ダヴィッド「サビニの女たち」
槍を持った男たちが大勢いる。
何か戦いが起こっているのか。
その中に白いワンピースの女性が一人、
大きく手を拡げてている。
何と勇気ある女性なのだろう。
この絵はジャック=ルイ・ダヴィッドの描いた
「サビニの女たち」である。
これは古代ローマ創世時の
伝説的エピソードを描いている。
国の創設のためには、大勢の女性が必要だった。
それは子孫を残し国を繁栄させるためだ。
その手段として、近隣の部族を様々な理由で誘い、
未婚の女性を略奪したのだ。
なんと恐ろしいことだろう。
ローマ人によって未婚の女性を略奪された
サビニの男たちが、
女性を奪い返そうと、
何度かローマ市内へ攻め入るものの、
失敗に終っていた。
絵には、多くの長槍が描かれ、
この戦いの激しさが伝わってくる。
中央にいる白いワンピ-スの女性は
サビニから略奪されて、
ローマ王の妻になった女性なのだ。
夫と父の間に手を広げ割って入り、
戦いを治めようとしている。
何という残酷な立場なのだろう。
自分の乳飲み子をそこに置いて
身体を張って必死に仲裁したのだ。
右側には、槍を振りかざしながら、
サビニ王を攻撃しようとする
勇猛な夫のローマ王・ロームルスの姿が、
左側には盾で攻撃を防ごうとする
父のサビニ王が描かれている。
しかし、激しい戦いばかりが描かれているのではない。
右端の戦士は既に剣を鞘に収めようとしている。
その他の女性たちも、子供たちを持ち上げたり、
戦士の足元に身を投げ出している。
さらに遠くでは拳が突き挙げられ、
幾つかの兜が振りかざされている。
この女性たちの平和に向かおうとする
勇気ある行動も描かれているのだ。
この様な経過を経て
サビニ人はローマ人と
1つの国家を形成することに合意していったのだ。
ダヴィッドは1796年からこの作品にとりかかり、
愛は対立に打ち勝つという主題でこの絵を描いたとか。
今晩の
「一人ぼっちのウォークマン」の旅は
このローマ帝国誕生の過程を見守りに・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
注1:
細部を見るため絵画を拡大して見るには、
絵画をクリックすると少し大きくなります。
さらに大きくするには、キーボードで、
左指でCtrlを押しながら右指で+を押すと、
押すたびに、500%まで拡大できます。
縮小はCtrlを押しながら-を押すと、
順次、縮小されます。
注2:
最適な状態でブログを見ていただくには、
左指でCtrlを押しながら右指で+を
一回押すと110%に拡大されます。
是非、この大きさでご覧いただきたいです。
