[春高準々決勝]古賀紗理那の「勝負強さ」も発揮! | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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高校生の試合分析をするのは、ブログ開設以来初めてですが、注目の古賀紗理那選手がその才能を如何なく発揮し、ついにベールを脱いだ感がありますので、高校生の試合を分析してみたいと思います。アジアユース選手権の決勝の中国戦で33点取ったというのは、間違いなく事実ですね。それだけの選手です。


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個人的には、スパイクやブロックでは木村沙織より上の才能がある選手だと思ってます。それだけの逸材です。とにかくスパイク、ブロック、ディグ、レセプション、トスなどの基本技術に変な癖がなく、全日本クラスでも修正する部分が少ないフォームの基礎技術を持ってる選手です。大山加奈のように腰をひねるように打つ癖もなく、迫田のように垂直ジャンプでのスパイクが苦手な部分もなく、栗原のように高速セットに対応しにくいわけでもなく、狩野のようにスパイクの引きに癖がある訳でもない。


ロンドン五輪で全日本が求めるバレーの全てをおそらく短期間で吸収し、自分のモノにできるだろうという感覚がある選手ですね。世界を経験することだけだと思います。


でも高校バレーは難しいんですよね。レセプション体系が複雑で、その高校独自のコンビやルールがあるので、正直分析しにくいです^^;


ただ将来の全日本女子バレーのため、リオ五輪「金メダル」の秘密兵器のため、ここでしっかり把握しておきたいと思い、分析とはいきませんが、試合を見た感想を述べていきます。


◆1/7(月) 春高 準々決勝

熊本信愛 2-0 古川学園

(25-20、25-23)


信愛中心に記載します。信愛はサウスポーが2人いるシステム。だから、前衛2枚の場合は、速攻ではなく両サイドのサイド攻撃と独特です。基本、サウスポーが2人いるので、その2人を生かすための戦略でしょう。更にセッターが前衛の時は、ミドルブロッカーの役割も果たします。昔の日立や全日本が大林、藤好、村田などでやっていた時が懐かしく思えますね。


だから、レセプション体系も複雑。基本的には、古賀紗理那ーリベローWSーOPの4人でレセプション陣形を組んでいます。その中でも古賀選手は前衛のレフトのローテと後衛3ローテの合計4ローテで陣形に入ってますね。


【熊本信愛】

特徴は、とにかく「サーブ」。これが最も大きい武器ですね。おそらく後方いっぱいからネットすれすれに打つサーブを厳しく意図的に練習しているんでしょう。高校生レベルでは非常に質の高いサーブなので、当たったどのチームもレセプションがかなり乱れてます。おそらく1回戦~準々決勝の4チーム共に、20~40%くらいでしょう。


この得意のサーブで崩して、チャンスボールをもらい、サイドアタッカーで4人決めていくパターンですね。ブロックも独特で、ほとんどがコミットブロック。MBがサイドアタッカーのブロックに飛ぶことがない場面も多々あります。ちょっとこれは驚きです。親愛のセンターブロッカーをよく見ておいてください。相手のサイド攻撃になるとミドルブロッカーが下がってフェイントフォローの構えに入ります。作戦なんでしょうね。高校バレーは独特で意図がわかりにくいです^^;


それにプラスで、困れば古賀紗理那が要所要所を締めるので、隙なく戦ってますね。サウスポーが常に前衛に1人ライトにいるということも、相手にとってはやりにくいのかもしれません。


弱点とすれば、ディフェンスがあまりいいチームではないので、レセプションが乱れると、連続失点が止まらない場合もあります。


【古川学園】

古川はスタメンの4人が1年という若く、身長はないですが、基本がしっかりした攻守にバランスのあるブロックのチーム。サーブで相手を巧みに狙い、的を絞ってブロックで決めていくチームのように見えました。ここまでの3試合は、全て10本以上のブロックで勝ち上がっているようです。

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[第1セット]

この試合の古川は監督が戦略家なのか、サーブコースを古賀紗理那狙い。非常にいい狙いですね。そして古賀紗理那がレセプションシフトから外れると、前衛を狙って攻撃を遅れさせるか防ぐかして、ブロックの的を絞る戦法。


