今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十五回目、「け」の作品と「ふ」の作品です。

 

 

『け』・・・ケマンソウ

 

 

 ここに描きましたのは「ケマンソウ」という花です。我が家では「タイツリソウ」と呼んでいますが、検索しますと「ケマンソウ」という名前も出てきます。どちらが標準和名なのかは調べませんでした。どちらも「体を表す」いい名だと思います。

 高山植物に「コマクサ」という花がありますが、花一輪の形が似ています。

 「ケマンソウ」という名の「ケマン」というのは「華鬘」という難しい字を書いて、仏教における荘厳具であると出ていました。

 「タイツリソウ」という別名の通り、鯛が釣れているようにも見えます。「タイツリソウ」という名からの発想で、「漁」という字を書き添えてみました。大漁を祝う気持ちで書きました。

 「華鬘草」も「鯛釣草」も晩春の季語です。俳句では「華鬘草」の傍題に「鯛釣草」がある、という関係のようです。

 

・あだし野の破鐘ひびく華鬘草      桑島 桑亭

 

・ほとけにも九品の別や華鬘草      清水 基吉

 

・みよし野の杉山深し華鬘草       稲畑 汀子

 

・揺れてをることも強さよ華鬘草     ずーみん

 

 

 

 

『ふ』・・・プリン

 

 

 相方とプリン・アラモードの絵を合作しました。画像を検索して参考にする写真を選び、まねて描こうとするのですが、今回は特にカラメルの部分が難しかったです。カラメルの色がうまく出すことができず、カラメルに見えないのです。思いもかけないような色、例えば緑や紫などを混ぜ合わせることでようやくこの色になっています。

 写真に写っていたメロンはオレンジ色でしたが、写真に忠実にオレンジ色に描くと何だかカボチャのように見えてしまったので、グリーン系の色に変えて描きました。

 「プリン」「プリン・アラモード」ともに俳句の季語ではないようです。「ゼリー」は三夏の季語なのに、同じように冷やして食べるものなのに・・・少々の不条理を感じます。

 

・冷蔵庫開けてプリンをおどろかす      柘植 史子

 

・雲の変化五月の窓にプリン置けり      長谷川 かな女

 

・天井扇プリンふるはせゐたりけり      如月 真菜

 

・大暑けふプリンを食べてゐたりけり     ずーみん

 

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十四回目、「や」の作品と「ま」の作品です。

 

 

『や』・・・ヤンバルクイナ

 

 

 沖縄本島北部の山原地域のみに生息する鳥、「ヤンバルクイナ」を相方と合作しました。ツル目クイナ科ヤンバルクイナ属に分類される鳥で、ほとんど飛べないそうです。それなら地面を力強く走るのだろうと想像して、「駆」という文字をデザインして書き添えてみました。篆書体という古い書体で書いています。

 

 

 もう一つ、「水鶏」と書きました。これで「くいな」と読みます。ヤンバルクイナは国の天然記念物に指定されています。生息数が減少しているため沖縄県レッドリストでは絶滅危惧ⅠA類に指定されています。森林伐採や農地開発などによる生息地の破壊や分断など、個体数の減少理由はさまざまですが、交通事故による死亡もかなりの数にのぼるそうで、生息地には「ヤンバルクイナ飛び出し注意」の道路標識が建てられているそうです。

 俳句ではヤンバルクイナを季語として扱わないようですが、「水鶏」が夏の季語であることと、亜熱帯に生息すること、南国沖縄のイメージなどから、夏の季語として扱うこともあるようです。

 

・ヤンバルの飛べない鳥よ沖縄忌       澤井 咲妃

 

・冬銀河山原水鶏歩き出す          石飛 八代恵

 

・熱帯夜あの声はヤンバルクイナ       ずーみん

 

 

 

 

『ま』・・・満月

 

 

 相方と満月の絵を合作し、「桂」の字を書き添えました。

 相方なる人物は北海道に、私は大阪に住んでいますが、「今日は満月だねえ」などと言いながら、二人で同じ月を眺めることもあり、遠く離れたところからでも、同じ月を眺めていることが、なんだか不思議に思えることもあります。

 俳句では単に「月」と言っただけで秋(仲秋)の季語として扱われます。月は年中観察できますので、他の季語と取り合わせることで、春の月や夏の月を表現することもできます。

