今回、相方と合作した絵は、国の天然記念物「ヤンバルクイナ」です。沖縄本島北部の「やんばる」地域にのみ生息する鳥で、ツル目クイナ科ニュージーランドクイナ属に分類されます。翼の筋肉が未発達で飛べず、地上を走るのが得意です。現地では「アガチー(せかせか歩くの意)」、「ヤマドゥイ(山鳥の意)」というような方言名もあるようです。

 

 

 

 「ヤンバルクイナ」の絵を描いて「水鶏」という字を書き添えてみました。二つありますが、下の方は篆書体という古い書体で書いたものです。

 

 

 

 「走」という字を書いて、そのあとで送り仮名をつけて「走る」としたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 今度は「駆ける」の「駆」の字を三種類です。下に行くほど古い書体です。馬へんの部分がどんどん象形文字的になっていく感じです。

 

 

 文字なしバージョンもアップしておきましょう。

 地上を走るのに適した太い脚、赤い嘴、首から胸、腹にかけて黒地に白の縞模様があるなど、特徴的で「絵になる」鳥だと言えます。

 

 

 「ヤンバルクイナ 季語」で検索をかけると、AIが 

「ヤンバルクイナ(山原水鶏)」は、俳句ではの季語(「水鶏(くいな)」の副季語、または独立した季語)です。沖縄のやんばるの森の生命力を象徴する鳥として詠まれます。

 と教えてくれます。

  • 生息地: 沖縄本島北部(やんばる地域)の森林にのみ生息する固有種。
  • 生態: 飛べない鳥として知られ、春から夏にかけて繁殖期を迎えて活発に鳴くため、夏の季語として扱われます。
 とも書いてあり、夏の季語である理由も明かしてくれています。
 しかしながら、手元の歳時記には「ヤンバルクイナ」は載っておらず、「水鶏」の項をみても副題として「山原水鶏」を見つけることはできませんでした。私は他の季語(熱帯夜)と取り合わせて詠むことにしました。
 

・ヤンバルの飛べない鳥よ沖縄忌       澤井 咲妃

 

・冬銀河山原水鶏歩き出す          石飛 八代恵

 

・熱帯夜あの声はヤンバルクイナ       ずーみん

 

 

 お絵描きのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森!」で、相方と合作する題材を決めるためにエゴコロクイズを一回しました。出たお題の中から気に入ったものを合作しようというわけです。合作したものはゲーム内で投稿したり、ゲーム内のブログで紹介したりもできるようになっています。

 「編み物」「枇杷(ビワ)」「大阪万博」「ゼリー」「コーヒーフィルター」「底引き網」「リターン」の七つのお題が出ました。この中からどれを合作しようか、と相談した結果、今回は「ゼリー」を描こうと決めて、参考にする画像を探しました。

 さまざまな画像が出てきて、美しさに目を奪われます。きれいなだけではなく、おいしそうです。その中で選んだ画像は、京都にある老舗の喫茶店「ソワレ」で供される、「ゼリーポンチ」というメニューを写した写真でした。

 

 

 五色のゼリーを使った「飲み物」で、1975年からメニューに加わったとお店のホームページに書いてありました。レトロな感じのお店で、メニューはご覧の通りきれいな、鮮やかなものが多いようです。

 ひらがなで「ぷる」と書き添えて、ゼリーのふるえを表現しました。

 

 

 ハングルで「젤리」と書きました。発音は「ジェㇽリ」に近いです。意味はもちろん「ゼリー」です。

 

 

 もう一つハングルで「탱탱」と書いたバージョンです。読みは「テンテン」、意味は「プルプル」とした感じを表すオノマトペです。ゼリーはもちろん、プリンやエビ、タピオカなどの弾力やプリプリ感を表します。正しくは「탱글탱글(テングルテングル)」というのですが、ここに書いた「탱탱(テンテン)」は省略した形です。

 韓国語は日本語同様にオノマトペが発達していて面白いです。日本語のオノマトペとよく似たものもありますが、全然違うものもあります。「ぷるぷる」と「テンテン」は「全然違っていて面白い方」に属します。

 

 

 「映える」の「映」の字に書きかえたバージョンです。「はえる」ではなく「ばえる」と読むのがよさそうです。いわゆる「映えスイーツ(ばえすいーつ)」とはこういうものなのだろうなと思ってこの文字を書きました。この後も文字をいろいろに書きかえて楽しみました。

 

 

 美しい色どり、色彩の「彩」の字です。この「ゼリーポンチ」は、店内の青っぽい照明とよくマッチしているように見えました。

 

 

 「宝石」の「宝」の字を書きました。篆書体という古い字体です。「宝」ではなく「寶」の字の形をしていますね。

 

 

 今度は「夢」と意地に書きかえてみました。店内の青っぽい照明が幻想的で、そこにこのスイーツを出されたら、夢のような心地になるだろう、と想像して書きました。

 

 

 「華麗」「美麗」の「麗」の字です。

 

 

