う事で、

みんな健康になっているのかはてなマーク


強い薬を使わなくてもいいような体の状態にするための

自然薬が実はたくさんあるのに、なぜか、多くの医療の専門家は

それを使おうとしない。

「切れ味がない」と否定される事さえもある。


急ハンドル型=「病気に抵抗する」

やんわり型=「体を健康にする」


両方の長所を生かせる薬剤師になりたいと思う。