 

・はなやぎて月の面にかかる雲        高濱 虚子

 

・名月や浪速に住んで橋多し         夏目 漱石

 

・月光にこゑとめがたし青葉木莬       山口 誓子

 

・名月や独り鑿研ぐ宮大工          ずーみん

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十三回目、「お」の作品と「く」の作品です。

 

 

『お』・・・おでん

 三島の土鍋で煮るおでんを相方と合作しました。いろんな具材が入っています。それがおでんをおいしくするので、好きな具材だけで作ってもだめだそうです。練り物はちょっと苦手だなという人も、練り物を入れるほうがよいのです。できるだけ色々入れたほうがよいのですね。

 我が家では餃子やシュウマイを入れたり、変わったところではトマトを入れることもあります。やはり鍋全体がおいしくなるように感じます。

 私は大阪人なので「おでん」ではなく「かんと炊き」と呼びます。どちらの呼び方も三冬の季語になっています。

 

・おでん種いろいろ増やし独りかな      岩田 洋子

 

・こんにやくのはればれとある関東煮     川名 将義

 

・のれんよりはみ出す背中おでん酒      内山 照久

 

・かんと炊き留守預かりし日曜日       ずーみん

 

 

 

『く』・・・栗

 枝に色づき始めた毬栗を相方と合作しました。毬ははじめ薄緑色をしていますが、成熟するにつれて茶色く色づいてくるのです。この絵はまだ少し緑が残っているところを描いています。

 手元の歳時記には晩秋の季語として載っています。傍題が多く、「毬栗いがぐり」「笑栗えみぐり」「落栗おちぐり」「出落栗でおちぐり」「一つ栗ひとつぐり」「三つ栗みつぐり」「丹波栗たんばぐり」「山栗やまぐり」「柴栗しばぐり」「ささ栗ささぐり」「虚栗みなしぐり」「焼栗やきぐり」「ゆで栗ゆでぐり」「栗山くりやま」「栗林くりばやし」「栗拾くりひろい」と、16も載っていました。

 「栗羊羹」「栗飯」「栗きんとん」など、栗を使った料理や、「栗名月」という天文の季語、「栗虫」という栗につく害虫までもが関連季語として載っています。古代から日本人が親しみを持ってきたというのが分かります。

 

・行あきや手をひろげたる栗のいが      松尾 芭蕉

 

・雨くらきわびしさに栗茹でてをり      水原 秋櫻子

 

・栗食むや若く哀しき背を曲げて       石田 波郷

 

・みなし栗ふめばこゝろに古俳諧       富安 風生

 

・栗山に在れば落日慌し           高浜 虚子

 

・焼栗打令歌ふてもろて五千ウォン      ずーみん

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十二回目、「う」の作品と、「ゐ」をとばして「の」の作品です。

 

 

『う』・・・卯年の年賀状

 令和5年、2023年の年賀状です。うさぎ年だったのですね。松竹梅に「うさぎダルマ」を描いたシンプルなデザインです。文字の「あけましておめでとうございます」に少々工夫があります。「お」の字の点、「で」「ご」「ざ」の字の濁点をみんな梅の花とつぼみにしました。「う」の字は漢字の「卯」を崩してウサギの姿に見えるようにしてあります。かわいく描けて満足です。

 季語「年賀状」は新年の部に、「賀状書く」ならば仲冬の部に分類されています。たいてい暮れに書きますものね。

 

・うつし身の逢ふ日なからむ賀状書く     渡辺 千枝子

 

・一つ灯を妻と分け合い賀状書く       高村 寿山

 

・賀状書くやはらかき刻ありにけり      酒井 裕子

 

・賀状書く昭和を生きた老教師        ずーみん

 

 

 

『の』・・・海苔巻

 相方と「海苔巻」を合作しました。海苔に飯(多くは酢飯)と具材を巻き込んだ食べ物です。「巻寿司」と呼ぶこともあります。「海苔巻」で検索すると、この食品の他に「海苔巻あられ」も出てきました。今回書いたのはキュウリ、玉子、穴子、海老、サーモン、トビウオの卵などが巻いてある豪華な「海鮮太巻」です。「寿司」の「寿」の字を書き添えておきました。