 ふるふると揺れるゼリーの趣を「揺」の字で表現しようと試みました。そういえば、お店のホームページに「当店のゼリーは寒天ではありません」という言葉がありました。本来、ゼラチンを固めたものであるはずのゼリーを、寒天で作って供するお店もあるのでしょう。寒天も悪くはないのですが、あのフルフルした感じは出ないのではないかと思います。

 

 

 キラキラした輝きを表そうと「輝」という字を書き添えてみました。

 店名の「ソワレ」がフランス語で「夜会」「素敵な夜」というような意味を持ちます。このような素敵なお店で過ごす時間は、きっと思い出の中に輝くことでしょう。

 

 手元の歳時記によると「ゼリー」は三夏の季語。ゼラチンを湯煎で溶かし、果汁を合わせたり淡い色をつけて甘味を加え、型の中で冷やし固めたもの、と記されていました。やはり寒天ではないのですね。

 

・ガラス器にゼリーの揺れて恋育つ       福川 悠子

 

・匙ふれてゼリーの慄へ伝はりぬ        松本 たかし

 

・夜会てふ名のゼリー食ぶ見合席        ずーみん

 相方と「そうめん」の絵を合作しました。

 

 

 冷やして食べる「冷やそうめん」を描きました。氷、若楓の葉、ガラスの器と箸置きなどをあしらって涼しさを演出しました。

 そうめんの絵を描いて「素麺」という字を書き添えるのもいかがなものかと思いましたが、商品ロゴのようなつもりで書き添えてみました。

 

 

 もう一つ、今度はひらがなで「そうめん」と書きました。これも商品ロゴみたいに書けました。文字を書いた後で、「にじみ」を作ったり、逆に線を削って細くしたり、かすれさせたりできるのが面白いです。

 

 

 「夏」という字に書きかえたバージョンです。「冷やそうめん」は、清涼感を求めて夏に食することが一般的です。暑さで食欲がないときでも、冷やそうめんなら食べられる、という場合がありますね。

 

 

 「涼」という字を書いて涼しさをさらに演出です。「涼」は二種類書いたのですが、もう一つの方は偏の「さんずい」と旁の「京」との間が少し広くなってしまって、バランスがよくないと感じましたので、初めに書いたこちらの方をご覧いただいております。

 

 

 ここで「文字なしバージョン」を投稿していないことに気づき、投稿しました。あなたならどんな文字を書き添えるでしょうか。

 

 

 ハングルの登場です。「そうめん 韓国語」で検索すると、二種類の単語がヒットしました。一つはこれ。「소면」と書いて「ソミョン」と読みます。「素麺」の漢字語ではないかな、と思います。

 

 

 もう一つがこれ。「국수」と書いて「クㇰス」と読みます。おそらく固有語でしょう。そうめんよりも太い、「細うどん」ぐらいのものもこう呼びます。冷やして食べさせる名店もありますが、真夏に熱い麺を啜ることでかえって暑気払いをする、ということもあるようです。

 

 さて、もちろん俳句の季語になっているだろうと手元の歳時記の夏の巻を開いてみますと、「そうめん」では季語にならず、「冷やそうめん」や「素麺流し」などと言わないと三夏の季語として扱わないということが分かりました。

 

・ざぶざぶと索麺さます小桶かな       村上 鬼城

 

・相席の黙そのままに冷素麵         能村 研三

 

・うまうまと独り暮らしや冷素麵       山田 みずえ

 

・奪ひ合ふやうに冷素麺ずぼぼ        ずーみん

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十七回目、「て」の作品と「あ」の作品です。

 

 

 

『て』・・・鉄線花

 相方と鉄線花を合作しました。鉄線花と書いて「てっせんか」もしくはこれで「てっせん」とよみます。

 クレマチス(テッセン)と書いてあるページなどもあって、「クレマチスはテッセンともいうのだなぁ。」ぐらいに思っていました。我が家にもかつてクレマチスの鉢植えがあって、母が「テッセン」と呼んでいました。茎がつる性で細くて、細い割にかたくて丈夫で、「鉄線」というネーミングであろうと思われます。

 今回、相方と合作するにあたり、調べてみましたところ、我が家にあったものも、相方と合作したものも、「クレマチス」でありました。原種である「テッセン」や「カザグルマ」などを交配して育成された園芸品種の総称が「クレマチス」であるとわかり、すっきりしました。

 花弁状の萼片(がくへん)の数が、原種の「テッセン」では6枚、「カザグルマ」では8枚ということもわかりました。ですから改良品種の「クレマチス」の萼片の数はさまざまなんですね。

 特に何の役に立つというわけでなくても、こうして知らなかったことをひとつづつ知るということも楽しいものです。「トリビア」というらしいですね。

 書き添えた文字ははじめ「颯」という字でしたが、後に「嬉」という字に書きかえました。

 

 「鉄線花」「鉄線」「クレマチス」などは初夏の季語です。

 

・つつましき夏のはじめや鉄線花        森 澄雄

 

・鉄線の三角錐の莟かな            山西 雅子

 

・表札は家元とあり鉄線花           角野 桂治郎

 

