ミレー「鵞鳥番の少女」
ミレーの作品の中に、こういう絵を見つけた。
ミレーにしては珍しいと思ったので取り上げる。
「鵞鳥番の少女」である。
いったい何羽いるのだろう。
たくさんの鵞鳥(ガチョウ)が、水辺で遊んでいる。
それぞれのガチョウの様子を細かに見ていくと、
実に楽しい。
ゆったりと泳いでるのもいれば、
泳ぎながらあくびをしたり、
岸に上がって身を震わせて水を切ったり、
一列に並んで歩いたり、
水を飲んだり、草をつついたり、
羽根をバタバタさせて、
飛び立とうとしていたり・・・・・、
それぞれに思い思いのことをやっている。
この楽しそうなガチョウ達の
ガヤガヤが聞こえてきそうだ。
土手の上に立っている少女は
ガチョウ番をしているが、
この様子を見て、楽しくて楽しくて、
しかたないのだと思う。
そして、この池の青さがとても美しく、
この絵を一層引き立てている。
この水辺で遊ぶガチョウ達は、
なんて幸せなんだろう。
そして、見ている私たちまで、
ほんわかと幸せになってくる。
ミレーはこのような動物たちを
晩年になってから描き始めたようだ。
生きるものへの愛しさからだったのだろうか。
今晩の
「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は
こののどかな風景の中に・・・・・