 「海苔巻」「巻寿司」などは俳句の季語にはなっていないようですが、節分に食べる「恵方巻」なら晩冬の季語だろうと、手元の歳時記を開いてみましたが、これも載っていませんでした。

 「海苔」ならば春の季語です。「海苔粗朶」「海苔ひび」で栽培した海苔を摘む「海苔摘み」、「海苔干し」を経てできた「新海苔」などという季語もあります。

 

・さゝ波や海苔になる日の風もなし        正岡 子規

 

・太陽へおほよその向き海苔の簀は        山口 誓子

 

・海苔粗朶のやうやく海に古びけり        山口 誓子

 

・漆黒を炙る新海苔うらおもて          ずーみん

 

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが現在七周目です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 七周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介してまいります。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介しますので是非ご覧ください。

 それでは七周目の第十一回目、「ら」と「む」の作品です。

 

 

『ら』・・・落花生

 相方と「落花生」を合作しました。南京豆です。ピーナッツです。産地では茹でて食べることもあるということですが、私が住んでいる大阪は産地ではないので、炒ったものが売られています。ミックスナッツにも入っていますし、柿の種というおかきと合わせた「柿ピー」は銘菓です。

 地面の「地」という字をを書き添えました。地中で実が成長していくからです。沖縄の言葉で落花生を「ジーマミー」と言いますが、「地豆」ということでしょうね。

 韓国語では「땅콩(タンコン)」と言います。「땅」は「地」、「콩」は「豆」です。韓国語でも落花生は「地豆」なのです。

 俳句では「落花生」は晩秋の季語になっています。晩夏に花を咲かせ、収穫できるのが晩秋ということなのでしょう。

 

・落花生喰ひつゝ読むや罪と罰       高浜 虚子

 

落花生マチスピカソと論じ食ふ      志水 圭志

 

・南京豆黙つて坐りひとつかみ       加藤 楸邨

 

・落花生話は尽きて夜の静寂(しじま)   ずーみん

 

 

『む』・・・ムラサメモンガラ

  相方と「ムラサメモンガラ」という魚を合作しました。調べたところ、日本近海では千葉県以南に生息するとありました。特にサンゴ礁の浅瀬に多く生息しているようです。派手な見た目で、食べられそうにないと思っていましたが、食用になるそうです。

 名前の通り、「モンガラカワハギ」の仲間です。書き添えた文字は「紋」です。篆書体という古い字体で書きました。モンガラカワハギの仲間は興奮させると音を発する習性があると書いてありました。中でもムラサメモンガラは特に大きな音を発するそうです。どんな音なのでしょうか。気になるところです。

 大阪の海遊館という水族館のサンゴ礁の水槽で他のモンガラカワハギの仲間と混泳しているのを見た記憶があります。上下のひれ(背びれと尻びれ)を振るように泳いでいました。舞を舞っているような様子が印象に残っています。

 ところが「ムラサメモンガラ 海遊館」というワードで検索したところ、海遊館にはムラサメモンガラは展示されていないとのことでした。どうやら私の記憶違いのようです。最近の記憶力の低下は我ながらひどいものです。

 泳ぎ方を動画で見ようと探してみますと、シュノーケリング中にムラサメモンガラに襲われている動画を見つけました。かなり気の荒い魚のようです。

 ムラサメモンガラは日本近海からインド洋、西太平洋の熱帯、亜熱帯に分布します。緯度では北緯30度から南緯30度で、サンゴ礁域の浅海、潮だまりや礁湖にも見られます。体表の派手な模様が雨を連想させることから「ムラサメ」の名前がつけられました。「村雨紋柄」ということでしょうか。また、その独特な色彩から「ピカソトリガーフィッシュ」という英名を持っています。

 

 「ムラサメモンガラ」「モンガラカワハギ」は俳句の季語になっていませんが、「カワハギ(皮剥)」なら三夏の季語です。大変おいしい魚で、肝(肝臓)が大きくなる秋から冬にかけてと、身肉そのものがおいしい夏場と、おいしい時期が年に二回あります。俳句では夏のおいしさをとって、夏の季語としているようです。

 

・抜きし肝皮剥よりも大いなる       小澤 實

 

・皮剥の子をこぼしつつ剝がれけり     久保 方子

 

・かははぎの顔を迂闊に造物主       高澤 良一

 

・皮剥やゼロテンションにせし刹那     ずーみん