ドミニク・アングル「泉」 | ひとりぼっちのウォークマン

ドミニク・アングル「泉」

水瓶を肩にかかえた

 

裸の女性が1人立っている。

 

 

瓶からは水が流れ落ちている。

 

 

この絵は誰もが1度や2度、

 

どこかで目にしたことがある有名な絵だ。

 

 

ドミニク・アングルの描いた「泉」である。

 

 

岩の割れ目の間に立つ女性は、

 

若くみずみずしく美しい。

 

 

タイトルは「泉」だが、

 

泉はどこにも見えない。

 

 

けれど、このひんやりとした、

 

涼しげな空気感は何とも言えない。

 

 

女性の目の前には深い森が

 

広がっているようにも感じられる。

 

 

などと想像しながら、

 

この絵を眺めると涼しい風が吹いてくる。

 

 

この美しい女性は

 

〝泉の精”なのかもしれない。

 

 

 

アングルはこの絵を40歳で描き始め

 

76歳の1856年に完成している。

 

 

なんて、長い年月をかけたのだろう。

 

 

40歳の時に描いた絵と、

 

76歳のこの絵と、どんな変化があるのか。

 

 

例えば、女性のポーズひとつにしても

 

ゆるやかなS字をえがき、

 

何とも言えないしなやかさを醸し出している。

 

 

首の傾きや、手の位置もそうだ。

 

 

そのひとつひとつにこだわり続け、

 

長い年月をかけて、

 

女性の美を追求し続けたのだろう。

 

 

 

今晩の

 

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は

 

この美しい泉の精が宿る森へ・・・・・