ドミニク・アングル「ヴァルパンソンの浴女」
風呂から上がったばかりの女姓が
やや前かがみで頭には
赤い模様のついた布を巻き付けている。
この絵は
ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの描いた
「ヴァルパンソンの浴女」である。
でも、どうして後ろ向きなのだろう。
この女性の顔も見てみたい・・・・・
この絵を描いた画家アングルの絵を観ると、
女性の背中ばかりを描いている。
確かに、この女性の背中は美しいが・・・・・
アングルは女性の背中に魅せられた画家のようだ。
でも、どこにそれほどまでに魅せられたのだろう。
やはり、女性特有の柔らかな肌の質感か、
そして緩やかな曲線なのか。
この様な女性は古代の彫刻でも
見たことがあるような気がする。
やさしい肉感とふくらみの描き方は
親しみを感じ心やすらぐものだ。
そして、それは母のやさしに
通じるものなのかもしれない。
アングルはとても凝り性で、
一枚の絵に10年以上かけたものもあるとか、
また、モデルのポーズにも
強いこだわりを持っていたようだ。
この絵の女性のすこし前傾した姿は
何を語っているのだろうか。
浴女の哀愁か、
脱ぎ捨てられたベットの下の赤いサンダルが
何となく、はかなく悲しく見える。
今晩の
「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は
アングルのこだわって描いた
女性の背中を観る旅に・・・・
