ムンカーチ「フランツ・リストの肖像」
今回はハンガリーの
近代絵画の巨匠といわれている
ムンカーチ・ミハーイを取り上げる。
あまり馴染みのない画家だが、
28歳ごろパリで活躍し、
大きな成功をおさめたようだ。
42歳の時、
自宅に高名なピアニストを招き、
演奏してもらった。
その高名なピアニストとは
何と、“リスト“だった。
それがこの絵、
「フランツ・リストの肖像」である。
あの「ピアノの魔術師」といわれた
リストが、ここにいる。
この時は何歳ぐらいなのだろう。
佇まいは威厳に満ち溢れて、厳しい表情だ。
この表情からしても、
とても勤勉な音楽家だったことが伺える。
と同時に、まるで哲学者のようにも見えてくる。
暗闇の中に、白髪のシルバーと、
白い鍵盤の上の長い指、
そしてイスの背もたれの赤が
非常に印象的に描かれている。
この人が、
あの美しい「ラ・カンパネラ」を奏でる
リストなのだ。
「片手に6本の指を持つピアノの神」と噂され、
時には、ピアノの弦が切れたり、
ハンマーが壊れるほどの激しい演奏を
行ったという逸話もある。
そんな偉大な晩年のリストの肖像画に、
出会えたことに感謝したい。
今晩の
「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、
ハンガリーで、
彼の「ラ・カンパネラ」を直に聞いてみたい。
