スーラ「オンフルール港の入り口」
フランス・ノルマンディー地方にあるオンフルールは、
中世ヨーロッパの木造建築が立ち並ぶ
古い港町である。
最近は、
パリから日帰りで行ける観光地として、
日本人旅行者も訪れるようになったぐらいだ。
その風情のせいか、
たくさんの印象派の画家も訪れていたようだ。
ジョルジュ・スーラもその一人である。
その時に描いたのが、
この「オンフルール港の入り口」である。
スーラと言えば点描だが、
今回は風景画である。
港の入り口だけあって、
黒い煙を吐いた貨物船や
白い帆を張った帆船などが何艘か行き来している。
奥に見えるのは灯台のようだ。
海面には白い灯台やポールの影が映り、
海の静けさと明るい日の光を感じさせる。
それにしても、なんと柔らかく優しい絵なのだろう。
線ではなく、点だけで描く、
この一枚にどれだけの時間を要したことか。
この点の集まりが、
これだけの表情を表現しているなんて。
点描による技法がそう感じさせるのかもしれないが、
全てを包みこむような
この空の広さと、海のやさしさに癒される。
スーラもきっとこの優しい自然を求めて
この地に滞在していたのだろう。
私も訪れてみたい。
今晩の
「ひとりぼっちのウォークマンの」の旅は、
この心やすまるオンフルールの港町へ・・・・・。
