ルドン「ヴィオレット・エイマンの肖像」
鮮やかに咲く色とりどりの花々に向かい、
清楚なドレスの女性が一人、
ルドンが50歳をすぎて描いた
「ヴィオレット・エイマンの肖像」である。
この絵は、ルドンが1910年に描いた作品で、
パステルの特徴を生かした絵となっている。
これは肖像画というが、
主人公の女性は正面ではなく横を向いている。
でも、横顔からだけでも、
美しい女性であることは十分わかる。
淡いエメラルドグリーンのドレスが
良く似合っている。
視線は花に向けられているのではなく、
どこか、うつろげで定まっていないようだ。
そして、この周りの美しい青色が気になる。
これは空か、それとも花か、
どちらにも見えてくる。
この咲き乱れた花々は、
はたして現実にそこにあるのだろうか、
そして、女性の周りにある灰色の壁?
も気になるが、
これは壁ではなく、女性がバリアを放っているのか。
でも、何のためのバリアなのだろう・・・・・
じっと見ていると、疑問だらけだ。
女性が見ているこの花は、もしや幻想なのでは?
この灰色は幻想と現実の境目なのかもしれない。
などと、美しい女性に見惚れながら、
こちらもこの幻想の中に引き込まれていく。
とても不思議な絵だ。
今晩の
「一人ぼっちのウォークマン」の旅は
この幻想の世界へ・・・・・
