ヴィジェ・ル・ブラン「ポーランド王、スタニスワフ・ アウグスト・ポニャトフスキ」
このどこかで見たことのある肖像画は、
もしや、あの有名な音楽家?
○ 〇 〇 ・・・・・ では?
真っ白な白髪をたたえ、
毛皮で白く縁取られた
赤いベルベットのマント、
素晴らしい出で立ちだ。
この絵はヴィジェ・ル・ブランの描いた
「ポーランド王、スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフ
スキ」である。
(なんて言いにくい名前なのだ。)
彼は30年近く、
ポーランド国王として君臨した。
在位中は、国の繁栄に努めたものの、
ロシアやプロイセンなどから侵攻され、
最終的に王国は分割され滅されてしまったのだ。
国王は王位を追われ、サンクトペテルブルクで
軟禁生活を強いられた。
断頭台に送られずに、本当に良かったと思う。
後に、元国王は軟禁生活から解放されて
ヴィジェ・ル・ブランを訪ねた。
人間だれしも過去の輝かしい栄光は
忘れたくないものだろう。
元国王も然り。
自分の顔はもちろん、姿にも、
相当、自信があったのだろう。
そこで、この肖像画ができ上ったという訳だ。
彼は18世紀後半、最後のポーランド国王で、
リトアニア大公であり、
そのハンサムぶりから
若い時には相当人気があったようで、
ロシアのあの女帝エカテリーナからも、
気に入られていたようだ。
彼は恵まれた地位にありながら
生涯66年間、独身を貫いた。
それは女帝エカテリーナの存在が
あったからともいわれている。
しかし、その女帝エカテリーナに、
何度も自分の目指す改革をつぶされ、
最後には愛する祖国を滅ぼされたのだから、
皮肉なことだ。
今晩の
「一人ぼっちのウォークマン」の旅は
この元国王の“心の叫び”を聞きに・・・・・