非常にいい作戦ですね。単なるファンですが、自分がもし監督なら、古賀紗理那を徹底的に狙って調子を落とさせます。それが効を奏してか、若干乱れ始め、スパイクの方にも影響が。。立て続けに古川が古賀をブロック。10-12で古川リード。


しかしTO明けに、何か吹っ切れたのか、アドバイスをもらったのか、素晴らしいクロスのスパイク!こういう劣勢な場面での大事なところでの勝負強さが非凡なところですね。今大会No.1のブロックの良さじゃないでしょうかね。しかし古賀が火を噴くような強烈な間チャンスパイクを連発!まるで男子レベルのスパイク!すごい!女子高校生レベルではディグは難しいですね。16-14と逆転。


古川も徹底的に古賀狙いのサーブ集中攻撃。しかしなかなか崩れない古賀選手。両サウスポーも活躍し、古賀選手のダイナミックなBSで21-17。この試合の古賀選手は如何なく能力を発揮してますね。すごい!更に古賀選手の豪快なBSで22-19。


この一発が効いたのか、古川はミスを連発し25-20で信愛が先取!古賀選手はここまで10点!



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[第2セット]

古川はサーブを徹底的に古賀狙いを止めない。セッターのトスのブレもあってか、古川が連続ブロックで7-10。更に連続ブロックで8-12。


しかしここでまた古賀選手のBSで9-12。古川も基本に忠実な隙がない良いチームですね。古川のセッターは上手いですね。いい選手に育ちそうです。手の指だけでハンドリングをコントロールできるので、素晴らしいです。


そして要所は古賀選手。何がいいかというと、ブロックがいい古川のMBが前衛に上がると、途端にクロス攻撃からライン攻撃にシフト。この辺りが木村沙織的な考えるバレーがまだ16歳でできているという非凡さ。素晴らしいです!15-16古川リード


そして信愛の代名詞のサーブが炸裂し始め、1年生ばかりの焦る古川からミスが続出。21-18と信愛が逆転。更に信愛の連続ブロックで23-20。


ここで特徴的だなと思ったのは、両チームの監督。


18-21の時の古川監督:大きな渇!的なタイムアウト。選手は真剣な顔

24-23の時の信愛監督:ノリだ!と選手も笑顔のタイムアウト


最後は、壮絶なラリーから古賀選手の男子並の豪快なクロススパイクでゲームセット25-23。

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★試合後のコメント★

古賀紗理那「コースを見てしっかり打てている」

伊豆丸監督「ここまで来られると思っていなかった。(古賀)紗理那のおかげです」と感謝しきりだった。


これで準決勝では、大山加奈を上回るというパワーヒッターの小笹とのエース対決!


この試合で、古賀選手の身体能力的な才能だけでなく、勝負強さというメンタル面の強さも確認できました。本当に素晴らしい選手です。


ただ全日本即戦力とはなりませんが、2、3年経験をつめば、木村沙織との10歳差エース対角も夢ではないでしょう。欧州の強烈なサーブをレセプションで切る技術。181cmでは、世界から見れば、低身長なので、身長をカバーする速さや技術が不可欠。


世界No.1になるという目標を持って、大きく、世界に向けて成長して欲しいですね。


信愛はいつでも笑顔。とにかく楽しくバレーをすることがモットーのようで、選手達が非常に楽しそうに試合をしているのが印象的。対して古川は伝統校であるが故に、監督と選手との格差が激しいようにも見えました。でも高校生はどれがいいという成功法はないと思うので何とも思えませんが、高校バレーというジュニアとユースの世代の選手達にとって、一番いい指導法は何なのか?と考えさせる試合でした。


将来全日本を目指すような選手育成法をすべきなのか?高校で日本一になるという目標設定で指導をするのか?試合を見ながら色々と考えてしまいましたね。その点は改めて別途ブログにしたいと思います。


でもこれで、全国の皆さんに古賀紗理那が見れる環境になるのではないでしょうかね。おそらく準決勝はTV放映してくれるのではないか?と推測します。色んな方の感想が聞いてみたいですね^^



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