・咲き残る鉄線雨に耐えてをり         ずーみん

 

 

 

『あ』・・・アジフライ

 相方と「今日は何を描こうか・・・」と相談をしていて、今日は「おさかな」を描こうということになりました。私が、海を泳いでいる状態ではなくて、釣り上げられた状態の、いわゆる食材としてのお魚を描きたいと言いました。

 イメージとしては魚屋さんの店先に並んでいる、生きのいい鮮魚を描きたいなと思っていたのですが、もう少し時間のたった、アジの開きのように加工されたものも描いてみたいなあと思い始めて、どうせならと、最終的に「アジフライ」を描きました。

 千切りキャベツ、パセリ、ミニトマト、くし切りにしたレモンを添えて石皿に盛り付けてあります。石皿というのはこの絵のような石のような模様のある陶器の皿をいうのが一般的で、石でできた皿ではないことが多いです。

 「味」という字をデザインして書き添えてみました。「アジ」という魚はもともと「味がよいから」「アジ」という名になったという説が有力です。

 

 「鯵」は三夏の季語ですが、「アジフライ」と調理名になると、季語としての力は弱くなるようです。

 

・アジフライにじゃぶとソースや麦の秋      辻 桃子

 

 この句のように他の季語と取り合わせて使うのがよいかもしれません。「麦の秋」が初夏の季語です。ちなみに私もアジフライにはソースをかけていただきます。

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十六回目、「こ」の作品と「え」の作品です。

 

 

『こ』・・・こはだ

 

 

 にぎり寿司の「こはだ」を合作しました。こはだは成長すると呼び名が変わる出世魚です。シンコ、コハダ、コノシロと変わっていくのが一般的ですが、もっと細かく分かれている地方もあると聞きました。

 こはだを描いてこはだという字を書き添えるのもいかがなものかと思いながら「小は多゛」と書きました。

 小骨の多い魚ですので、さばき方が難しく、塩を振って酢で〆たりして、いわゆる「仕事がしてある」お寿司です。江戸前で特に好まれている寿司ネタであるような印象があります。この絵のこはだにも単純ながら包丁目が入れてあります。包丁の入れ方にはこの他にもいろいろバリエーションがあるようです。

 日本でこはだとかコノシロとか呼んでいる魚は韓国語では전어(チョノ)といいます。小骨が多いので背ごしに切って酢味噌で食べるのが一般的です。骨が気になる人は「背ごしではなく刺身で」と注文するとよいでしょう。

 成魚のコノシロは焼いてもよく、「家出をした嫁も、コノシロを焼く香りがすると戻ってくる」ということわざがあるほど、香ばしく焼かれたコノシロは、韓国では秋を代表する魚です。日本のサンマのような扱いですね。ただ、私はコノシロを焼いた時の香りはそれほど好きではありません。やはり背ごしで酢味噌がいいですね。焼酎によく合います。

 「韓国の屋台で食べたあの食べ方を日本でもやってみよう」と思い立って、背ごしに切ってみました。韓国の唐辛子味噌や酢味噌が家になかったので、日本の普通の味噌をちょこんと乗っけて食べてみましたが、なかなかおいしかったですよ。

 

 

 

 

 

『え』・・・枝蛙(えだかわず)

 

 

 枝蛙(えだかわず)というのは雨蛙(アマガエル)の別名です。小さな体ですが、鳴き声が驚くほど大きいです。鳴嚢(めいのう)という共鳴器官をもっているからです。喉の部分にある鳴嚢を膨らませて、大きく共鳴させるのです。アマガエルといえば、「鳴き声が大きい」というのが私の第一印象です。

 「雨」という字を書き添えてみました。雨が降りそうな気配を感じて、大きな声で鳴き始めます。

 以前、母が突然ニホンアマガエルを飼い始めたことがありました。飼育ケースに入ったアマガエルを結構つぶさに観察する機会を得ました。飼っていたのは一匹だけでしたが、声が大きくて、近所迷惑では?と心配になるほどでした。

 「蛙(かわず・かえる)」は俳句では三春の季語です。これが「雨蛙(あまがえる)」となると三夏の季語になります。「枝蛙(えだかわず)」はその傍題というわけです。そういえば、飼育ケースには池の部分も作ってあったのですが、池で泳いでいることはなくて、いつも枝の上にいました。手足の吸盤と腹をケースの側面に密着させて、へばりついていることもありました。地べたよりも枝などの高いところが好きなのだと思います。母がなぜ急にアマガエルを飼い始めたのかはわかりませんが、生きた虫(動くもの)しか食べないので、餌やりが面倒になって飼うのをやめてしまいました。短い間でしたが、かなりアマガエルを観察することはできました。

 

・雨蛙鳴く日よ痛む膝の芯      水原 秋櫻子

 

・雨蛙鳴きゐる穂麦さやぎけり    飯田 蛇笏

 

・梅ヶ枝にしかみつきけり雨蛙    正岡 子規

 

・雨蛙喉ふるはせて黙りをり     ずーみん

 

・玻璃越しの腹の白さや雨蛙     ずーみん