敗血症(はいけっしょう)について簡単にですが書いていこうと思います。



【敗血症とは】

病原体・ウイルス・細菌などが体内に侵入し、増殖し、炎症などの症状を引き起こすことを『感染症』といいます。

この感染症による炎症が全身(内臓を含む)に及び、命の危険が及ぶ状態になった事をいいます。



【敗血症の原因となる感染症と微生物】


『原因となる感染症』

・肺の急性感染症(肺炎)

・尿路感染症

この2つが多い傾向にあります。


男性は肺炎をはじめとした呼吸器系の感染症が多く、女性は尿路感染症などの泌尿生殖系が多く認められます。

そのほかにも、

・腹膜炎(腹膜の感染症)

・腸管感染症

・血流感染症


など、敗血症を引き起こす感染症はたくさんあります。


『原因となる微生物』

・細菌

・ウイルス

・カビ


細菌(バクテリア)による感染が多く認められています。



【敗血症を起こしやすい方】

・免疫力が低下している方

(例)免疫力生療法を行なっている方。抗がん剤治療や放射線治療。ガン治療中の方など。


・白血病や再生不良性貧血の方

骨髄移植や臍帯血移植後も起こしやすくなっています。


・人工医療機器が体内と外部を繋いでいる状態の方

(例)静脈カテーテル。尿道カテーテル。人工呼吸器など。


・女性の方より男性の方のほうが起こしやすい統計があるようです。



【敗血症による多臓器不全】

敗血症を発生し、適切な治療が行われない場合は、低血圧による意識障害などを引き起こしてショック状態となります。

その結果、多数の臓器に障害が及びます。


・敗血症性脳炎

・敗血症性ショック(血圧が下がり、臓器に酸素を送れなくなるショック状態)

・急性肝障害

・急性腎障害

・腸管機能不全

・重症呼吸不全

・全身の微小血管の障害


などかあげられます。


これらの臓器障害が複数重なった状態を多臓器不全といいます。

多臓器不全になると、数時間で死に至る場合があります。



【敗血症の年間の亡くなる人数】

日本国内では、年間に約10万人が敗血症で亡くなっています。

有名人ですと、2022年に渡辺徹さんが敗血症で亡くなっています。





簡単にですが、敗血症について説明させて頂きました。

この記事を読んで頂いた方のご参考になればと思います。